(申請)
第八十五条第三条に規定する資格を有する者は、政令の定めるところにより、その資格に係る土地を含む一定の地域を定め、その地域に係る土地改良事業を国又は都道府県が行うべきことを、国が行うべきもの(以下「国営土地改良事業」という。)にあつては農林水産大臣に、都道府県が行うべきもの(以下「都道府県営土地改良事業」という。)にあつては都道府県知事に、それぞれ申請することができる。
2前項の者は、同項の規定による申請をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、同項の土地改良事業の計画の概要(二以上の土地改良事業の施行を申請する場合には、その各土地改良事業に係る計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては全体構成)並びにこれらの土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設の管理者及び管理方法に関する基本的事項(以下「予定管理方法等」という。)その他必要な事項を公告して、同項の一定の地域内にある土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二(二以上の土地改良事業の施行を申請する場合には、その各土地改良事業につき、その施行に係る地域内にある土地につき同条に規定する資格を有する者の三分の二)以上の同意を得なければならない。
3農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む第一項の規定による申請をするには、同項の者は、前項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意を得なければならない。
4第一項の場合において、その申請が農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含むものであるときは、その農用地造成事業等については、第五条第五項及び第六条の規定を準用する。
5第一項の場合には、第五条第三項、第六項及び第七項の規定を準用する。
6第一項の者は、前項において準用する第五条第三項の規定による協議をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、その旨を公告し、二十日以上の相当の期間を定めて当該協議に係る土地改良事業の計画の概要を縦覧に供しなければならない。
7前項の規定による公告があつたときは、当該土地改良事業の計画の概要に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該公告をした第一項の者に対し意見書を提出することができる。
8第一項の規定による申請をするには、その申請書に第二項の規定により公告した事項を記載した書面及び同項の三分の二以上の同意(農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む申請については、同項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意)があつたことを証する書面を添付し、これを、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事を経由して農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては関係都道府県知事に提出しなければならない。
9第七項の規定による意見書の提出があつたときは、第一項の規定による申請をするには、その申請書に、前項に規定するもののほか、当該意見書の写しを添付しなければならない。
第八十五条の二市町村は、農業振興地域整備計画(農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第八条第一項又は第九条第一項の規定により定められた農業振興地域整備計画をいう。以下同じ。)を達成するため必要があると認めるときは、政令の定めるところにより、その農業振興地域整備計画に定める土地改良事業を国又は都道府県が行うべきことを、(その土地改良事業の施行に係る地域が二以上の市町村の区域にわたる場合にあつては、当該関係市町村が共同して、)国営土地改良事業にあつては農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては都道府県知事に、それぞれ申請することができる。
2市町村は、前項の規定による申請をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、同項の土地改良事業の計画の概要(二以上の土地改良事業の施行を申請する場合には、その各土地改良事業に係る計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては全体構成)及びこれらの土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項を公告して、その土地改良事業の施行に係る地域内にある土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二(二以上の土地改良事業の施行を申請する場合には、その各土地改良事業につき、その施行に係る地域内にある土地について同条に規定する資格を有する者の三分の二)以上の同意を得なければならない。
3農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む第一項の規定による申請をするには、市町村は、前項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意を得なければならない。
4第一項の場合において、その申請が農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含むものであるときは、その農用地造成事業等については、第五条第五項及び第六条の規定を準用する。
5第一項の場合(次項の規定により市町村の議会の議決を経て第一項の規定による申請をする場合を除く。)には、第五条第六項及び第七項並びに前条第六項、第七項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「前項において準用する第五条第三項の規定による協議」とあるのは「第八十五条の二第二項の規定による公告」と、「当該協議」とあるのは「同項の規定による公告」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第八十五条の二第十項」と読み替えるものとする。
6政令で定める基幹的な土地改良施設の新設又は変更を内容とする第二条第二項第一号に掲げる事業であつて、その他の土地改良施設の新設若しくは変更を内容とし、若しくは内容の一部に含む土地改良事業と一体となつてその効果が生じ又は増大するもののうち、当該他の土地改良事業の計画内容がなお未確定であるため第二項の三分の二以上の同意を求めることが適当でないと認められるものについては、当該他の土地改良事業が計画内容を確定して施行される確実な見込みがあり、かつ、その確定をまつて当該第二条第二項第一号に掲げる事業に着手するときは、当該事業の規模からみてその完了が著しく遅延し、農業振興地域整備計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認められる場合においては、市町村は、第二項の規定によらず、あらかじめ、当該市町村の議会の議決を経て、第一項の規定による申請をすることができる。
7市町村は、前項の規定により当該市町村の議会の議決を経て、第一項の規定による申請をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、同項の土地改良事業の計画の概要及びこれらの土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項を示して、当該申請につき、関係土地改良区その他農林水産大臣の指定する者の意見を聴くとともに、国営土地改良事業にあつては、都道府県の同意を得なければならない。
8都道府県は、前項の同意をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
9第六項の場合には、前条第六項、第七項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「前項において準用する第五条第三項の規定による協議をしようと」とあるのは「第八十五条の二第七項の規定により同項に規定する事項を示そうと」と、「当該協議に係る」とあるのは「その示す」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第八十五条の二第十項」と読み替えるものとする。
10市町村は、第一項の規定による申請をするには、農林水産省令の定めるところにより、その申請書に第二項の規定により公告した事項(第六項の規定により市町村の議会の議決を経てする申請については、第七項の規定により示した事項)を記載した書面及び第二項の三分の二以上の同意(農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む申請については、同項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意、第六項の規定により市町村の議会の議決を経てする申請については、当該議決及び当該申請に係る第七項の同意)があつたことを証する書面を添付し、これを、国営土地改良事業にあつては、関係都道府県知事を経由して、(第六項の規定により市町村の議会の議決を経てする国営土地改良事業の申請にあつては、直接、)農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては、関係都道府県知事に提出しなければならない。
第八十五条の三土地改良区は、政令の定めるところにより、次に掲げる土地改良施設の更新のために行う当該土地改良施設の変更を内容とする第二条第二項第一号の事業(以下この条及び第八十七条の二第四項において「施設更新事業」という。)を国又は都道府県が行うべきことを、(その土地改良施設(第二号に掲げる土地改良施設に係る施設更新事業にあつては、当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する第一号に掲げる土地改良施設。次項及び第八十七条の二第四項において「土地改良区管理施設」という。)を二以上の土地改良区が管理する場合にあつては、当該二以上の土地改良区が共同して、)国営土地改良事業にあつては農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては都道府県知事に、総会の議決を経て、それぞれ申請することができる。
二前号に掲げる土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設で国、都道府県又は市町村が管理するもの
