2前項の防油堤(引火点を有する液体の危険物以外の液体の危険物の屋外貯蔵タンクの周囲に設けるものを除く。)の基準は、次のとおりとする。
一一の屋外貯蔵タンクの周囲に設ける防油堤の容量(告示で定めるところにより算定した容量をいう。以下同じ。)は、当該タンクの容量の百十パーセント以上とし、二以上の屋外貯蔵タンクの周囲に設ける防油堤の容量は、当該タンクのうち、その容量が最大であるタンクの容量の百十パーセント以上とすること。
三防油堤内の面積は、八万平方メートル以下であること。
四防油堤内に設置する屋外貯蔵タンクの数は、十(防油堤内に設置するすべての屋外貯蔵タンクの容量が二百キロリツトル以下で、かつ、当該屋外貯蔵タンクにおいて貯蔵し、又は取り扱う危険物の引火点が七十度以上二百度未満である場合には二十)以下であること。ただし、引火点が二百度以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋外貯蔵タンクにあつてはこの限りでない。
五防油堤内に設置する屋外貯蔵タンクは、次の表の上欄に掲げる屋外貯蔵タンクの容量に応じ同表の下欄に掲げる路面幅員を有する構内道路(屋外タンク貯蔵所の存する敷地内の道路をいう。以下同じ。)に直接面するように設けること。ただし、引火点が二百度以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋外貯蔵タンクにあつてはこの限りでない。
屋外貯蔵タンクの容量 | 構内道路の路面幅員 |
引火点が七十度未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋外貯蔵タンク | 引火点が七十度以上二百度未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋外貯蔵タンク |
五千キロリツトル以下 | 六メートル以上 | 六メートル以上 |
五千キロリツトルを超え一万キロリツトル以下 | 八メートル以上 |
一万キロリツトルを超え五万キロリツトル以下 | 十二メートル以上 | 八メートル以上 |
五万キロリツトルを超える | 十六メートル以上 |
六防油堤内に設置する屋外貯蔵タンクのすべてについて、その容量がいずれも二百キロリツトル以下である場合は、前号の規定にかかわらず、消防活動に支障がないと認められる道路又は空地に面していれば足りるものであること。
七防油堤は、周囲が構内道路に接するように設けなければならないこと。
八防油堤は、次の表の上欄に掲げる屋外貯蔵タンクの直径に応じ、当該タンクの側板から同表下欄に掲げる距離を保つこと。ただし、引火点が二百度以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う屋外貯蔵タンクにあつてはこの限りでない。
屋外貯蔵タンクの直径 | 距離 |
十五メートル未満 | タンクの高さの三分の一以上の距離 |
十五メートル以上 | タンクの高さの二分の一以上の距離 |
九防油堤は、鉄筋コンクリート又は土で造り、かつ、その中に収納された危険物が当該防油堤の外に流出しない構造であること。
十容量が一万キロリツトル以上の屋外貯蔵タンクの周囲に設ける防油堤には、次に掲げるところにより、当該タンクごとに仕切堤を設けること。
イ仕切堤の高さは、〇・三メートル(防油堤内に設置される屋外貯蔵タンクの容量の合計が、二十万キロリツトルを超える防油堤内に設けるものにあつては、一メートル)以上であり、かつ、防油堤の高さから〇・二メートルを減じた高さ以下であること。
十一防油堤内には、当該防油堤内に設置する屋外貯蔵タンクのための配管(当該屋外貯蔵タンクの消火設備のための配管を含む。)以外の配管を設けないこと。
十二防油堤又は仕切堤(以下「防油堤等」という。)には、当該防油堤等を貫通して配管を設けないこと。ただし、防油堤等に損傷を与えないよう必要な措置を講じた場合は、この限りでない。
十三防油堤には、その内部の滞水を外部に排水するための水抜口を設けるとともに、これを開閉する弁等を防油堤の外部に設けること。
十四容量が千キロリツトル以上の屋外貯蔵タンクにあつては、前号の弁等には、弁等の開閉状況を容易に確認できる装置を設けること。
十五容量が一万キロリツトル以上の屋外貯蔵タンクの周囲に設ける防油堤内には、流出した危険物を容易に確認できる箇所に流出した危険物を自動的に検知し、必要な措置を講ずることができる場所にその事態を直ちに警報することができる装置を設けること。
十六高さが一メートルを超える防油堤等には、おおむね三十メートルごとに堤内に出入りするための階段を設置し、又は土砂の盛上げ等を行うこと。