(私署証書等の認証)
第五十二条公証人は、私署証書に認証を与えるには、法務省令で定めるところにより、その面前において嘱託人に当該私署証書に署名させ、若しくは押印させ、又は嘱託人が当該私署証書に署名若しくは押印をしたことを当該嘱託人(代理人によって嘱託された場合にあっては、当該嘱託人又はその代理人)に確認させ、その旨を当該私署証書に記載してこれをしなければならない。
2公証人は、嘱託人からの申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、前項の規定にかかわらず、法務省令で定めるところにより、公証人及び列席者が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって、同項に規定する行為をさせることができる。
3公証人は、私署証書の謄本に認証を与えるには、法務省令で定めるところにより、当該私署証書と対照してこれと符合することを確認し、その旨を当該私署証書の謄本に記載してこれをしなければならない。
4第一項及び前項の認証を与える場合において、私署証書に文字の挿入、削除その他の訂正があるとき又は破損若しくは外見上著しく疑わしい点があるときは、公証人は、その状況を当該私署証書又はその謄本に記載して認証をしなければならない。
5前章第一節、第二十八条、第三十二条及び第三十四条の規定は第一項又は第三項の規定により私署証書又はその謄本に認証を与える場合について、第二十九条から第三十一条まで、第三十三条及び第三十五条の規定は第一項の規定により私署証書に認証を与える場合について、第四十二条、第四十三条、第四十五条及び第四十六条の規定は第一項又は第三項の規定による認証に係る附属書類について、それぞれ準用する。
(私署証書の宣誓認証)
第五十三条公証人は、前条第一項の規定により私署証書に認証を与える場合において、法務省令で定めるところにより、その面前において嘱託人に当該私署証書の記載が真実であることを宣誓させた上、当該私署証書に署名させ、若しくは押印させ、又は当該私署証書に署名若しくは押印をしたことを確認させたときは、その旨を当該私署証書に記載してこれを認証しなければならない。
2前項の規定による認証の嘱託は、私署証書二通を提出してしなければならない。
3第一項の規定による認証の嘱託は、前条第五項において準用する第三十二条第一項の規定にかかわらず、代理人によってすることができない。
4公証人は、嘱託人からの申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、第一項の規定にかかわらず、法務省令で定めるところにより、公証人及び列席者が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって、同項に規定する行為をさせることができる。
5公証人は、第一項の規定による記載をした私署証書のうち一通を自ら保存し、他の一通を嘱託人に還付しなければならない。
6第四十二条、第四十三条(第一項第二号及び第三号に係る部分を除く。)及び第四十六条の規定は、前項の規定により公証人の保存する私署証書について準用する。