2土地改良区は、前項の規定による申請(現行受益地(土地改良区管理施設につき現に行われている管理を内容とする第二条第二項第一号の事業の施行に係る地域をいう。以下この項及び次項において同じ。)内において施行する施設更新事業のうち、当該変更に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、現行受益地内の土地に係る組合員の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものに係る申請を除く。)をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、施設更新事業の計画の概要、当該施設更新事業による変更後の土地改良施設であつて農林水産省令で定めるものがある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等及び定款を変更する必要がある場合には変更後の定款その他必要な事項(第五項において「事業計画概要等」という。)を公告して、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる同意を得なければならない。
一現行受益地以外の地域が施設更新事業の施行に係る地域の一部となる場合
当該施設更新事業の施行に係る地域内の土地のうち現行受益地内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意及びその施行に係る地域内の土地のうちその他の土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
当該施設更新事業の施行に係る地域内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意
3土地改良区は、現行受益地以外の地域をその施行に係る地域の一部とする施設更新事業のうち、当該変更に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、現行受益地内の土地に係る組合員の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものについて第一項の規定による申請をしようとする場合においては、当該施設更新事業の施行に係る地域のうち現行受益地以外の地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意をもつて前項第一号の三分の二以上の同意に代えることができる。
4第一項の場合には、第五条第三項、第六項及び第七項並びに第八十五条第六項、第七項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「前項」とあるのは「第八十五条の三第四項」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第八十五条の三第五項」と読み替えるものとする。
5土地改良区は、第一項の規定による申請をするには、農林水産省令の定めるところにより、その申請書に事業計画概要等を記載した書面並びに同項の総会の議決及び第二項又は第三項の三分の二以上の同意(第二項の政令で定める要件に適合する施設更新事業に係る申請にあつては、第一項の総会の議決)があつたことを証する書面を添付し、これを、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事を経由して農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては関係都道府県知事に提出しなければならない。
6土地改良区は、第一項の規定による申請をしようとする場合において、当該申請に係る施設更新事業と一体となつてその効果が生じ又は増大する他の土地改良事業(施設更新事業を除く。)であつて、当該申請に係る施設更新事業と併せてその土地改良事業を行うことにより当該施設更新事業及びその土地改良事業の効率が著しく高められ、かつ、その土地改良事業によりその施行に係る地域内の土地における農業経営の合理化に寄与することが明らかなもの(以下この項及び次項において「関連施行事業」という。)があるときは、政令の定めるところにより、当該申請に併せて、その関連施行事業を国又は都道府県が行うべきことを、総会の議決を経て、申請することができる。
7土地改良区は、前項の規定による申請をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、関連施行事業の計画の概要、農林水産省令で定める場合には施設更新事業及び関連施行事業に係る全体構成、関連施行事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等並びに定款を変更する必要がある場合には変更後の定款その他必要な事項を公告して、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる同意を得なければならない。
一現行地区以外の地域が関連施行事業の施行に係る地域の全部又は一部となる場合
関連施行事業の施行に係る地域内の土地のうち現行地区内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意及びその施行に係る地域内の土地のうちその他の土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
関連施行事業の施行に係る地域内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意
8農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む第六項の規定による申請をするには、土地改良区は、前項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意を得なければならない。
9第六項の場合において、その申請が農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含むものであるときは、その農用地造成事業等については、第五条第五項及び第六条の規定を準用する。
10第六項の場合には、第五条第三項、第六項及び第七項並びに第八十五条第六項、第七項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「前項」とあるのは「第八十五条の三第十項」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第八十五条の三第十一項」と読み替えるものとする。
11土地改良区は、第六項の規定による申請をするには、農林水産省令の定めるところにより、その申請書に第七項の規定により公告した事項を記載した書面並びに第六項の総会の議決及び第七項の三分の二以上の同意(農用地造成事業等の施行を内容とし、又は内容の一部に含む申請については、同項の三分の二以上の同意のほか、その農用地造成事業等に係る農用地造成地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意)があつたことを証する書面を添付し、これを、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事を経由して農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては関係都道府県知事に提出しなければならない。
第八十五条の四地方公共団体、農業協同組合又は農業協同組合連合会(以下「地方公共団体等」という。)は、政令の定めるところにより、当該地方公共団体等が権原に基づき使用し及び収益している土地で当該地方公共団体等の第三条に規定する資格に係るもの(以下「地方公共団体等有資格地」という。)についての第二条第二項第三号に掲げる事業(以下「農用地造成事業」という。)を国又は都道府県が行うべきことを、(当該地方公共団体等有資格地について第三条に規定する資格を有する地方公共団体等が二以上ある場合にあつては、当該関係地方公共団体等が共同して、)国営土地改良事業にあつては農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては都道府県知事に、それぞれ申請することができる。
2地方公共団体等は、前項の規定による申請をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、同項の農用地造成事業の計画の概要につき市町村長と協議しなければならない。ただし、市町村が当該申請をする場合には、当該市町村の長については、この限りでない。
3第一項の場合には、第八十五条第六項、第七項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「前項において準用する第五条第三項の規定による協議」とあるのは「第八十五条の四第二項の規定による協議(同項ただし書の場合であつて当該農用地造成事業の施行に係る地域が同条第一項の申請に係る市町村の区域を超えないときは、同項の規定による申請)」と、「当該協議」とあるのは「当該協議(同条第二項ただし書の場合であつて当該農用地造成事業の施行に係る地域が同条第一項の申請に係る市町村の区域を超えないときは、当該申請)」と、同条第九項中「前項」とあるのは「第八十五条の四第四項」と読み替えるものとする。
4第一項の地方公共団体等は、同項の規定による申請をするには、農林水産省令の定めるところにより、その申請書に同項の農用地造成事業の計画の概要及び当該農用地造成事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項を記載した書面を添付し、これを、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事を経由して農林水産大臣に、都道府県営土地改良事業にあつては関係都道府県知事に提出しなければならない。
(適否の決定)
第八十六条第八十五条第一項、第八十五条の二第一項、第八十五条の三第一項若しくは第六項又は前条第一項の規定による申請があつた場合には、農林水産大臣又は都道府県知事は(その申請に係る都道府県営土地改良事業の地域が二以上の都府県の区域にわたる場合にあつては、当該関係都府県の知事がその協議により)、その申請に係る土地改良事業の適否を決定し、その旨を当該申請人に通知しなければならない。
2農林水産大臣又は都道府県知事は、前項の規定による土地改良事業(第八十五条の二第六項の規定により市町村の議会の議決を経てされた同条第一項の規定による申請に係る土地改良事業(以下「市町村特別申請事業」という。)を除く。)の適否の決定を行うには、あらかじめ、その土地改良事業につき第八十五条第二項、第八十五条の二第二項若しくは第八十五条の三第二項若しくは第七項の規定により公告のあつた事項又は同条第五項の申請書(農林水産省令で定めるものに限る。)若しくは前条第四項の申請書に添付された書面に記載された事項について、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事と協議するとともに、当該申請書に添付された書面において、その土地改良事業により生ずる土地改良施設に係る予定管理方法等として、現に存する土地改良区その他農林水産大臣の指定する者をその土地改良施設の管理者とする旨が定められているとき(農林水産省令で定める場合を除く。)にあつては、その者と協議しなければならない。
3都道府県知事は、都道府県が行う市町村特別申請事業につき、第一項の規定により適当とする旨の決定を行うには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
(国営土地改良事業計画及び都道府県営土地改良事業計画)
第八十七条前条第一項の規定により申請に係る土地改良事業につき適当とする旨の決定をしたときは、農林水産大臣又は都道府県知事は(その決定に係る都道府県営土地改良事業の地域が二以上の都府県の区域にわたる場合にあつては、当該関係都府県の知事がその協議により)、それぞれ、その決定に係る国営土地改良事業又は都道府県営土地改良事業を行うため、土地改良事業計画を定めなければならない。
