(厚生労働大臣による利用等)
第十七条厚生労働大臣は、国のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、全国がん登録情報又は匿名全国がん登録情報若しくは仮名全国がん登録情報を自ら利用し、又は厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる者に提供することができる。ただし、当該利用又は提供によって、その情報により識別をすることができるがんに罹患した者又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
一国の他の行政機関及び独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。次号において同じ。)
二国の行政機関若しくは独立行政法人から国のがん対策の企画立案若しくは実施に必要ながんに係る調査研究の委託を受けた者又は国の行政機関若しくは独立行政法人と共同して当該がんに係る調査研究を行う者
三前号に掲げる者に準ずる者として厚生労働省令で定める者
2厚生労働大臣は、前項の規定による匿名全国がん登録情報の利用又は提供を行う場合には、当該匿名全国がん登録情報を高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第十六条の二第一項に規定する匿名医療保険等関連情報その他の厚生労働省令で定めるもの(以下「連結対象匿名情報」という。)と連結して利用し、又は連結して利用することができる状態で提供することができる。
3厚生労働大臣は、第一項の規定による仮名全国がん登録情報の利用又は提供を行う場合には、当該仮名全国がん登録情報を高齢者の医療の確保に関する法律第十六条の七第一項に規定する仮名医療保険等関連情報その他の厚生労働省令で定めるもの(以下「連結対象仮名情報」という。)と連結して利用し、又は連結して利用することができる状態で提供することができる。
4厚生労働大臣は、第一項の規定による利用又は提供を行おうとするときは、あらかじめ、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。
5前項に規定する審議会等の委員その他の構成員には、がん、がん医療等又はがんの予防に関する学識経験のある者及び個人情報の保護に関する学識経験のある者が含まれるものとする。
(市町村等への提供)
第十九条都道府県知事は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる者から、当該市町村のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、当該都道府県に係る都道府県がん情報のうち第五条第一項第二号の情報として当該市町村の名称が記録されているがんに係る情報又はこれに係る匿名都道府県がん情報若しくは仮名都道府県がん情報の提供の求めを受けたときは、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うものとする。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該都道府県の区域内の市町村の長又は当該市町村が設立した地方独立行政法人
二当該都道府県の区域内の市町村若しくは当該市町村が設立した地方独立行政法人から当該市町村のがん対策の企画立案若しくは実施に必要ながんに係る調査研究の委託を受けた者又は当該市町村若しくは当該市町村が設立した地方独立行政法人と共同して当該がんに係る調査研究を行う者
三前号に掲げる者に準ずる者として当該市町村の長が定める者
2都道府県知事は、前項の規定による提供を行おうとするときは、あらかじめ、前条第二項に規定する審議会その他の合議制の機関の意見を聴かなければならない。
3市町村長は、第一項第三号の規定により同項第二号に掲げる者に準ずる者を定めようとするときは、あらかじめ、審議会その他の合議制の機関の意見を聴くとともに、都道府県知事に協議しなければならない。
4前項に規定する審議会その他の合議制の機関の委員その他の構成員には、がん、がん医療等又はがんの予防に関する学識経験のある者及び個人情報の保護に関する学識経験のある者が含まれるものとする。
(その他の提供)
第二十一条厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事又は第十八条第一項各号に掲げる者から、当該都道府県のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、当該都道府県に係る都道府県がん情報以外の全国がん登録情報であって当該都道府県の住民であった者に係るもの又はこれに係る匿名全国がん登録情報若しくは仮名全国がん登録情報の提供の求めを受けたときは、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
2厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、第十九条第一項各号に掲げる者から、当該市町村のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、これらの者が同項の規定により提供を受けることができる都道府県がん情報以外の全国がん登録情報であって当該市町村の住民であった者に係るもの又はこれに係る匿名全国がん登録情報若しくは仮名全国がん登録情報の提供の求めを受けたときは、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
3厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、がんに係る調査研究を行う者であって厚生労働省令で定めるもの(以下この条において「調査研究者」という。)から二以上の都道府県に係る都道府県がん情報の提供の求めを受けた場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、当該調査研究者が行う調査研究に必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、全国がん登録情報の提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該調査研究が、がん医療の質の向上等に資するものとして厚生労働省令で定めるものであること。
