(経由庁のある恩給請求書類)第二条恩給請求書類で、本属庁を経て差し出すべきことを定めたものは、まず、公務員又は公務員に準ずべき者の身分進退を取り扱う庁の長に差し出すことを要する。但し、恩給法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百五十五号。以下「法律第百五十五号」という。)附則第十条に規定する旧軍人、旧準軍人及び旧軍属の恩給については請求者の退職当時における本籍地を管轄する都道府県知事及び厚生労働大臣、これらの者の遺族の恩給については請求者の住所地を管轄する都道府県知事及び厚生労働大臣を経由して差し出すことを要する。
(恩給請求書類の様式)第四条恩給請求書は、おおむね別紙第一号書式から第十六号書式までに準じて作成することを要する。2恩給給与規則(大正十二年勅令第三百六十九号。以下「規則」という。)第二条ノ七第三項若しくは第五項、第七条第二項、第八条第二項、第九条第一項、第十条第二項、第十条ノ二第一項、第十条ノ三、第十条ノ四、第十条ノ五、第十条ノ七第一項、第十条ノ八、第十条ノ九第二項、第十条ノ十第一項、第十条ノ十一、第十条ノ十二、第十一条第一項、第十二条第二項、第十二条ノ二第二項、第十三条第二項、第十三条ノ二第二項、第十三条ノ三第二項、第十五条第二項、第十六条第二項、第十六条ノ二又は第十六条ノ三の規定により総代者が恩給を請求する場合の恩給請求書には、請求者の氏名の上部に「総代者」と明記することを要する。3旧恩給法の特例に関する件(昭和二十一年勅令第六十八号。以下「旧勅令第六十八号」という。)施行前に裁定を経たことのある年金たる恩給に相当する法律第百五十五号附則の規定による年金たる恩給を請求する場合の恩給請求書には、請求者の氏名の上部に「旧既裁定恩給受給者」(請求者が法律第百五十五号附則第二十二条第四項に規定する者であるときは、「旧既裁定恩給(無期)受給者」)と明記することを要する。4恩給請求書に添附すべき書類は、おおむね別紙第十七号書式から第四十八号書式までに準じて作成することを要する。
(国外居住者の恩給請求)第五条規則第六条又は第十三条ノ三の規定により扶助料請求書又は傷病者遺族特別年金請求書を直接に裁定庁に差し出すべき場合においては、国外に居住する者は、所管領事官の現住証明を受け、これを総務省に差し出すことを要する。
(本属庁の事務)第六条本属庁において恩給請求書類を受け付けたときは、別紙第四十九号書式から第五十三号書式までに準じて恩給金額計算書を作り、証拠書類を添付して、これを総務省に送付しなければならない。ただし、規則第二十二条第一項ただし書に規定する場合においては、恩給金額計算書を作ることを要しない。
(恩給証書の交付)第七条総務省において、規則第二十六条ノ二に規定する裁定告知書を交付した後恩給証書を作成したときは、これを権利者に交付するものとする。この場合において、権利者は裁定告知書を総務省に返納することを要する。
(支払通知書が還付されたときの取扱い)第十条総務大臣は、恩給の支払額、支払開始日等を記載した支払通知書(支出官事務規程(昭和二十二年大蔵省令第九十四号)第十六条第一項の規定による通知の文書又は同条第三項に規定する国庫金送金通知書をいう。)が還付され、権利者の所在が明らかでないときは、還付された日以後の支給期月に支払うべき恩給の支給を差し止めることができる。
(支払開始日)第十条の二年金たる恩給の支払開始日は、各支給期月の六日(その日が日曜日若しくは土曜日又は国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日(以下本項において「日曜日等」という。)に当たる場合は、その日の直前の日曜日等でない日)とする。ただし、受給者の請求により一月に支給すべき恩給をその前年の十二月に支給する場合にはその月の二十一日(その日が日曜日等に当たる場合は、その日の直前の日曜日等でない日)とする。2前項の規定にかかわらず、恩給を受ける権利が失われた場合におけるその期の恩給は、支払開始日前の日においても支給する。
(生存の確認)第十条の三総務大臣は、規則第二十九条第一項に規定する支給期月の前月において、地方公共団体情報システム機構から年金たる恩給の受給者又はその恩給に加給若しくは加算されている額の対象者に係る住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第三十条の七第四項に規定する機構保存本人確認情報(同法第七条第八号の二に規定する個人番号を除く。)の提供を受け、当該者の生存の事実を確認するものとする。2総務大臣は、前項の規定により本人確認情報の提供を受け、生存の事実が確認されなかつた年金たる恩給の受給者に対しては、前項の支給期月以後に支払うべき恩給の支給を差し止めることができる。