2前項の場合には、第七条第三項及び第四項並びに第八条第二項及び第三項の規定を準用する。
3第一項の土地改良事業計画は、これに基づいて施行される土地改良事業が第八条第四項第一号の政令で定める基本的な要件に適合するものとなるように定めなければならない。
4第一項の土地改良事業計画において非農用地区域を定める場合には、その非農用地区域は第八条第五項各号に掲げる要件に適合することとなるように定めなければならない。
5農林水産大臣又は都道府県知事は、第一項の規定により土地改良事業計画を定めたときは、その旨を公告し、二十日以上の相当の期間を定めて当該土地改良事業計画書の写を縦覧に供しなければならない。
6第一項の土地改良事業計画についての審査請求に関する行政不服審査法第十八条第一項本文の期間は、前項に規定する縦覧期間満了の日の翌日から起算して十五日とする。
7前項の審査請求については、行政不服審査法第四十三条の規定は、適用しない。
8第六項の審査請求がされたときは、農林水産大臣又は都道府県知事は(その審査請求に係る都道府県営土地改良事業の地域が二以上の都府県の区域にわたる場合にあつては、当該関係都府県知事がその協議により)、第八条第二項に掲げる技術者の意見を聴いて、第五項に規定する縦覧期間満了後六十日以内にこれを裁決しなければならない。
9国又は都道府県は、第六項の審査請求がないとき、又は審査請求があつた場合においてその全てについて前項の規定による裁決があつたときでなければ、当該土地改良事業計画による工事に着手してはならない。
10第一項の土地改良事業計画による事業の施行については、審査請求をすることができない。
(申請によらない土地改良事業)
第八十七条の二国又は都道府県は、第八十五条第一項、第八十五条の二第一項、第八十五条の三第一項若しくは第六項又は第八十五条の四第一項の規定による申請によつて行う土地改良事業のほか、土地改良事業計画を定めて次に掲げる土地改良事業を行うことができる。
二第二条第二項第一号又は第五号に掲げる事業(同項第一号に掲げる事業にあつては土地改良施設の新設、管理、廃止又は変更に係るもの、同項第五号に掲げる事業にあつては土地改良施設の災害復旧に係るものに限る。)であつて次に掲げるもの
イ前号の事業に附帯してその施行に係る地域の近傍の土地について行うもので、その施行によりこれらの土地改良事業の効率が著しく高められるもの
ロその事業による受益の範囲が広く、その工事に高度の技術を必要とする等その事業の性質又は規模に照らして適当と認められるもの
ハ他の公共の利益となる事業と併せて行うことを相当とする等国土資源の総合的な開発又は保全の見地から適当と認められるもの
2国又は都道府県は、前項の規定により同項第一号の事業につき土地改良事業計画を定める場合において、当該土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)があるときは、併せて、その土地改良施設に係る予定管理方法等を定めなければならない。
3第一項の規定により同項第二号の事業に係る土地改良事業の計画を定めるには、農林水産大臣又は都道府県知事は、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、当該土地改良事業の計画の概要(二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業(同項第一号の事業を除く。)に係る計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては各土地改良事業に係る全体構成)及びこれらの土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項を公告して、その事業の施行に係る地域内にある土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二(二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業(同項第一号の事業を除く。)につき、その施行に係る地域内にある土地について同条に規定する資格を有する者の三分の二)以上の同意を得なければならない。
4農林水産大臣又は都道府県知事は、第一項の規定により、同項第二号の事業のうち施設更新事業(当該施設更新事業に係る土地改良施設又は当該土地改良施設と一体となつて機能を発揮する土地改良施設の管理を内容とする第二条第二項第一号の事業を行う土地改良区が存する場合において、当該施設更新事業に係る土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、土地改良区管理区域(当該土地改良区が現に行つている土地改良区管理施設の管理を内容とする同号の事業の施行に係る地域としている区域をいう。以下この項において同じ。)内の土地に係る当該土地改良区の組合員の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものに限る。)に係る土地改良事業の計画を定めようとする場合においては、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる同意をもつて前項の三分の二以上の同意に代えることができる。
一施設更新事業の施行に係る地域の全部を土地改良区管理区域の全部又は一部とする場合
当該土地改良区の同意及びその施行に係る地域のうち土地改良区管理区域以外の地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
5土地改良区は、前項の規定による同意をするには、あらかじめ、総会の議決を経なければならない。
6第一項の規定により土地改良事業計画を定めるには、農林水産大臣又は都道府県知事は、あらかじめ、(同項第二号の事業に係る土地改良事業計画を定める場合には、第三項の規定による公告をする前に、)その土地改良事業計画及び当該土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項(第一項第二号の事業に係る土地改良事業の計画を定める場合には、第三項の規定により公告する事項)について、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事と、都道府県営土地改良事業にあつては関係市町村長と協議するとともに、その土地改良事業により生ずる土地改良施設に係る予定管理方法等として、現に存する土地改良区その他農林水産大臣の指定する者をその土地改良施設の管理者とする旨を定めるときにあつては、その者と協議しなければならない。
7都道府県知事は、国営土地改良事業につき、農林水産大臣と前項の規定による協議をする場合には、あらかじめ、関係市町村長と協議しなければならない。
8農林水産大臣又は都道府県知事は、第六項の規定による協議をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、その旨を公告し、二十日以上の相当の期間を定めて当該土地改良事業の計画の概要を縦覧に供しなければならない。
9前項の規定により縦覧に供された土地改良事業の計画の概要に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、農林水産大臣又は都道府県知事に対し意見書を提出することができる。
10第一項の場合には、第五条第六項及び第七項、第七条第三項、第八条第二項及び第三項並びに前条第三項の規定(第一項第二号の事業については、これらの規定のほか、同条第五項から第十項までの規定)を準用する。
第八十七条の三都道府県は、第八十五条第一項、第八十五条の二第一項、第八十五条の三第一項若しくは第六項又は第八十五条の四第一項の規定による申請によつて行う土地改良事業及び前条第一項の規定により行う土地改良事業のほか、土地改良事業計画を定めて次に掲げる要件のいずれにも適合する土地改良事業(第二条第二項第一号から第三号まで又は第七号の事業に限る。)を行うことができる。
一当該土地改良事業の施行に係る地域内にある農用地(その地域内にその土地改良事業の施行により農用地への地目変換を予定する農用地以外の土地がある場合にあつては、その土地を含む。以下「事業施行地域内農用地」という。)の全てについて農地中間管理機構が農地中間管理権(農地中間管理事業の推進に関する法律第二条第五項に規定する農地中間管理権をいう。以下同じ。)を有すること。
二事業施行地域内農用地の面積が政令で定める面積以上であることその他その事業施行地域内農用地が政令で定める要件に適合すること。
三事業施行地域内農用地について農地中間管理機構が第七項において準用する第八十七条第五項の規定による公告があつた日において有する農地中間管理権の全ての存続期間又は残存期間が政令で定める期間以上であること。
四事業施行地域内農用地の集団化その他その土地改良事業の施行に係る地域内における農業構造の改善に相当程度資すると見込まれること。
五事業施行地域内農用地の収益性の向上に相当程度資すると見込まれること。
2前項の規定により土地改良事業計画を定めるには、都道府県知事は、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、当該土地改良事業の計画の概要(二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業に係る計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては全体構成)及びこれらの土地改良事業により生ずる土地改良施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその土地改良施設に係る予定管理方法等その他必要な事項(第六項において「事業計画概要等」という。)について、農地中間管理機構の同意を得なければならない。
3農地中間管理機構は、前項の同意をする場合において、その農地中間管理権を有する事業施行地域内農用地を貸し付けているときは、あらかじめ、その貸付けの相手方の意見を聴かなければならない。
4農地中間管理機構は、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、農地中間管理権を有する農用地(第一項の規定により行う土地改良事業の施行により農用地への地目変換を予定する農用地以外の土地がある場合にあつては、その土地を含む。以下この条において同じ。)のみを事業施行地域内農用地とする同項の規定による土地改良事業を行うべきことを要請することができる。この場合において、その農地中間管理権を有する農用地を貸し付けているときは、あらかじめ、その貸付けの相手方の意見を聴かなければならない。
5前項の規定による要請に基づき、都道府県知事がその要請に係る農用地のみを事業施行地域内農用地とする第一項の規定により行う土地改良事業の計画を定める場合には、第二項及び第三項に規定する手続を省略することができる。
6第一項の規定により土地改良事業計画を定めるには、都道府県知事は、あらかじめ、事業計画概要等について、関係市町村長(その土地改良事業により生ずる土地改良施設に係る予定管理方法等として、現に存する土地改良区その他農林水産大臣の指定する者をその土地改良施設の管理者とする旨を定めるときにあつては、関係市町村長及び当該土地改良区その他農林水産大臣の指定する者)と協議するとともに、その土地改良事業の施行に係る地域内に土地改良施設がある場合において、その土地改良施設の管理者として土地改良区その他農林水産大臣の指定する者があるとき(当該土地改良区その他農林水産大臣の指定する者がこの項の規定による協議を受けた場合を除く。)にあつては、その者の意見を聴かなければならない。
