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令和七年公正取引委員会規則第十号

製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律第七条の書類等の作成及び保存に関する規則

下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律(令和七年法律第四十一号)の施行に伴い、及び製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(昭和三十一年法律第百二十号)第七条の規定に基づき、下請代金支払遅延等防止法第五条の書類又は電磁的記録の作成及び保存に関する規則(平成十五年公正取引委員会規則第八号)の全部を改正する規則を次のように定める。
第一条製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(以下「法」という。)第七条の規定により作成する書類又は電磁的記録(以下「書類等」という。)には、次に掲げる事項を明確に記載し又は記録しなければならない。
一中小受託事業者の商号、名称又は事業者別に付された番号、記号その他の符号であって中小受託事業者を識別できるもの
二製造委託等をした日、中小受託事業者の給付(役務提供委託又は特定運送委託の場合にあっては、提供される役務。以下同じ。)の内容及びその給付を受領する期日(役務提供委託又は特定運送委託の場合にあっては、中小受託事業者からその委託に係る役務の提供を受ける期日(期間を定めて提供を委託するものにあっては、当該期間))並びにその受領した給付の内容及びその給付を受領した日(役務提供委託又は特定運送委託の場合にあっては、中小受託事業者からその委託に係る役務の提供を受けた日(期間を定めて提供を受けたものにあっては、当該期間))
三中小受託事業者の給付の内容について検査をした場合は、その検査を完了した日、その検査の結果及びその検査に合格しなかった給付の取扱い
四中小受託事業者の給付の内容を変更させ、又はその給付の受領後(役務提供委託又は特定運送委託の場合にあっては、中小受託事業者からその委託に係る役務の提供を受けた後)に給付をやり直させた場合には、その内容及びその理由
五製造委託等代金の額及び支払期日並びにその額に変更があった場合は増減額及びその理由
六製造委託等代金の支払について金銭を使用した場合は、その支払額、支払日及び支払方法
七製造委託等代金の支払について金銭以外の支払手段を使用した場合(次号及び第九号に規定する場合を除く。)は、次に掲げる事項
イ当該支払手段の種類、名称、価額その他当該支払手段に関する事項
ロ当該支払手段を使用した日
ハ中小受託事業者が当該支払手段の引換えによって得ることとなる金銭の額その他その引換えに関する事項
八製造委託等代金の全部又は一部の支払につき、委託事業者、中小受託事業者及び金融機関の間の約定に基づき、中小受託事業者が債権譲渡担保方式(中小受託事業者が、製造委託等代金の額に相当する額の代金債権を担保として、金融機関から当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭の貸付けを受ける方式をいう。)又はファクタリング方式(中小受託事業者が、製造委託等代金の額に相当する額の代金債権を金融機関に譲渡することにより、当該金融機関から当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭の支払を受ける方式をいう。)若しくは併存的債務引受方式(中小受託事業者が、製造委託等代金の額に相当する額の代金債務を委託事業者と共に負った金融機関から、当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭の支払を受ける方式をいう。)により金融機関から当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭の貸付け又は支払を受けることができることとした場合は、次に掲げる事項
イ当該金融機関から貸付け又は支払を受けることができることとした額及び期間の始期
ロ当該代金債権又は当該代金債務の額に相当する額の金銭を当該金融機関に支払った日
ハその他当該貸付け又は支払に関する事項
九製造委託等代金の全部又は一部の支払につき、委託事業者及び中小受託事業者が電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録債権の発生記録又は譲渡記録をした場合は、次に掲げる事項
イ当該電子記録債権の額
ロ中小受託事業者が製造委託等代金の支払を受けることができることとした期間の始期
ハ電子記録債権法第十六条第一項第二号に規定する当該電子記録債権の支払期日
ニその他当該電子記録債権の使用に関する事項
十製造委託等に関し原材料等を委託事業者から購入させた場合は、その品名、数量、対価及び引渡しの日並びにその代金の決済をした日及びその決済の方法
十一製造委託等代金の一部を支払い又は製造委託等代金から原材料等の対価の全部若しくは一部を控除した場合は、その後の製造委託等代金の残額
十二遅延利息を支払った場合は、その支払った額及び支払った日
十三法第四条第一項ただし書の規定により明示しないこととした事項がある場合には、当該事項の内容が定められなかった理由、当該事項の内容を明示した日及びその内容
2製造委託等代金の額について具体的な金額の明示をすることが困難なやむを得ない事情がある場合においてその算定方法の明示をしたときは、前項第五号の製造委託等代金の額について、当該算定方法及びこれにより定められた具体的な金額並びに当該算定方法に変更があったときは変更後の算定方法、当該変更後の算定方法により定められた具体的な金額及びその理由を明確に記載し又は記録しなければならない。
3第一項及び第二項に規定する事項は、その相互の関係を明らかにして、それぞれ別の書類等に記載又は記録をすることができる。
第二条前条第一項及び第二項に規定する事項の記載又は記録は、それぞれその事項に係る事実が生じ、又は明らかになったときに、速やかに当該事項について行わなければならない。
2前条第一項及び第二項に規定する事項を書類に記載する場合には、中小受託事業者別に記載しなければならない。
3前条第一項及び第二項に規定する事項を電磁的記録に記録する場合には、次に掲げる要件を満たさなければならない。
一前条第一項及び第二項に規定する事項について訂正又は削除を行った場合には、これらの事実及び内容を確認することができること。
二必要に応じ、電磁的記録に記録された事項を電子計算機の映像面に表示し、及び当該事項を書面に出力することができること。
三電磁的記録に記録された事項の検索をすることができる機能(次に掲げる要件を満たすものに限る。)を有していること。
イ前条第一項第一号に掲げる事項を検索の条件として設定することができること。
ロ製造委託等をした日については、その範囲を指定して条件を設定することができること。
第三条書類等は、その記載又は記録をすべき事項の全部の記載又は記録をした日から二年間、保存しなければならない。

附 則

この規則は、令和八年一月一日から施行する。
索引
  • 第一条
  • 第二条
  • 第三条
  • 附 則
履歴
令和8年1月1日
令和7年公正取引委員会規則第10号
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