(未支給金の請求等)第十一条恩給法(大正十二年法律第四十八号)第十条ノ二第二項の規定により恩給の未支給金の支給を受けようとする遺族又は相続人は、その旨を記載した請求書に次の書類を添付して、これを総務省に差し出すことを要する。ただし、遺族が未支給金を請求する場合において、同時に規則第六条の請求を行うときは、次の書類は添付することを要しない。一権利者の死亡当時の請求者の身分関係を明らかにすることができる戸籍の謄本若しくは抄本又は不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)第二百四十七条第五項の規定により交付を受けた同条第一項に規定する法定相続情報一覧図の写し二請求者が、公務員の死亡当時、公務員により生計を維持し、又は公務員と生計をともにしたことを明らかにすることができる申立書(遺族が請求する場合に限る。)2総務大臣は、前項の請求に係る未支給金を支給するときは、失権時給与金支給決定通知書を当該遺族又は相続人に交付しなければならない。
(払渡金融機関の名称等の届出)第十二条請求者は、払渡金融機関の名称及び預金通帳の記号番号その他必要な事項(次項において「払渡金融機関の名称等」という。)を記載した届書を総務省に差し出すことを要する。2受給者は、払渡金融機関の名称等を変更しようとするときは、その旨を記載した届書を総務省に差し出すことを要する。
(国外に居住する受給者の受領代理人)第十三条国外に居住する受給者が、国内においてその者に代わつて恩給の支給を受ける者(以下「受領代理人」という。)を指名し、又はその受領代理人を変更しようとするときは、恩給証書記号番号、受領代理人の氏名及び住所並びに当該受領代理人により支給を受ける期間(一回の委任につき五年を限度とする。)その他必要な事項を記載した委任届に所管領事官の作成した現住証明書を添付して、これを総務省に差し出すことを要する。2受領代理人により恩給の支給を受けることをやめようとするときは、その旨を記載した届書を総務省に差し出すことを要する。
(恩給証書又は裁定通知書の再交付)第十五条規則第三十六条の規定により恩給証書(裁定告知書を含む。以下この条及び次条において同じ。)又は裁定通知書の再交付を申請する者は、おおむね別紙第五十五号書式に準じて再交付申請書を作り、これを総務省に差し出すことを要する。2前項の場合において、恩給証書又は裁定通知書を損傷したときは、申請書に当該損傷した恩給証書又は裁定通知書を添付することを要する。
(加算に関する勤務日誌)第十六条法律第百五十五号による改正前の恩給法第三十八条ノ四又は恩給法の一部を改正する法律(昭和二十一年法律第三十一号)による改正前の恩給法第三十六条若しくは第三十七条ノ二の規定による加算をすべき勤務に服した者が恩給を請求する場合においては、その者の所属庁の長は、その作成に係る勤務日誌の写を恩給請求書類に添付して差し出すことを要する。
(施行期日)1この府令は、平成四年四月一日から施行する。(経過措置)2改正後の恩給給与細則及び国会議員互助年金法施行規則の規定は、この府令の施行前に生じた事項にも適用する。3改正前の恩給給与細則及び国会議員互助年金法施行規則の規定により貯金事務センターを経由してされた通知は、改正後のこれらの府令の規定によりされた通知とみなす。
(旧様式により調製した用紙に関する経過措置)第十条第一条の規定による廃止前の勤労者財産形成貯蓄契約、勤労者財産形成年金貯蓄契約及び勤労者財産形成住宅貯蓄契約に係る郵便貯金の預入等に関し郵便貯金規則の特例を定める省令若しくは第一条の規定による廃止前の要介護者に係る定期郵便貯金の預入等に関し郵便貯金規則等の特例を定める省令又は第二条の規定による改正前の簡易郵便局規則若しくは第四条の規定による改正前の恩給給与細則(以下この条において「旧省令」と総称する。)に規定する様式又は書式により調製した用紙は、この省令の施行後においても当分の間、使用することができる。この場合、旧省令に規定する様式又は書式により調製した用紙を修補して、使用することができる。
(経過措置)第二条改正前の恩給給与細則第十条第一項の規定により交付された支払通知書は改正後の同項の規定により交付された支払通知書と、改正前の恩給給与細則第十二条の規定により提出された届書は改正後の同条第二項の規定により提出された届書と、改正前の恩給給与細則第十六条の規定により提出された申請書は改正後の同令第十五条の規定により提出された申請書と、それぞれみなす。
この省令は、情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第十六号)附則第一条第十号に掲げる規定の施行の日から施行する。