7第一項の場合には、第五条第六項及び第七項、第七条第三項及び第四項、第八条第二項及び第三項、第八十七条第三項から第十項まで並びに前条第八項及び第九項の規定を準用する。この場合において、第五条第六項及び第七項中「含めて第一項の一定の地域を定めるには」とあるのは「当該土地改良事業の施行に係る地域に含めるには」と、前条第八項中「第六項の規定による協議」とあるのは「次条第六項の規定による協議又は意見の聴取」と読み替えるものとする。
(急施の場合)
第八十七条の四第八十五条から前条までに規定するもののほか、強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法(平成二十五年法律第九十五号)第九条第五号に規定する脆弱性評価の結果、地震又は豪雨に対する安全性の向上を図るため急速に農業用用排水施設の変更を内容とする第二条第二項第一号の土地改良事業(当該変更に係る農業用用排水施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、当該事業の施行に係る地域内にある土地について第三条に規定する資格を有する者の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものに限る。)を行う必要があると認める場合には、国又は都道府県は、緊急防災工事計画を定めてその事業を行うことができる。
2前項の規定により緊急防災工事計画を定めるには、農林水産大臣又は都道府県知事は、あらかじめ、その緊急防災工事計画及び当該土地改良事業による変更後の農業用用排水施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその農業用用排水施設に係る予定管理方法等その他必要な事項について、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事と、都道府県営土地改良事業にあつては関係市町村長と協議するとともに、その土地改良事業による変更後の農業用用排水施設に係る予定管理方法等として、現に存する土地改良区その他農林水産大臣の指定する者をその農業用用排水施設の管理者とする旨を定めるときにあつては、その者と協議しなければならない。
3都道府県知事は、国営土地改良事業につき、農林水産大臣と前項の規定による協議をする場合には、あらかじめ、関係市町村長と協議しなければならない。
4第一項の場合には、第七条第三項、第八条第二項及び第三項並びに第八十七条第三項及び第五項から第十項までの規定を準用する。
(計画の変更等)
第八十八条農林水産大臣又は都道府県知事は、国営土地改良事業又は都道府県営土地改良事業(市町村特別申請事業、第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業、第八十七条の二第一項の規定により行う同項第一号の事業及び第八十七条の三第一項又は第八十七条の四第一項の規定により行う土地改良事業を除く。)につき、土地改良事業の施行に係る地域その他土地改良事業計画の農林水産省令で定める重要な部分を変更し、又は土地改良事業を廃止しようとする場合には、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、土地改良事業計画の変更の場合にあつてはその変更後の土地改良事業の計画の概要(その変更後において二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業のうちその変更に係る各土地改良事業(市町村特別申請事業、第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業、第八十七条の二第一項の規定により行う同項第一号の事業及び第八十七条の三第一項又は第八十七条の四第一項の規定により行う土地改良事業を除く。)につき、その変更後の土地改良事業の計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては変更後の全体構成)及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項を、土地改良事業の廃止の場合にあつては廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項(現に二以上の土地改良事業を併せて施行している場合には、その各土地改良事業のうちその廃止に係る各土地改良事業につき、その名称、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項。以下この条において同じ。)を、それぞれ公告して、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる同意を得なければならない。
その変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域(その変更後において二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業のうちその変更に係る各土地改良事業(市町村特別申請事業、第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業、第八十七条の二第一項の規定により行う同項第一号の事業及び第八十七条の三第一項又は第八十七条の四第一項の規定により行う土地改良事業を除く。)につき、その変更後のその施行に係る地域)内(これらの土地改良事業のうちに、その変更によりその施行に係る地域の一部がその変更後のその施行に係る地域に該当しないこととなるものがあるときは、その土地改良事業については、その該当しないこととなる地域をその変更後のその施行に係る地域に含めた地域内)にある土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
その廃止に係る土地改良事業の施行に係る地域(現に二以上の土地改良事業を併せて施行している場合には、その各土地改良事業のうちその廃止に係る各土地改良事業(市町村特別申請事業、第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業、第八十七条の二第一項の規定により行う同項第一号の事業及び第八十七条の三第一項又は第八十七条の四第一項の規定により行う土地改良事業を除く。)につき、その施行に係る地域)内の土地について第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
2国又は都道府県は、第八十五条第一項、第八十五条の二第一項若しくは第八十五条の三第六項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業等に係る土地改良事業計画の変更(その変更により新たな地域がその農用地造成事業等に係る農用地造成地域の全部又は一部となるものに限る。)をし、又はこれらの規定による申請に基づいて行う土地改良事業で農用地造成事業等でないものを農用地造成事業等とするために土地改良事業計画の変更をしようとする場合には、前項の三分の二以上の同意又は第六項において準用する第四十八条第四項の三分の二以上の同意のほか、その計画の変更により新たに農用地造成地域の全部又は一部となる地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意を得なければならない。
3前項に規定する土地改良事業計画の変更については、その変更により新たに農用地造成地域の全部又は一部となる地域につき第五条第五項の規定を準用する。
4第一項に規定する土地改良事業計画の変更又は土地改良事業の廃止をするには、農林水産大臣又は都道府県知事は、あらかじめ、同項の規定による公告をする前に、その公告をする事項について、国営土地改良事業にあつては関係都道府県知事と、都道府県営土地改良事業にあつては関係市町村長と協議するとともに、その土地改良事業により生ずる土地改良施設に係る予定管理方法等として、現に存する土地改良区その他農林水産大臣の指定する者をその土地改良施設の管理者とする旨を定めるとき(農林水産省令で定める場合を除く。)にあつては、その者と協議しなければならない。
5都道府県知事は、国営土地改良事業につき、農林水産大臣と前項の規定による協議をする場合には、あらかじめ、関係市町村長と協議しなければならない。
6第一項の場合には、第五条第六項及び第七項、第八条第二項及び第三項、第四十八条第四項及び第六項、第八十七条第五項から第十項まで並びに第八十七条の二第八項及び第九項の規定を準用する。この場合において、第五条第六項及び第七項中「含めて第一項の一定の地域を定めるには」とあるのは「新たに変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域とするには」と、第四十八条第四項中「前項第一号又は第二号の三分の二以上の同意」とあるのは「第八十八条第一項第一号の三分の二以上の同意」と、同条第六項中「第三項及び第四項」とあるのは「同項及び第八十八条第一項」と、第八十七条の二第八項中「第六項」とあるのは「第八十八条第四項」と、「当該土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の当該土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、同条第九項中「土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と読み替えるものとする。
7農林水産大臣又は都道府県知事は、市町村特別申請事業につき、土地改良事業計画の農林水産省令で定める重要な部分の変更又は土地改良事業の廃止をしようとする場合には、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、土地改良事業計画の変更の場合にあつてはその変更後の土地改良事業の計画の概要及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項を、土地改良事業の廃止の場合にあつては廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項を、それぞれ示して、当該変更又は廃止につき、関係土地改良区その他農林水産大臣の指定する者の意見を聴くとともに、その変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域(その変更によりその施行に係る地域の一部がその変更後のその施行に係る地域に該当しないこととなるときは、その該当しないこととなる地域をその変更後のその施行に係る地域に含めた地域)又は廃止に係る土地改良事業の施行に係る地域の全部又は一部をその区域の全部又は一部とする市町村の全ての同意を得、かつ、国営土地改良事業にあつては、これらの市町村の全部又は一部をその区域に含む全ての都道府県の同意を得なければならない。
8市町村又は都道府県は、前項の規定による同意をするには、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、当該変更又は廃止につき、当該市町村又は都道府県の議会の議決を経なければならない。
9都道府県知事は、市町村特別申請事業につき、第七項に規定する土地改良事業計画の変更又は土地改良事業の廃止をしようとする場合には、同項の規定によるほか、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、当該変更又は廃止につき、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
