(委員の推薦及び委嘱)
2前項の法務大臣の委嘱は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が推薦した者の中から、当該市町村を包括する都道府県の区域(北海道にあつては、第十六条第二項ただし書の規定により法務大臣が定める区域とする。以下第五項において同じ。)内の弁護士会及び都道府県人権擁護委員連合会の意見を聴いて、行わなければならない。
3市町村長は、法務大臣に対し、当該市町村の議会の議員の選挙権を有する住民で、人格識見高く、広く社会の実情に通じ、人権擁護について理解のある社会事業家、教育者、報道新聞の業務に携わる者等及び弁護士会その他婦人、労働者、青年等の団体であつて直接間接に人権の擁護を目的とし、又はこれを支持する団体の構成員の中から、その市町村の議会の意見を聞いて、人権擁護委員の候補者を推薦しなければならない。
4法務大臣は、市町村長が推薦した候補者が、人権擁護委員として適当でないと認めるときは、市町村長に対し、相当の期間を定めて、さらに他の候補者を推薦すべきことを求めることができる。
5前項の場合において、市町村長が、同項の期間内に他の候補者を推薦しないときは、法務大臣は、第二項の規定にかかわらず、第三項に規定する者の中から、当該市町村を包括する都道府県の区域内の弁護士会及び都道府県人権擁護委員連合会の意見を聴いて、人権擁護委員を委嘱することができる。
6人権擁護委員の推薦及び委嘱に当つては、すべての国民は、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は第七条第一項第四号に規定する場合を除く外、政治的意見若しくは政治的所属関係によつて差別されてはならない。
7法務大臣は、人権擁護委員を委嘱したときは、当該人権擁護委員の氏名と職務をその関係住民に周知せしめるよう、適当な措置を採らなければならない。
8市町村長は、法務大臣から求められたときは、前項の措置に協力しなければならない。