二当該調査研究者が、がんに係る調査研究であってがん医療の質の向上等に資するものの実績を相当程度有すること。
三当該調査研究者が、当該提供を受ける全国がん登録情報を取り扱うに当たって、がんに罹患した者の当該がんの罹患又は診療に係る情報に関する秘密(以下「がんの罹患等の秘密」という。)の漏えいの防止その他の当該全国がん登録情報の適切な管理のために必要なものとして厚生労働省令で定める措置を講じていること。
四当該提供の求めを受けた全国がん登録情報に係るがんに罹患した者が生存している場合にあっては、当該調査研究者が、当該がんに罹患した者から当該調査研究のために当該全国がん登録情報が提供されることについて同意を得ていること。
4厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、調査研究者から二以上の都道府県に係る匿名都道府県がん情報又は仮名都道府県がん情報の提供の求めを受けた場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、当該調査研究者が行う調査研究に必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、全国がん登録情報の匿名化及び匿名全国がん登録情報の提供(当該提供の求めを受けた情報が特定匿名化情報である場合にあっては、その提供)又は全国がん登録情報の仮名化及び仮名全国がん登録情報の提供(当該提供の求めを受けた情報が特定仮名化情報である場合にあっては、その提供)を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該調査研究が、がん医療の質の向上等に資するものとして前項第一号の厚生労働省令で定めるものであること。
二当該調査研究者が、当該提供を受ける匿名全国がん登録情報又は仮名全国がん登録情報を取り扱うに当たって、当該匿名全国がん登録情報又は当該仮名全国がん登録情報について、その漏えい、滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のために必要なものとして厚生労働省令で定める措置を講じていること。
5厚生労働大臣は、前項の規定による匿名全国がん登録情報の提供を行う場合には、当該匿名全国がん登録情報を連結対象匿名情報と連結して利用することができる状態で提供することができる。
6厚生労働大臣は、第四項の規定による仮名全国がん登録情報の提供を行う場合には、当該仮名全国がん登録情報を連結対象仮名情報と連結して利用することができる状態で提供することができる。
7厚生労働大臣は、全国がん登録データベースを用いて、第四項の提供の求めを受ける頻度が高いと見込まれる情報について、あらかじめ、全国がん登録情報の匿名化を行い、当該匿名化を行った情報を全国がん登録データベースに記録することができる。
8厚生労働大臣は、第四項の規定により匿名化を行った情報が、同項の提供の求めを受ける頻度が高いと見込まれる情報であるときは、当該情報を全国がん登録データベースに記録することができる。
9厚生労働大臣は、全国がん登録データベースを用いて、第四項の提供の求めを受ける頻度が高いと見込まれる情報について、あらかじめ、全国がん登録情報の仮名化を行い、当該仮名化を行った情報を全国がん登録データベースに記録することができる。
10厚生労働大臣は、第四項の規定により仮名化を行った情報が、同項の提供の求めを受ける頻度が高いと見込まれる情報であるときは、当該情報を全国がん登録データベースに記録することができる。
11厚生労働大臣は、第一項から第四項までの規定による提供を行おうとするときは、あらかじめ、第十七条第四項に規定する審議会等の意見を聴かなければならない。
12都道府県知事は、厚生労働省令で定めるところにより、調査研究者から当該都道府県に係る都道府県がん情報の提供の求めを受けた場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、当該調査研究者が行う調査研究に必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該調査研究が、がん医療の質の向上等に資するものとして第三項第一号の厚生労働省令で定めるものであること。
二当該調査研究者が、がんに係る調査研究であってがん医療の質の向上等に資するものの実績を相当程度有すること。
三当該調査研究者が、当該提供を受ける都道府県がん情報を取り扱うに当たって、がんの罹患等の秘密の漏えいの防止その他の当該都道府県がん情報の適切な管理のために必要なものとして厚生労働省令で定める措置を講じていること。
四当該提供の求めを受けた都道府県がん情報に係るがんに罹患した者が生存している場合にあっては、当該調査研究者が、当該がんに罹患した者から当該調査研究のために当該都道府県がん情報が提供されることについて同意を得ていること。
13都道府県知事は、厚生労働省令で定めるところにより、調査研究者から当該都道府県に係る匿名都道府県がん情報又は仮名都道府県がん情報の提供の求めを受けた場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、当該調査研究者が行う調査研究に必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、都道府県がん情報の匿名化及び匿名都道府県がん情報の提供(当該提供の求めを受けた情報が都道府県がん情報に係る特定匿名化情報である場合にあっては、その提供)又は都道府県がん情報の仮名化及び仮名都道府県がん情報の提供(当該提供の求めを受けた情報が都道府県がん情報に係る特定仮名化情報である場合にあっては、その提供)を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該調査研究が、がん医療の質の向上等に資するものとして第三項第一号の厚生労働省令で定めるものであること。