10第七項の場合には、第八条第二項及び第三項、第八十七条第五項から第十項まで並びに第八十七条の二第八項及び第九項の規定を準用する。この場合において、同条第八項中「第六項の規定による協議をしようと」とあるのは「第八十八条第七項の規定により同項に規定する事項を示そうと」と、「当該土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の当該土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、同条第九項中「土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と読み替えるものとする。
11国又は都道府県が第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業に係る土地改良事業の計画につき土地改良事業の施行に係る地域を変更することにより新たな地域をその農用地造成事業の施行に係る地域の一部とすることができるのは、その新たに当該農用地造成事業の施行に係る地域の一部となる地域内にある土地が地方公共団体等有資格地である場合に限るものとする。
12農林水産大臣又は都道府県知事は、第八十五条の四第一項の規定による申請に基づいて行う農用地造成事業に係る土地改良事業につき、土地改良事業の施行に係る地域その他土地改良事業計画の農林水産省令で定める重要な部分を変更し、又は土地改良事業を廃止しようとする場合には、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、土地改良事業計画の変更の場合にあつてはその変更後の土地改良事業の計画の概要及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項を、土地改良事業の廃止の場合にあつては廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項を、それぞれ示して、その変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域内(その変更によりその施行に係る地域の一部がその変更後のその施行に係る地域に該当しないこととなるものがあるときは、その該当しないこととなる地域をその変更後のその施行に係る地域に含めた地域内)又は廃止に係る土地改良事業の施行に係る地域内にある地方公共団体等有資格地について第三条に規定する資格を有する全ての地方公共団体等の同意を得なければならない。
13前項の場合には、第八条第二項及び第三項、第八十七条第五項から第十項まで、第八十七条の二第八項及び第九項並びに第四項及び第五項の規定を準用する。この場合において、同条第八項中「第六項」とあるのは「第八十八条第四項」と、「当該土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の当該土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、同条第九項中「土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、第四項中「同項の規定による公告をする前に、その公告をする事項」とあるのは「第十二項の規定により同項に規定する事項を示す前に、その示す事項」と、「関係都道府県知事」とあるのは「関係都道府県知事(その変更又は廃止について同項の規定により同意を得なければならない地方公共団体等である都道府県の知事を除く。)」と、「関係市町村長」とあるのは「関係市町村長(その変更又は廃止について同項の規定により同意を得なければならない地方公共団体等である市町村の長を除く。次項において同じ。)」と読み替えるものとする。
14第八十七条の二第一項第一号の事業につき、土地改良事業計画の農林水産省令で定める重要な部分を変更し、又は土地改良事業を廃止する場合には、第八条第二項及び第三項並びに第八十七条の二第六項から第九項までの規定を準用する。この場合において、同条第八項中「当該土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の当該土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、同条第九項中「土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と読み替えるものとする。
15都道府県が第八十七条の三第一項の土地改良事業計画につき土地改良事業の施行に係る地域を変更することにより新たな地域をその土地改良事業の施行に係る地域の一部とすることができるのは、次に掲げる要件のいずれにも適合する場合に限るものとする。
一当該土地改良事業の施行に係る地域の一部となる地域内にある農用地(その地域内にその土地改良事業の施行により農用地への地目変換を予定する農用地以外の土地がある場合にあつては、その土地を含む。第十七項において同じ。)の全てについて農地中間管理機構が農地中間管理権を有すること。
二当該土地改良事業計画を変更したことにつき第十八項において準用する第八十七条第五項の規定による公告があつた日における前号の農地中間管理権の全ての存続期間又は残存期間が政令で定める期間以上であること。
16都道府県知事は、第八十七条の三第一項の規定により行う土地改良事業につき、土地改良事業の施行に係る地域その他土地改良事業計画の農林水産省令で定める重要な部分を変更し、又は土地改良事業を廃止しようとする場合には、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、土地改良事業計画の変更の場合にあつてはその変更後の土地改良事業の計画の概要(その変更後において二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業のうちその変更に係る各土地改良事業につき、その変更後の土地改良事業の計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては変更後の全体構成)及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項を、土地改良事業の廃止の場合にあつては廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項を、それぞれ示して、農地中間管理機構の同意を得なければならない。
17農地中間管理機構は、前項の同意をするには、あらかじめ、当該変更又は廃止につき、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる者の意見を聴かなければならない。
その変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域(その変更後において二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業のうちその変更に係る各土地改良事業につき、その変更後のその施行に係る地域)内(これらの土地改良事業のうちに、その変更によりその施行に係る地域の一部がその変更後のその施行に係る地域に該当しないこととなるものがあるときは、その土地改良事業については、その該当しないこととなる地域をその変更後のその施行に係る地域に含めた地域内)にある農用地について現に農地中間管理機構から賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けている者
その廃止に係る土地改良事業の施行に係る地域(現に二以上の土地改良事業を併せて施行している場合には、その各土地改良事業のうちその廃止に係る各土地改良事業につき、その施行に係る地域)内の農用地について現に農地中間管理機構から賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けている者
18第十六項の場合には、第五条第六項及び第七項、第八条第二項及び第三項、第八十七条第五項から第十項まで、第八十七条の二第八項及び第九項並びに第八十七条の三第四項から第六項までの規定を準用する。この場合において、第五条第六項及び第七項中「含めて第一項の一定の地域を定めるには」とあるのは「新たに変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域とするには」と、第八十七条の二第八項中「第六項の規定による協議」とあるのは「次条第六項の規定による協議又は意見の聴取」と、「当該土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の当該土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、同条第九項中「土地改良事業の計画の概要」とあるのは「変更後の土地改良事業の計画の概要又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、第八十七条の三第四項中「対し、」とあるのは「対し、第一項の規定により行う土地改良事業につき、土地改良事業の施行に係る地域を変更することにより」と、「第一項の規定により行う」とあるのは「その」と、「事業施行地域内農用地とする同項の規定による土地改良事業を行うべき」とあるのは「新たに事業施行地域内農用地とし、又は土地改良事業を廃止すべき」と、「その農地中間管理権を有する農用地」とあるのは「その新たに事業施行地域内農用地とする農用地又はその土地改良事業の廃止に係る事業施行地域内農用地」と、同条第五項中「事業施行地域内農用地とする第一項の規定により行う土地改良事業の計画を定める場合には、第二項及び第三項」とあるのは「新たに事業施行地域内農用地とするために土地改良事業計画を変更し、又はその要請に係る土地改良事業を廃止する場合には、第八十八条第十六項及び第十七項」と、同条第六項中「事業計画概要等」とあるのは「その変更後の土地改良事業の計画の概要(その変更後において二以上の土地改良事業を併せて施行する場合には、その各土地改良事業のうちその変更に係る各土地改良事業につき、その変更後の土地改良事業の計画の概要及び農林水産省令で定めるときにあつては変更後の全体構成)及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、「定めるとき」とあるのは「定めるとき(農林水産省令で定める場合を除く。)」と読み替えるものとする。
19第八十七条の四第一項の規定により行う土地改良事業につき、緊急防災工事計画の農林水産省令で定める重要な部分を変更し、又は土地改良事業を廃止する場合には、第八条第二項及び第三項、第八十七条第五項から第十項まで並びに第八十七条の四第二項及び第三項の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「その緊急防災工事計画及び当該土地改良事業による変更後の農業用用排水施設(農林水産省令で定めるものに限る。)がある場合にはその農業用用排水施設に係る予定管理方法等その他必要な事項」とあるのは「変更後のその緊急防災工事計画及び予定管理方法等を変更する必要があるときは変更後の予定管理方法等その他必要な事項又は廃止する旨、廃止の理由その他農林水産省令で定める事項」と、「定めるとき」とあるのは「定めるとき(農林水産省令で定める場合を除く。)」と読み替えるものとする。
