(抗告及び異議の申立)
第五条地方裁判所、家庭裁判所若しくは簡易裁判所又はその裁判官のした制裁を科する裁判に対しては、本人は、裁判が告知された日から五日以内に、その裁判が法令に違反することを理由として、高等裁判所に抗告をすることができる。
2前項の抗告をするには、申立書を、原裁判所に提出しなければならない。原裁判所は、抗告を理由があるものと認めるとき、その他原裁判を更正することを適当と認めるときは、その裁判を取り消し、又は本人の利益に変更することができる。
3第一項の抗告は、裁判の執行を停止する効力を有しない。但し、抗告裁判所及び原裁判所は、抗告について裁判があるまで、裁判の執行を停止することができる。
4高等裁判所又はその裁判官のした制裁を科する裁判に対しては、本人は、その高等裁判所に異議の申立をすることができる。異議の申立には、抗告に関する規定を準用する。
(執行)
第七条制裁を科する裁判は、裁判官の命令で執行する。
2監置の裁判を執行するため必要があるときは、裁判官は、収容状を発することができる。収容状は、勾引状と同一の効力を有するものとし、裁判官の指揮によつて執行する。
3収容状の執行については、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)中勾引状の執行に関する規定を準用する。
4第一項の命令で過料に係るものは、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
5過料の裁判の執行は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)その他強制執行の手続に関する法令の規定に従つてする。ただし、執行前に裁判の送達をすることを要しない。
6第一項及び前二項の規定は、第四条第四項の規定による裁判の執行について準用する。
7監置の裁判の執行は、当該裁判があつた時から三箇月を経過した後は、開始することができない。
8監置の裁判を受けた者について、当該裁判の執行によつて著しく健康を害する虞があるとき、その他重大な事由があるときは、裁判所は、本人の請求又は職権により、当該裁判の執行を停止することができる。