(鉱害防止事業の実施に関する基本方針)
第四条経済産業大臣は、特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2基本方針においては、特定施設に係る鉱害防止事業の実施の時期及び事業量その他特定施設に係る鉱害防止事業の計画的な実施を図るため必要な事項を定めるものとする。
3経済産業大臣は、基本方針を定めようとするときは、環境大臣に協議し、かつ、中央鉱山保安協議会の意見をきかなければならない。
4経済産業大臣は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5経済産業大臣は、第二条第一項の経済産業省令の改正により一の鉱物が金属鉱物等となつたときは、当該鉱物に係る特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する部分を基本方針に追加するものとする。
6第二項から第四項までの規定は、前項の場合について準用する。
(鉱害防止事業計画の届出等)
第五条採掘権者又は租鉱権者は、鉱山保安法第八条の規定により措置を講じなければならないものとされる使用済特定施設に係る鉱害防止事業について、経済産業省令で定めるところにより、鉱害防止事業計画を作成し、これを産業保安監督部長に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
2鉱害防止事業計画には、使用済特定施設ごとに、実施しようとする鉱害防止事業の内容、その実施の時期その他の経済産業省令で定める事項を記載するとともに、使用済特定施設の配置図その他の経済産業省令で定める書面を添付しなければならない。
3産業保安監督部長は、第一項の規定による届出があつた場合において、届出に係る鉱害防止事業計画(同項の規定による変更の届出があつたときは、その変更後のもの。以下同じ。)が基本方針に照らし不適切であると認めるとき、又は当該使用済特定施設に係る坑水又は廃水による鉱害を防止するため必要があると認めるときは、その届出を受理した日から六月以内に限り、当該採掘権者又は租鉱権者に対し、その鉱害防止事業計画の変更を命ずることができる。
4産業保安監督部長は、第二条第六項の規定による指定が行われた場合において、当該指定特定施設に係る鉱害防止事業を確実かつ永続的に実施するため必要があると認めるときは、その指定の日から一年以内に限り、当該採掘権者又は租鉱権者に対し、当該指定特定施設に係る鉱害防止事業計画の変更を命ずることができる。
5産業保安監督部長は、天災その他経済産業省令で定めるやむを得ない事由により当該指定特定施設に係る鉱害防止事業計画に基づいて鉱害防止事業を実施することができなくなつたときは、その事由が生じたことを知つた日から一年以内に限り、当該採掘権者又は租鉱権者に対し、当該指定特定施設に係る鉱害防止事業計画の変更を命ずることができる。
6産業保安監督部長は、採掘権者又は租鉱権者が第一項の規定による届出に係る鉱害防止事業計画に従つて鉱害防止事業を実施していないと認めるときは、鉱山保安法の規定による措置をとるものとする。