20第一項、第七項、第十二項、第十六項又は前項の規定による計画の変更又は土地改良事業の廃止が当該土地改良事業の利害関係人の権利又は利益を侵害するおそれがないことが明らかである場合には、農林水産大臣又は都道府県知事は、第六項、第十項、第十三項又は前二項において準用する第八十七条第五項から第八項までに規定する手続(第六項において準用する第四十八条第六項の場合にあつては、これらの手続のほか、第六項において準用する第八条第二項に規定する手続)を省略することができる。
(国又は都道府県の行う換地処分等)
第八十九条の二農林水産大臣又は都道府県知事は、国営土地改良事業又は都道府県営土地改良事業(これらの土地改良事業のうち、第八十七条の四第一項又は第八十七条の五第一項の規定により行う土地改良事業を除く。)について、その事業の性質上必要があるときは、その土地改良事業の施行に係る地域につき、換地計画を定めなければならない。
2前項の換地計画を定める場合には、第五十二条第二項、第三項、第五項前段、第六項及び第七項の規定を準用する。この場合において、同条第六項中「当該土地改良区の理事」とあるのは「国営土地改良事業については農林水産大臣、都道府県営土地改良事業については都道府県知事」と、同条第七項中「第二十七条、第二十八条第一項」とあるのは「第二十八条第一項」と読み替えるものとする。
3第一項の換地計画において定める内容(これに係る事前措置を含む。)については、第五十二条の五から第五十三条の三の二までの規定を準用する。この場合において、第五十三条の三第二項(第五十三条の三の二第二項において読み替えて準用する場合を含む。)中「土地改良区、市町村」とあるのは「国又は都道府県、土地改良区、市町村」と、「土地改良区が」とあるのは「農林水産大臣又は都道府県知事が」と読み替えるものとする。
4第一項の換地計画を定めた場合には、第五十二条の四第二項及び第八十七条第五項から第十項までの規定を準用する。この場合において、第五十二条の四第二項中「前項の規定による認可に係る換地計画に基づく」とあるのは「換地計画に基づく」と、第八十七条第八項中「第八条第二項に掲げる技術者の意見を聴いて、第五項」とあるのは「第五項」と、同条第九項中「工事に着手してはならない」とあるのは「処分を行つてはならない」と、同条第十項中「事業の施行」とあるのは「処分」と読み替えるものとする。
5第一項の換地計画の変更(農林水産省令で定める軽微な変更を除く。)については、第二項及び前項の規定を準用する。この場合において、第二項において準用する第五十二条第五項中「その計画」とあるのは「その計画の変更に係る部分」と、前項において準用する第八十七条第五項中「当該土地改良事業計画書」とあるのは「その換地計画書の変更に係る部分」と読み替えるものとする。
6農林水産大臣又は都道府県知事は、換地処分を行う前において、土地改良事業の工事のため必要がある場合又は土地改良事業に係る換地計画に基づき換地処分を行うにつき必要がある場合には、その土地改良事業の施行に係る地域内の土地につき従前の土地に代わるべき一時利用地を指定し、又は第三項において準用する第五十三条の二の二第一項の規定により換地計画において換地を定めないこととされる従前の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、期日を定めて、その期日からその土地の全部若しくは一部について使用し及び収益することを停止させることができる。
7農林水産大臣又は都道府県知事は、換地処分を行う前において、第三項において準用する第五十三条の二の三第三項の規定により仮清算金が支払われた土地(同条第一項の規定により換地を定めない土地として指定された土地に限る。)につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、期日を定めて、その期日からその土地の全部について使用し及び収益することを停止させることができる。
8第六項の規定による一時利用地の指定については第五十三条の五第二項から第六項までの規定を、第六項の規定による使用及び収益の停止については第五十三条の六第一項後段及び第三項の規定を、第六項の規定による一時利用地の指定並びに使用及び収益の停止については第五十三条の七及び第五十三条の八の規定を、前項の規定による使用及び収益の停止については第五十三条の六第一項後段及び第三項並びに第五十三条の七の規定を準用する。この場合において、第五十三条の七及び第五十三条の八中「土地改良区」とあるのは「国又は都道府県」と読み替えるものとする。
9換地処分は、農林水産大臣又は都道府県知事が、当該換地計画に係る土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、その換地計画において定められた関係事項を通知してするものとする。
10前項の換地処分については、第五十四条第二項及び第四項から第七項まで並びに第五十四条の二から第五十五条までの規定を準用する。この場合において、第五十四条第四項中「都道府県知事は、前項の規定による届出があつた場合」とあるのは「農林水産大臣又は都道府県知事は、換地処分をした場合」と、「当該換地処分があつた旨」とあるのは「その旨」と、同条第五項中「都道府県知事」とあるのは「農林水産大臣又は都道府県知事」と、同条第六項中「第一項の換地処分、第三項の規定による届出」とあるのは「第八十九条の二第九項の換地処分」と、第五十四条の三中「土地改良区」とあるのは「国又は都道府県」と、第五十五条中「申請し」とあるのは「申請し、又は嘱託し」と読み替えるものとする。
11国又は都道府県は、第三項において準用する第五十三条の二の三第三項、第八項において準用する第五十三条の八又は前項において準用する第五十四条の三の規定により、仮清算金、補償金、清算金その他の金銭(以下第十三項までにおいて「仮清算金等」という。)を土地改良区の地区内にある土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に支払い、又はこれらの者から徴収する場合には、農林水産省令で定めるところにより、仮清算金等をこれらの者に支払い、又はこれらの者から徴収するのに代えて、これらの者に支払うべき全ての仮清算金等の額(第百二十三条第一項の規定により供託しなければならない金銭の額を除く。)を合計して得た額に相当する額の金銭をその土地改良区に支払い、又はこれらの者から徴収すべき全ての仮清算金等の額を合計して得た額に相当する額の金銭をその土地改良区から徴収することができる。この場合には、これらの者に係る仮清算金等の明細を明らかにして、その支払又は徴収の期日の相当期間前までにその旨をその土地改良区に通知しなければならない。
12土地改良区は、前項の規定により金銭の支払を受けた場合には、農林水産省令で定めるところにより、その支払の通知に係る同項の仮清算金等の明細に従い、仮清算金等をその地区内にある土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に支払わなければならない。
13土地改良区は、第十一項の規定により徴収される金銭を国又は都道府県に納付した場合には、農林水産省令で定めるところにより、その徴収の通知に係る同項の仮清算金等の明細に従い、仮清算金等をその地区内にある土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者から徴収することができる。
14前各項の規定による農林水産大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
(清算金等の徴収)
第八十九条の三国は、前条第八項において準用する第五十三条の八第二項若しくは第三項、前条第十項において準用する第五十四条の三又は前条第十一項の規定により徴収すべき金銭(以下この条において「清算金等」と総称する。)を納付しない者がある場合には、督促状により期限を指定してその支払を督促しなければならない。
2国は、前項の規定による督促をした場合において、その督促を受けた者がその督促状で指定する期限までに清算金等を支払わないときは、その期限満了の日の翌日から清算金等の支払のある日までの日数に応じ、滞納額につき年十四・五パーセントの割合により計算した金額を延滞金として徴収することができる。
3清算金等及び前項の延滞金は、国税滞納処分の例により処分することができる。この場合において、清算金等及び同項の延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
4第一項の規定による督促は、時効の更新の効力を有する。
5国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第十二条(書類の送達)、第三十八条第一項(繰上請求)、第六十二条(一部納付が行なわれた場合の延滞税の額の計算等)、第六十三条(納税の猶予の場合の延滞税の免除)、第百十八条第三項(附帯税の額を計算する場合の端数計算等)及び第百十九条第四項(附帯税の確定金額の端数計算等)の規定は、清算金等の徴収について準用する。この場合において、同法第六十二条及び第六十三条中「延滞税」とあり、同法第百十八条第三項及び第百十九条第四項中「附帯税」とあるのは、「延滞金」と読み替えるものとする。
(国営土地改良事業の負担金)
第九十条国は、政令の定めるところにより(国営土地改良事業が廃止された場合にあつては、農林水産大臣が当該廃止に係る国営土地改良事業の施行に係る地域の全部又は一部をその区域の全部又は一部とする都道府県の知事と協議して定めるところにより)、国営土地改良事業の施行に係る地域の全部又は一部をその区域の全部又は一部とする都道府県に、その事業に要する費用の一部を負担させることができる。
2前項の都道府県は、政令の定めるところにより、条例で、国営土地改良事業(市町村特別申請事業を除く。)によつて利益を受ける者でその事業の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有するものその他農林水産省令で定めるものから、その者の受ける利益を限度として、同項の規定による負担金の全部又は一部を徴収することができる。
3第八十七条の二第一項の規定により国が行う同項第一号の事業(公有水面埋立法により行うものその他国の所有に属する土地について行うものに限る。以下同じ。)に係る第一項の規定による負担金については、前項の規定によるほか、都道府県は、政令の定めるところにより、条例で、第九十四条の八第五項(第九十四条の八の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により土地を取得した者から当該負担金の全部又は一部を徴収することができる。
4前二項に掲げる者が国営土地改良事業の施行に係る地域の全部又は一部を地区とする土地改良区の組合員である場合には、都道府県は、その者に対する負担金に代えて、その土地改良区からこれに相当する額の金銭を徴収することができる。
5第一項の都道府県は、第二項及び第三項の規定による負担金の全部又は一部の徴収に代えて、政令の定めるところにより、国営土地改良事業(市町村特別申請事業を除く。)の施行に係る地域の全部又は一部をその区域の全部又は一部とする市町村に対し、当該市町村の区域内にある土地に係る第二項及び第三項に掲げる者に対する負担金に相当する部分の負担金を負担させることができる。この場合においては、都道府県は、あらかじめ、当該市町村の同意を得なければならない。
6前項の市町村は、政令の定めるところにより、条例で、同項に規定する者から、同項に規定する部分の負担金を徴収することができる。
7第二項、第四項又は前項の場合において、第八十七条の四第一項又は第八十七条の五第一項の規定により国が行う土地改良事業に係る負担金の徴収については、都道府県又は市町村は、その徴収を受けるべき者の三分の二以上の同意を得なければならない。
