第四十五条農業者年金の被保険者(六十歳未満の者に限る。以下この条において同じ。)であって次の各号のいずれかに該当するものは、農林水産省令で定めるところにより基金に申し出て、その申出をした日の属する月以後の被保険者期間(当該各号に掲げる者に該当しなくなった日の属する月の前月までの期間に限る。)について、前条第四項の規定にかかわらず、納付下限額を下回る額であってその者の保険料に係る負担を軽減するものとして政令で定めるものを、当該被保険者期間の各月の保険料の額として決定し、又は変更することができる。
一次に掲げる要件のいずれにも該当する者
イ農業経営基盤強化促進法(昭和五十五年法律第六十五号)第十三条第一項に規定する認定農業者であって農業を営むものであること。
ロ農業の経営管理の合理化を図る上で必要な措置として政令で定めるものを講じていること。
二農業経営基盤強化促進法第十四条の五第一項に規定する認定就農者であって農業を営むもののうち、前号ロに掲げる要件に該当する者(同法第十四条の四第一項の規定による青年等就農計画の認定を受けた日から起算して五年を経過した者を除く。)
三前二号に掲げる者の配偶者であって農業を営むもののうち、その農業に常時従事する政令で定める者(前二号に掲げる者に該当する者を除く。)
四第一号又は第二号に掲げる者の直系卑属であって農業を営むもののうち、その農業に常時従事する政令で定める者(第一号又は第二号に掲げる者に該当する者を除く。)
2農業者年金の被保険者であって次の各号のいずれかに該当するもののうち、それぞれ当該各号に定める日までに前項第一号に掲げる者となることを約した者は、農林水産省令で定めるところにより基金に申し出て、その申出をした日の属する月以後の被保険者期間(当該各号に掲げる者に該当しなくなった日又は当該各号に定める日のいずれか早い日の属する月の前月までの期間に限る。)について、前条第四項の規定にかかわらず、納付下限額を下回る額であってその者の保険料に係る負担を軽減するものとして政令で定めるものを、当該被保険者期間の各月の保険料の額として決定し、又は変更することができる。ただし、次の各号のうちその者が該当することについて申出をした当該号以外の号について申出をする場合については、この限りでない。
一前項第一号イ又はロのいずれかのみに該当する者(同項第二号から第四号までに掲げる者に該当する者を除く。)この項の規定による最初の申出があった日から起算して三年を経過した日
二農業を営む者(前項第一号又は第二号に掲げる者に該当する者を除く。)の直系卑属であってその農業に常時従事する政令で定める者(同項第一号から第三号までに掲げる者に該当する者を除き、この項の規定による最初の申出があった日において政令で定める年齢に満たない者であって前号に掲げる者に該当しないものに限る。)この項の規定による最初の申出があった日から起算して十年を経過した日(その期間内に当該政令で定める年齢に達した場合においては、その達した日)
3農業者年金の被保険者が前二項の規定による申出をした場合において、その者の次に掲げる期間を合算した期間が二十年に満たないときは、前二項の規定にかかわらず、その者は、前二項の政令で定める額を前二項に規定する被保険者期間の各月の保険料の額として決定し、又は変更することができない。
一その者が前二項の規定による申出をした日の属する月から六十歳に達する日の属する月の前月までの期間
二その者が保険料納付済期間を有する者である場合におけるその保険料納付済期間
三その者が短期被用者年金期間(農業者年金の被保険者が国民年金法第七条第一項第二号に該当するに至ったため農業者年金の被保険者でなくなった後同号に該当しなくなった場合(その同号に該当しなくなった日の属する月前一年間におけるその者の被保険者期間が一定期間を下らないことその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるその農業者年金の被保険者でなくなった日の属する月からその同号に該当しなくなった日の属する月の前月までの期間を基礎として農林水産省令で定めるところにより算定される期間をいう。以下この号において同じ。)を有する者である場合におけるその短期被用者年金期間を合算した期間
四その者が農林漁業団体役員期間(農業者年金の被保険者が農業協同組合、土地改良区、森林組合、漁業協同組合その他の政令で定める法人の役員に選挙され、又は選任され、かつ、その職務について常時勤務に服することとなったことにより国民年金法第七条第一項第二号に該当するに至ったため農業者年金の被保険者でなくなった後同号に該当しなくなった場合(その農業者年金の被保険者でなくなった日からその同号に該当しなくなった日の前日までの間引き続き当該法人の常時勤務に服する役員であり、かつ、同号に掲げる者であったことその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるその農業者年金の被保険者でなくなった日の属する月からその同号に該当しなくなった日の属する月の前月までの期間を基礎として農林水産省令で定めるところにより算定される期間をいう。以下この号において同じ。)を有する者である場合におけるその農林漁業団体役員期間を合算した期間(前号に掲げる期間に該当する期間を除く。)
