第七条歯科医師が第四条各号のいずれかに該当し、又は歯科医師としての品位を損するような行為のあつたときは、厚生労働大臣は、次に掲げる処分をすることができる。
2前項の規定による取消処分を受けた者(第四条第三号若しくは第四号に該当し、又は歯科医師としての品位を損するような行為のあつた者として同項の規定による取消処分を受けた者にあつては、その処分の日から起算して五年を経過しない者を除く。)であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたときその他その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。この場合においては、第六条第一項及び第二項の規定を準用する。
3厚生労働大臣は、前二項に規定する処分をするに当たつては、あらかじめ医道審議会の意見を聴かなければならない。
4厚生労働大臣は、第一項の規定による免許の取消処分をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する意見の聴取を行うことを求め、当該意見の聴取をもつて、厚生労働大臣による聴聞に代えることができる。
5行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章第二節(第二十五条、第二十六条及び第二十八条を除く。)の規定は、都道府県知事が前項の規定により意見の聴取を行う場合について準用する。この場合において、同節中「聴聞」とあるのは「意見の聴取」と、同法第十五条第一項及び第三項(同法第二十二条第三項において準用する場合を含む。)中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第十五条第四項(同法第二十二条第三項において準用する場合を含む。)中「当該行政庁が」とあるのは「当該都道府県知事が」と、「当該行政庁の」とあるのは「当該都道府県の」と、同法第十六条第四項並びに第十八条第一項及び第三項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第十九条第一項中「行政庁が指名する職員その他政令で定める者」とあるのは「都道府県知事が指名する職員」と、同法第二十条第一項、第二項及び第四項中「行政庁」とあるのは「都道府県」と、同条第六項及び同法第二十四条第三項中「行政庁」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。
6厚生労働大臣は、都道府県知事から当該処分の原因となる事実を証する書類その他意見の聴取を行う上で必要となる書類を求められた場合には、速やかにそれらを当該都道府県知事あて送付しなければならない。
7都道府県知事は、第四項の規定により意見の聴取を行う場合において、第五項において読み替えて準用する行政手続法第二十四条第三項の規定により同条第一項の調書及び同条第三項の報告書の提出を受けたときは、これらを保存するとともに、当該調書及び報告書の写しを厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該写しのほか当該意見を記載した意見書を提出しなければならない。
8厚生労働大臣は、意見の聴取の終結後に生じた事情に鑑み必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、前項前段の規定により提出された調書及び報告書の写し並びに同項後段の規定により提出された意見書を返戻して主宰者に意見の聴取の再開を命ずるよう求めることができる。行政手続法第二十二条第二項本文及び第三項の規定は、この場合について準用する。
9厚生労働大臣は、当該処分の決定をするときは、第七項の規定により提出された意見書並びに調書及び報告書の写しの内容を十分参酌してこれをしなければならない。
10厚生労働大臣は、第一項の規定による歯科医業の停止の命令をしようとするときは、都道府県知事に対し、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行うことを求め、当該弁明の聴取をもつて、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えることができる。
11前項の規定により弁明の聴取を行う場合において、都道府県知事は、弁明の聴取を行うべき日時までに相当な期間をおいて、当該処分に係る者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一第一項の規定を根拠として当該処分をしようとする旨及びその内容
12厚生労働大臣は、第十項に規定する場合のほか、厚生労働大臣による弁明の機会の付与に代えて、医道審議会の委員に、当該処分に係る者に対する弁明の聴取を行わせることができる。この場合においては、前項中「前項」とあるのは「次項」と、「都道府県知事」とあるのは「厚生労働大臣」と読み替えて、同項の規定を適用する。
13第十一項(前項後段の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、証拠書類又は証拠物を提出することができる。
14都道府県知事又は医道審議会の委員は、第十項又は第十二項前段の規定により弁明の聴取を行つたときは、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。この場合において、当該処分の決定についての意見があるときは、当該意見を報告書に記載しなければならない。
15厚生労働大臣は、第四項又は第十項の規定により都道府県知事が意見の聴取又は弁明の聴取を行う場合においては、都道府県知事に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を通知しなければならない。
16第四項の規定により意見の聴取を行う場合における第五項において読み替えて準用する行政手続法第十五条第一項の通知又は第十項の規定により弁明の聴取を行う場合における第十一項の通知は、それぞれ、前項の規定により通知された内容に基づいたものでなければならない。
17第四項若しくは第十項の規定により都道府県知事が意見の聴取若しくは弁明の聴取を行う場合又は第十二項前段の規定により医道審議会の委員が弁明の聴取を行う場合における当該処分については、行政手続法第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
第七条の二厚生労働大臣は、前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる処分を受けた歯科医師又は同条第二項の規定により再免許を受けようとする者に対し、歯科医師としての倫理の保持又は歯科医師として具有すべき知識及び技能に関する研修として厚生労働省令で定めるもの(以下「再教育研修」という。)を受けるよう命ずることができる。
2厚生労働大臣は、前項の規定による再教育研修を修了した者について、その申請により、再教育研修を修了した旨を歯科医籍に登録する。
3厚生労働大臣は、前項の登録をしたときは、再教育研修修了登録証を交付する。
4第二項の登録を受けようとする者及び再教育研修修了登録証の書換交付又は再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
5前条第十項から第十七項まで(第十二項を除く。)の規定は、第一項の規定による命令をしようとする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。