8第一項の都道府県は、政令の定めるところにより、条例で、土地改良施設の新設若しくは変更を内容とし、若しくは内容の一部に含む土地改良事業で国が行う市町村特別申請事業(以下「国営市町村特別申請事業」という。)と一体となつてその効果が生じ、若しくは増大するもの(以下この項において「関連土地改良事業」という。)又は土地改良施設の管理を内容とする土地改良事業で国営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が増大するもの(政令で定める要件に適合するものに限る。以下この項において「関連管理事業」という。)を行う者その他国営市町村特別申請事業によつて利益を受ける農林水産省令で定める者から、その者の受ける利益(関連土地改良事業又は関連管理事業を行う者にあつては、それぞれその行う関連土地改良事業又は関連管理事業の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者が当該国営市町村特別申請事業によつて受ける利益の合計)を限度として、同項の規定による負担金の全部又は一部を徴収することができる。
9第一項の都道府県は、第二項から第五項まで及び前項の規定によるほか、政令の定めるところにより、国営土地改良事業によつて利益を受ける市町村に対し、その市町村の受ける利益を限度として、第一項の規定による負担金の一部を負担させることができる。
10第一項の規定による負担金について前項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の意見を聴いた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
11第二項から第四項まで、第六項又は第八項の規定による処分についての審査請求に関する行政不服審査法第十八条第一項本文の期間は、その処分があつたことを知つた日の翌日から起算して三十日とする。
12前項の審査請求については、行政不服審査法第四十三条の規定は、適用しない。
13都道府県知事又は市町村長は、第十一項の審査請求がされたときは、同項に規定する期間満了後五十日以内にこれを裁決しなければならない。
(国営土地改良事業に係る特別徴収金)
第九十条の二国、都道府県又は市町村は、国営土地改良事業(第八十七条の二第一項の規定により国が行う同項第一号の事業、国営市町村特別申請事業及び第八十七条の四第一項又は第八十七条の五第一項の規定により国が行う土地改良事業を除く。以下この項及び第三項において同じ。)の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者が、当該国営土地改良事業の工事の完了につき第百十三条の三第三項の規定による公告があつた日(その日前に、農林水産大臣が、当該土地を含む一定の地域について当該事業によつて受ける利益の全てが発生したと認めてその旨を公告したときは、その公告した日)以後八年を経過する日までの間に、当該土地を当該国営土地改良事業の計画において予定した用途以外の用途(政令で定める用途を除く。以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合又は当該土地を自ら目的外用途に供した場合(当該土地を目的外用途に供するため所有権の移転等を受けて、目的外用途に供した場合を除く。)には、一時的に目的外用途に供するため所有権の移転等をした場合、目的外用途に供するため所有権の移転等をする際に既に当該土地が災害等により当該国営土地改良事業による利益を受けていないものとなつている場合その他政令で定める場合を除き、その者から、政令の定めるところにより、(都道府県及び市町村にあつては、条例で、)特別徴収金を徴収することができる。
2前項の場合(市町村が特別徴収金を徴収する場合を除く。)には、前条第四項の規定を準用する。
3第一項の特別徴収金の額は、国が徴収するものにあつては、国営土地改良事業に要した費用のうちその徴収に係る土地に係る部分の額として政令の定めるところにより算定される額から当該国営土地改良事業につき前条第一項の規定により都道府県が負担する負担金のうち当該土地に係る部分の額として政令の定めるところにより算定される額を差し引いて得た額を限度とし、都道府県が徴収するものにあつては、国営土地改良事業につき同項の規定により都道府県が負担する負担金のうちその徴収に係る土地に係る部分の額として政令の定めるところにより算定される額から当該国営土地改良事業につき同条第二項、第四項、第五項又は第九項の規定により都道府県が徴収する負担金のうち当該土地に係る部分の額として政令の定めるところにより算定される額を差し引いて得た額を限度とし、市町村が徴収するものにあつては、国営土地改良事業につき同項の規定により市町村が負担する負担金のうちその徴収に係る土地に係る部分の額として政令の定めるところにより算定される額を限度とする。
4国、都道府県又は市町村は、第八十七条の二第一項の規定により国が行う同項第一号の事業により造成された土地を第九十四条の八第五項(第九十四条の八の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により取得した者又はその承継人が、これらの規定による土地の取得があつた日以後八年を経過する日までの間に、当該土地を第九十四条の八第四項(第九十四条の八の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により公告されたその土地の用途以外の用途(政令で定める用途を除く。以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合又は当該土地を自ら目的外用途に供した場合(当該土地を目的外用途に供するため所有権の移転等を受けて、目的外用途に供した場合を除く。)には、一時的に目的外用途に供するため所有権の移転等をした場合その他政令で定める場合を除き、その者から、政令の定めるところにより、(都道府県及び市町村にあつては、条例で、)特別徴収金を徴収することができる。
5前項の場合(市町村が特別徴収金を徴収する場合を除く。)には前条第四項の規定を、前項の特別徴収金の額については第三項の規定を準用する。この場合において、同項中「同条第二項、第四項、第五項」とあるのは、「同条第三項から第五項まで」と読み替えるものとする。
6国、都道府県又は市町村は、土地改良施設の新設若しくは変更を内容とし、若しくは内容の一部に含む土地改良事業で、国営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が生じ若しくは増大するもの(以下この項において「関連土地改良事業」という。)又は土地改良施設の管理を内容とする土地改良事業で、国営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が増大するもの(政令で定める要件に適合するものに限る。以下この項において「関連管理事業」という。)の施行に係る地域内にある土地(当該国営市町村特別申請事業の施行に係る地域内にあるものに限る。)につき第三条に規定する資格を有する者が、当該関連土地改良事業にあつてはその工事の完了につき第百十三条の三第二項又は第三項の規定による公告があつた日、関連管理事業にあつては国営市町村特別申請事業の工事の完了につき同項の規定による公告があつた日以後八年を経過する日までの間に、当該土地を当該関連土地改良事業若しくは当該関連管理事業の計画において予定した用途以外の用途(政令で定める用途を除く。以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合又は当該土地を自ら目的外用途に供した場合(当該土地を目的外用途に供するため所有権の移転等を受けて、目的外用途に供した場合を除く。)には、一時的に目的外用途に供するため所有権の移転等をした場合、目的外用途に供するため所有権の移転等をする際に既に当該土地が災害等により当該関連土地改良事業又は当該関連管理事業による利益を受けていないものとなつている場合その他政令で定める場合を除き、その者から、政令の定めるところにより、(都道府県及び市町村にあつては、条例で、)特別徴収金を徴収することができる。
7前項の場合(市町村が特別徴収金を徴収する場合を除く。)には前条第四項の規定を、前項の特別徴収金の額については第三項の規定を準用する。この場合において、同項中「国営土地改良事業」とあるのは「国営市町村特別申請事業」と、「同条第二項、第四項、第五項」とあるのは「同条第八項」と読み替えるものとする。
8第一項、第四項、第六項又は第二項、第五項若しくは前項において準用する前条第四項の規定による処分についての審査請求については、同条第十一項から第十三項までの規定を準用する。
9国が徴収する第一項、第四項又は第六項の特別徴収金(これらの特別徴収金に代えて第二項、第五項又は第七項において準用する前条第四項の規定により徴収する金銭を含む。)の徴収については、第八十九条の三の規定を準用する。
(都道府県営土地改良事業の分担金等)
第九十一条都道府県は、政令の定めるところにより、都道府県営土地改良事業(市町村特別申請事業を除く。)によつて利益を受ける者でその事業の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有するものその他農林水産省令で定めるものから、地方自治法第二百二十四条の分担金を徴収することができる。ただし、第八十七条の三第一項の規定により行う土地改良事業については、その分担金を徴収しないものとする。
2都道府県は、前項の規定による分担金の全部又は一部の徴収に代えて、都道府県営土地改良事業(市町村特別申請事業を除く。)の施行に係る地域の全部又は一部をその区域の全部又は一部とする市町村に対し、その事業に要する費用のうち当該市町村の区域内にある土地に係る同項に掲げる者に対する分担金に相当する部分の費用を負担させることができる。この場合においては、都道府県は、あらかじめ、当該市町村の同意を得なければならない。
3前項の市町村は、政令の定めるところにより、条例で、同項に規定する者から、同項に規定する部分の費用を地方自治法第二百二十四条の分担金として徴収することができる。
4第一項の場合には第九十条第四項及び第七項の規定を、前項の場合には同条第七項の規定を準用する。
5都道府県は、政令の定めるところにより、土地改良施設の新設若しくは変更を内容とし、若しくは内容の一部に含む土地改良事業で都道府県が行う市町村特別申請事業(以下「都道府県営市町村特別申請事業」という。)と一体となつてその効果が生じ、若しくは増大するもの(以下この項において「関連土地改良事業」という。)又は土地改良施設の管理を内容とする土地改良事業で都道府県営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が増大するもの(政令で定める要件に適合するものに限る。以下この項において「関連管理事業」という。)を行う者その他都道府県営市町村特別申請事業によつて利益を受ける農林水産省令で定める者から、その者の受ける利益(関連土地改良事業又は関連管理事業を行う者にあつては、それぞれその行う関連土地改良事業又は関連管理事業の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者が当該都道府県営市町村特別申請事業によつて受ける利益の合計)を限度として、地方自治法第二百二十四条の分担金を徴収することができる。
6都道府県は、第一項、第二項及び前項の規定によるほか、政令の定めるところにより、都道府県営土地改良事業によつて利益を受ける市町村に対し、その市町村の受ける利益を限度として、その事業に要する費用の一部を負担させることができる。この場合においては、第九十条第十項の規定を準用する。