五その者が農業法人構成員期間(農業者年金の被保険者が法人の営む農業に常時従事する組合員、社員又は株主となり、かつ、国民年金法第七条第一項第二号に該当するに至ったため農業者年金の被保険者でなくなった後同号に該当しなくなった場合(その農業者年金の被保険者でなくなった日からその同号に該当しなくなった日の前日までの間引き続き当該法人が営む農業に常時従事する組合員、社員又は株主であり、かつ、同号に掲げる者であったことその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるその農業者年金の被保険者でなくなった日の属する月からその同号に該当しなくなった日の属する月の前月までの期間を基礎として農林水産省令で定めるところにより算定される期間をいう。以下同じ。)を有する者である場合におけるその農業法人構成員期間を合算した期間(第三号に掲げる期間に該当する期間を除く。)
六その者が特定被用者年金期間(農業者年金の被保険者が国民年金法第七条第一項第二号に該当するに至ったため農業者年金の被保険者でなくなった後同号に該当しなくなった場合(その農業者年金の被保険者でなくなった日からその同号に該当しなくなった日の前日までの間引き続き同号に掲げる者であったことその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるその農業者年金の被保険者でなくなった日の属する月からその同号に該当しなくなった日の属する月の前月までの期間(農業に従事する者であった期間に限る。)を基礎として農林水産省令で定めるところにより算定される期間をいう。以下同じ。)を有する者である場合におけるその特定被用者年金期間を合算した期間(前三号に掲げる期間に該当する期間を除くものとし、その合算した期間が十年を超える場合には、十年とする。)
七その者が国民年金保険料免除期間(農業者年金の被保険者が国民年金法第八十九条第一項、第九十条第一項若しくは第九十条の三第一項の規定により同法の保険料を納付することを要しないものとされたため又は同法第九十条の二第一項から第三項までの規定によりその一部の額につき同法の保険料を納付することを要しないものとされたため農業者年金の被保険者でなくなった後これらの規定のいずれにも該当しなくなった場合(その農業者年金の被保険者でなくなった日からこれらの規定のいずれにも該当しなくなった日の前日までの間引き続きこれらの規定のいずれかに該当する者であったことその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるその農業者年金の被保険者でなくなった日の属する月からこれらの規定のいずれにも該当しなくなった日の属する月の前月までの期間(農業に従事する者であった期間に限る。)を基礎として農林水産省令で定めるところにより算定される期間をいう。以下この号において同じ。)を有する者である場合におけるその国民年金保険料免除期間を合算した期間
4農業者年金の被保険者が第一項又は第二項の規定による申出をした場合において、その申出をした日の属する月の次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める年のその者の農業所得額(農業から生じた所得として政令で定めるものの額をいう。第六項第一号において同じ。)が十分な保険料負担能力を有すると認められる所得の額として政令で定める額(第六項第一号において「所得上限額」という。)を超えるときは、第一項又は第二項の規定にかかわらず、その者は、第一項又は第二項の政令で定める額を第一項又は第二項に規定する被保険者期間の各月の保険料の額として決定し、又は変更することができない。
一一月から農林水産省令で定める月までの月その申出をした日の属する年の前々年
二前号の農林水産省令で定める月の翌月から十二月までの月その申出をした日の属する年の前年
6第一項又は第二項の規定による申出をした者が次の各号のいずれかに該当する場合は、その者は、それぞれ当該各号に定める月以後の被保険者期間の各月の保険料の額を納付下限額以上の額であって納付上限額を超えない額に変更しなければならない。
一その者の農業所得額が所得上限額を超える場合当該農業所得額が所得上限額を超える年の翌年の第四項第一号の農林水産省令で定める月の翌月
二その者の特例保険料納付済期間の月数が前項の政令で定める月数に達した場合その達した月の翌月