第三十六条前条の場合において、当該債権が国の貸付金(使途の特定しないものを除く。)に係るものであるときは、契約等担当職員は、同条各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項についての定をするものとする。
一債務者は、当該貸付金を他の使途に使用してはならないこと、又は当該貸付金を他の使途に使用する場合には、各省各庁の長(その委任を受けた者を含む。以下この条において同じ。)の承認を受けなければならないこと。
二債務者は、当該貸付金の貸付の対象である事務又は事業(以下「貸付事業等」という。)に要する経費の配分その他貸付事業等の内容で、当該契約で特に定めるもの(以下単に「貸付事業等の内容」という。)の変更をする場合には、各省各庁の長の承認を受けなければならないこと。
三債務者は、貸付事業等を中止し、又は廃止する場合には、各省各庁の長の承認を受けなければならないこと。
四債務者は、貸付事業等が予定の期間内に完了しない場合又は貸付事業等の遂行が困難となつた場合には、すみやかに各省各庁の長に報告して、その指示に従わなければならないこと。
五債務者は、貸付事業等により取得し、又は効用の増加した財産で、当該貸付の契約で定めるものを、当該契約で定める期間内に、貸付の目的に反して使用し、処分し、又は担保に供する場合(債務者がその債務の全部を履行した場合を除く。)には、各省各庁の長の承認を受けなければならないこと。
六債務者は、当該貸付の契約で定めるところにより、貸付事業等の遂行の状況に関し、各省各庁の長に報告しなければならないこと。
七債務者は、貸付事業等が完了した場合(貸付事業等の廃止の承認を受けた場合を含む。)には、当該貸付の契約で定めるところにより、貸付事業等の成果を記載し、又は記録した実績報告を各省各庁の長に提出しなければならないこと。
八債務者は、各省各庁の長により前号に規定する実績報告に係る貸付事業等の成果が当該貸付金の貸付の目的及び貸付事業等の内容に適合していないと認められた場合には、その指示に従わなければならないこと。
九第四号又は前号に規定する指示による場合のほか、次に掲げる場合には、当該債権の全部又は一部について、履行期限を繰り上げることができること。
イ債務者が前各号に掲げる事項についての定に従わないとき。
ロ債務者が当該貸付の契約で定める期間内に貸付金を貸付の目的に従つて使用しないとき。
ハその他債務者が当該貸付の契約の定に従つて誠実に貸付事業等を遂行しないとき。
十債務者は、第四号若しくは第八号に規定する指示により、又は前号の規定により履行期限を繰り上げられたときは、政令で定める金額の範囲内で、一定の基準により計算した金額を国に納付しなければならないこと。
十一債務者は、国の貸付金をその財源の全部又は一部とし、かつ、当該貸付金の貸付の使途に従つて第三者に貸付金(使途の特定しないものを除く。)の貸付を行う場合には、当該貸付の契約において、第一号から第九号までに掲げる事項に準ずる定をしなければならないこと。