(都道府県営土地改良事業に係る特別徴収金)
第九十一条の二都道府県又は市町村は、政令の定めるところにより、条例で、都道府県営土地改良事業(都道府県営市町村特別申請事業及び第八十七条の三第一項、第八十七条の四第一項又は第八十七条の五第一項の規定により都道府県が行う土地改良事業を除く。以下この項及び第三項において同じ。)の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者が、当該土地を当該都道府県営土地改良事業の計画において予定する用途以外の用途(以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合又は当該土地を自ら目的外用途に供した場合(当該土地を目的外用途に供するため所有権の移転等を受けて、目的外用途に供した場合を除く。)には、その者から、特別徴収金を徴収することができる。
2前項の場合(市町村が特別徴収金を徴収する場合を除く。)には、第九十条第四項の規定を準用する。
3第一項の特別徴収金の額は、都道府県が徴収するものにあつては、都道府県営土地改良事業に要する費用のうちその徴収に係る土地に係る部分の額として条例の定めるところにより算定される額から当該都道府県営土地改良事業につき前条第一項、第二項若しくは第六項又は同条第四項において準用する第九十条第四項の規定により都道府県が徴収する分担金又は負担金のうち当該土地に係る部分の額として条例の定めるところにより算定される額を差し引いて得た額を限度とし、市町村が徴収するものにあつては、都道府県営土地改良事業につき前条第六項の規定により市町村が負担する負担金のうちその徴収に係る土地に係る部分の額として条例の定めるところにより算定される額を限度とする。
4都道府県又は市町村は、政令の定めるところにより、条例で、土地改良施設の新設若しくは変更を内容とし、若しくは内容の一部に含む土地改良事業で、都道府県営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が生じ若しくは増大するもの(以下この項において「関連土地改良事業」という。)又は土地改良施設の管理を内容とする土地改良事業で、都道府県営市町村特別申請事業と一体となつてその効果が増大するもの(政令で定める要件に適合するものに限る。以下この項において「関連管理事業」という。)の施行に係る地域内にある土地(当該都道府県営市町村特別申請事業の施行に係る地域内にあるものに限る。)につき第三条に規定する資格を有する者が、当該土地を当該関連土地改良事業計画若しくは関連管理事業計画において予定する用途以外の用途(以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合又は当該土地を自ら目的外用途に供した場合(当該土地を目的外用途に供するため所有権の移転等を受けて、目的外用途に供した場合を除く。)には、その者から、特別徴収金を徴収することができる。
5前項の場合(市町村が特別徴収金を徴収する場合を除く。)には第九十条第四項の規定を、前項の特別徴収金の額については第三項の規定を準用する。この場合において、同項中「都道府県営土地改良事業」とあるのは「都道府県営市町村特別申請事業」と、「前条第一項、第二項若しくは第六項又は同条第四項において準用する第九十条第四項」とあるのは「前条第五項」と読み替えるものとする。
6都道府県又は市町村は、政令で定めるところにより、条例で、次の各号のいずれかに掲げる者が、当該各号に定める場合に該当するときは、その者から、特別徴収金を徴収することができる。
一事業施行地域内農用地について農地中間管理機構に農地中間管理権を設定し、又は移転した者次のいずれかに掲げる場合
イ当該事業施行地域内農用地を第八十七条の三第一項の規定により行う土地改良事業の計画において予定する用途以外の用途(以下この項において「目的外用途」という。)に供するため所有権の移転等をした場合
ロ当該事業施行地域内農用地を自ら目的外用途に供した場合
ハ当該事業施行地域内農用地についての農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用集積等促進計画の定めるところによつて設定され若しくは移転された農地中間管理権に係る賃貸借若しくは使用貸借又は同条第一項ただし書に規定する場合に該当する場合における農地中間管理権に係る賃貸借若しくは使用貸借の解除をした場合
二事業施行地域内農用地について農地中間管理機構から賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けている者次のいずれかに掲げる場合
イ当該事業施行地域内農用地を目的外用途に供するため賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利の設定又は移転をした場合
ロ当該事業施行地域内農用地を自ら目的外用途に供した場合
7前項の特別徴収金の額については、第三項の規定を準用する。
8第一項、第四項、第六項又は第二項若しくは第五項において準用する第九十条第四項の規定による処分についての審査請求については、同条第十一項から第十三項までの規定を準用する。
第九十四条の四の二農林水産大臣は、その管理する土地改良施設を構成する土地改良財産たる土地又は工作物その他の物件をその本来の用途又は目的を妨げない限度において、他の用途又は目的に使用させ、又は収益させることができる。
2農林水産大臣は、第九十四条の三第一項の政令で定める基幹的な土地改良施設で国営土地改良事業によつて生じたものを発電事業、水道事業その他の公共の利益となる事業の用に兼ねて供するため特別の必要がある場合には、その本来の用途又は目的を妨げない限度において、これらの事業を行なう者に対し、その土地改良施設を構成する土地改良財産たる土地又は工作物その他の物件の共有持分を与えることができる。この場合には、農林水産大臣は、あらかじめ、これらの事業を行なう者と協議して、その者に与えるべき共有持分、その対価の額及び支払方法、その土地改良施設の管理の方法、その管理に要する費用の分担その他必要な事項を定めなければならない。
3前項の規定により共有持分を与えた土地又は工作物その他の物件が、第九十条第一項の規定により都道府県に費用の一部を負担させた国営土地改良事業によつて生じた土地改良施設を構成する土地改良財産である場合には、国は、政令の定めるところにより、当該都道府県に対し、当該土地又は工作物その他の物件につき前項後段の協議により定められた共有持分の対価の一部を交付金として交付することができる。
4第二項の規定により共有持分を与えた土地又は工作物その他の物件については、その用途が廃止されるまでの間は、分割を請求することができない。
第九十四条の八農林水産大臣は、第八十七条の二第一項の規定により国が行う同項第一号の事業により造成されるべき埋立地又は干拓地(以下「埋立予定地」という。)について、政令の定めるところにより、その事業の完了前、地区ごとに土地配分計画をたて、これに基づき、埋立予定地の所在、予定配分口数及び予定配分面積を公告しなければならない。ただし、次条第三項の規定により農地中間管理機構に配分される埋立予定地については、この限りでない。
2前項の規定による公告に係る埋立予定地につき第五項の規定により所有権を取得しようとする者は、その公告の日から起算して三十日以内に、農林水産省令で定める手続により、配分申込書を農林水産大臣に提出しなければならない。
3農林水産大臣は、政令の定めるところにより、前項の規定により配分申込書の提出をした者のうちからその者に配分することが農用地保有の合理化及び農業経営の近代化を図るために適当と認められる者を選定し、その者に次に掲げる事項を記載した配分通知書を交付する。ただし、その地区内で農業を営む者の生活上若しくは農業経営上必要で欠くことができない業務に従事する者又は農業協同組合、農事組合法人、土地改良区若しくは市町村その他の地方公共団体から前項の規定により配分申込書の提出があつた場合において、農林水産大臣がその者に配分することを相当と認めたときは、これらの者に対しても配分通知書を交付することができる。
五第七項の規定による使用をさせる場合にあつては、使用期間及び条件
4農林水産大臣は、前項の規定により配分通知書を交付したときは、遅滞なく、農林水産省令の定めるところにより、その交付に係る配分通知書に記載された同項第一号から第五号までに掲げる事項を公告しなければならない。
5第三項の規定による配分通知書の交付を受けた者は、当該配分通知書に記載された場所の埋立予定地を含む地域に係る当該土地改良事業の完了の期日において、当該埋立予定地につき造成される埋立地又は干拓地の所有権を取得する。この場合において、当該埋立地又は干拓地につき国の所有権が存するときは、当該完了の期日において、その国の所有権は、消滅する。
6前項の完了の期日は、公有水面埋立法によつて造成される埋立地又は干拓地については、同法第四十二条第二項の規定により竣功の通知をする日とし、その他の埋立地又は干拓地については、その埋立地又は干拓地とあわせて同法によつて造成される埋立地又は干拓地がある場合にはその同法によつて造成される埋立地又は干拓地について同項の規定により竣功の通知をする日、その他の場合には竣功の期日として農林水産大臣の定める日とする。
7農林水産大臣は、第三項の規定による配分通知書の交付を受けた者に対し、当該配分通知書に記載された場所の埋立予定地を農林水産大臣の定める条件で使用させることができる。
8前項の規定による埋立予定地の使用は、無償とする。
第九十四条の八の二農林水産大臣は、埋立予定地の全部又は一部及びその周辺の地域をその事業実施地域に含む農地中間管理機構がある場合には、農林水産省令の定めるところにより、その埋立予定地に係る前条第一項の規定による公告前に、当該農地中間管理機構に対し、その埋立予定地の所在、予定配分面積及び当該公告の予定日を通知しなければならない。
2前項の規定による通知に係る埋立予定地につき第六項において準用する前条第五項の規定により所有権を取得しようとする農地中間管理機構は、農林水産省令の定めるところにより、当該埋立予定地及びこれにつき造成される埋立地又は干拓地(以下「埋立予定地等」という。)の使用及び処分に関する計画を定め、その通知に係る前条第一項の規定による公告の予定日前に、その計画を記載した書面を添付して、配分申込書を農林水産大臣に提出しなければならない。
3農林水産大臣は、前項の規定により農地中間管理機構から配分申込書の提出があつた場合において、その配分申込書に添付された同項の書面を審査して、その提出をした農地中間管理機構に埋立予定地を配分することがその埋立予定地の周辺の地域における農業経営の規模の拡大、農用地の集団化その他農用地の保有の合理化を促進するために適当であると認めるときは、当該農地中間管理機構に前条第三項各号に掲げる事項を記載した配分通知書を交付する。
4前項の規定により配分通知書の交付を受けた農地中間管理機構は、その交付に係る埋立予定地の配分申込書に添付した第二項の書面の記載事項を変更しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、農林水産大臣の承認を受けなければならない。
5第三項の規定により配分通知書の交付を受けた農地中間管理機構は、その交付に係る埋立予定地の配分申込書に添付した第二項の書面の記載事項(前項の承認を受けてこれを変更した場合には、その変更後の記載事項)に従い、埋立予定地等を使用し、又は処分しなければならない。
6第三項の規定による配分通知書の交付があつた場合には、前条第四項から第八項までの規定を準用する。