二当該調査研究者が、当該提供を受ける匿名都道府県がん情報又は仮名都道府県がん情報を取り扱うに当たって、当該匿名都道府県がん情報又は当該仮名都道府県がん情報について、その漏えい、滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のために必要なものとして厚生労働省令で定める措置を講じていること。
14都道府県知事は、前二項の規定による提供を行おうとするときは、あらかじめ、第十八条第二項に規定する審議会その他の合議制の機関の意見を聴かなければならない。
15厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事又は第十八条第一項各号に掲げる者から、当該都道府県のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、連結対象匿名情報と連結して利用することができる状態の匿名全国がん登録情報又は連結対象仮名情報と連結して利用することができる状態の仮名全国がん登録情報の提供の求めを受けたときは、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
16厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、第十九条第一項各号に掲げる者から、当該市町村のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のため、連結対象匿名情報と連結して利用することができる状態の匿名全国がん登録情報又は連結対象仮名情報と連結して利用することができる状態の仮名全国がん登録情報の提供の求めを受けたときは、これに必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
17厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、調査研究者から連結対象匿名情報と連結して利用することができる状態の匿名都道府県がん情報又は連結対象仮名情報と連結して利用することができる状態の仮名都道府県がん情報の提供の求めを受けた場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、当該調査研究者が行う調査研究に必要な限度で、全国がん登録データベースを用いて、その提供を行うことができる。この場合においては、第十七条第一項ただし書の規定を準用する。
一当該調査研究が、がん医療の質の向上等に資するものとして第三項第一号の厚生労働省令で定めるものであること。
二当該調査研究者が、当該提供を受ける匿名都道府県がん情報又は仮名都道府県がん情報を取り扱うに当たって、当該匿名都道府県がん情報又は当該仮名都道府県がん情報について、その漏えい、滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のために必要なものとして厚生労働省令で定める措置を講じていること。
18厚生労働大臣は、前三項の規定による提供を行おうとするときは、あらかじめ、第十七条第四項に規定する審議会等の意見を聴かなければならない。
(都道府県がんデータベース)
第二十二条都道府県知事は、当該都道府県のがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究に利用するため、次の各号のいずれかに該当する情報と都道府県がん情報の全部又は一部を一体的に記録し、及び保存する必要があると認めるときは、全国がん登録データベースを用いて、一を限り、これらの情報及び第三項の規定により匿名化を行った情報を記録し、及び保存するデータベースを整備することができる。
一この法律の施行の日前に診断された当該都道府県の住民のがんの罹患、診療、転帰等に関する情報を収集し、及び保存する事業であって、全国がん登録に類するものとして政令で定めるものにより収集されたこれらの情報
二当該都道府県の区域内の病院等の管理者、市町村その他のがんに係る調査研究における有用性が認められる情報を保有する者として政令で定める者から得られた届出対象情報以外のがんの罹患、診療、転帰等に関する情報
2都道府県知事は、前項のデータベース(以下この章において「都道府県がんデータベース」という。)を整備しようとするとき又は都道府県がんデータベースに記録し、及び保存する情報の対象範囲を拡大しようとするときは、あらかじめ、第十八条第二項に規定する審議会その他の合議制の機関の意見を聴かなければならない。ただし、都道府県がんデータベースに記録し、及び保存しようとする情報が、都道府県におけるがん対策の企画立案又は実施に必要ながんに係る調査研究のために利用されることが想定される情報として政令で定める情報である場合は、この限りでない。
3都道府県知事は、都道府県がんデータベースにおいて保存する都道府県がん情報について、第十五条の規定によりこれに相当する全国がん登録情報の匿名化が行われなければならない期日までに匿名化を行い、又は消去しなければならない。
4都道府県がんデータベースを整備した場合における第十八条第一項、第十九条第一項、第二十条並びに前条第十二項及び第十三項の規定の適用については、第十八条第一項中「全国がん登録データベース」とあるのは「全国がん登録データベース又は第二十二条第二項に規定する都道府県がんデータベース」と、「匿名都道府県がん情報」とあるのは「匿名都道府県がん情報若しくは同条第三項の規定により匿名化を行った情報」と、第十九条第一項中「匿名都道府県がん情報」とあるのは「匿名都道府県がん情報若しくは第二十二条第三項の規定により匿名化を行った情報」と、「全国がん登録データベース」とあるのは「全国がん登録データベース又は同条第二項に規定する都道府県がんデータベース」と、第二十条中「全国がん登録データベース」とあるのは「全国がん登録データベース又は第二十二条第二項に規定する都道府県がんデータベース」と、前条第十二項中「全国がん登録データベース」とあるのは「全国がん登録データベース又は次条第二項に規定する都道府県がんデータベース」と、同条第十三項中「全国がん登録データベース」とあるのは「全国がん登録データベース又は次条第二項に規定する都道府県がんデータベース」と、「特定匿名化情報」とあるのは「特定匿名化情報又は同条第三項の規定により匿名化を行った情報」とする。