(社会福祉・医療事業団の解散等)
第二条社会福祉・医療事業団(以下「事業団」という。)は、機構の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において機構が承継する。
2機構の成立の際現に事業団が有する権利のうち、機構がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、機構の成立の時において国が承継する。
3前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4事業団の解散の日の前日を含む事業年度は、その日に終わるものとする。
5事業団の解散の日の前日を含む事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。この場合において、当該決算の完結の期限は、その解散の日から起算して二月を経過する日とする。
6第一項の規定により機構が事業団の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、旧第二号の二及び第二号の三勘定(附則第六条の規定による廃止前の社会福祉・医療事業団法(昭和五十九年法律第七十五号。以下「旧事業団法」という。)第二十一条第一項第二号の二及び第二号の三に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)に係る勘定(旧事業団法第二十八条第一項に規定する勘定をいう。)をいう。次項において同じ。)において、旧事業団法第二十九条第一項の規定により積立金として積み立てられている金額又は同条第二項の規定により繰越欠損金として整理されている金額があるときは、当該金額に相当する金額から次項において定める金額を除いた金額は、第二号勘定に属する積立金又は繰越欠損金として整理するものとする。
7前項の場合において、旧第二号の二及び第二号の三勘定において積立金として積み立てられ又は繰越欠損金として整理されている金額から除かれる金額は、第二項の規定により国が承継する資産のうち、旧第二号の二及び第二号の三勘定における積立金として積み立てられている金額に相当するものとして整理されていた資産に相当する金額とする。
8第一項の規定により機構が事業団の権利及び義務を承継したときは、次の各号に掲げる機構の勘定において、各号においてそれぞれ定める旧事業団法に掲げる経理又は勘定から承継した資産の価額から負債の金額を差し引いた額は、それぞれの勘定に属する積立金又は繰越欠損金として整理するものとする。
一第三号勘定旧第三号経理(旧事業団法第二十一条第一項第三号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に係る経理(旧事業団法第二十八条第二項に規定する経理をいう。次号において同じ。)をいう。)
二第四号勘定旧第四号経理(旧事業団法第二十一条第一項第四号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に係る経理をいう。)
三第五号勘定旧第一項勘定(年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律(平成十二年法律第二十号)第二十八条第一項に規定する業務に係る勘定(同法第二十八条第二項に規定する勘定をいう。)をいう。)
9第一項の規定により機構が事業団の権利及び義務を承継したときは、承継した資産の価額(第六項及び前項各号において積立金として整理された金額があるときは当該金額に相当する金額を除き、第六項及び前項各号において繰越欠損金として整理された金額があるときは当該金額に相当する金額を加える。)から負債の金額を差し引いた額は、政府から機構に対して出資されたものとする。この場合において、承継の際、旧事業団法第三十三条の二第一項の基金に充てるべきものとして政府から出資されていた出資金に相当する金額から次項において定める金額を除いた金額は、機構の設立に際し政府から機構に第二十三条第一項の基金に充てるべきものとして出資されたものとする。
10前項の場合において、旧事業団法第三十三条の二第一項の基金に充てるべきものとして政府から出資されていた出資金に相当する金額から除かれる金額は、第二項の規定により国が承継する資産のうち、旧事業団法第三十三条の二第一項の基金に充てられていた資産に相当する金額とする。
11第八項及び第九項の資産の価額は、機構の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
12前項の評価委員その他評価に関して必要な事項は政令で定める。
13第一項の規定により事業団が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(業務の特例)
第五条の二機構は、年金積立金管理運用独立行政法人法(平成十六年法律第百五号)附則第十四条の規定による廃止前の年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律第十二条第一項に規定する債権の回収が終了するまでの間、第十二条第一項に規定する業務のほか、当該債権の管理及び回収の業務を行う。
2機構は、第十二条第一項及び前項に規定する業務のほか、次の各号に掲げる期間において、当該各号に定める業務を行う。
一年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律(令和二年法律第四十号。以下「令和二年改正法」という。)第二十八条の規定による改正前の第十二条第一項第十二号に規定する小口の資金の貸付けに係る債権の回収が終了するまでの期間当該債権の管理及び回収の業務
二令和二年改正法第二十八条の規定による改正前の第十二条第一項第十三号に規定する小口の資金の貸付けに係る債権の回収が終了するまでの期間当該債権の管理及び回収の業務
3機構は、前二項に規定する業務に附帯する業務を行うことができる。
4機構は、年金積立金管理運用独立行政法人法附則第四条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額及び独立行政法人労働者健康安全機構法(平成十四年法律第百七十一号)附則第二条第七項の規定により政府から出資があったものとされた金額により資本金を増加するものとする。
5機構は、第一項に規定する業務及びこれに附帯する業務(以下この条において「承継債権管理回収業務」という。)、第二項第一号に定める業務及びこれに附帯する業務(以下この条において「年金担保債権管理回収業務」という。)並びに同項第二号に定める業務及びこれに附帯する業務(以下この条において「労災年金担保債権管理回収業務」という。)に係る経理については、その他の経理と区分し、それぞれ特別の勘定(以下この条においてそれぞれ「承継債権管理回収勘定」、「年金担保債権管理回収勘定」及び「労災年金担保債権管理回収勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
6機構は、令和二年改正法第二十八条の規定の施行の際同条の規定による改正前の第十五条第四号に掲げる業務に係る勘定に属する資産及び負債を年金担保債権管理回収勘定に帰属させるものとする。
7機構は、令和二年改正法第二十八条の規定の施行の際同条の規定による改正前の第十五条第五号に掲げる業務に係る勘定に属する資産及び負債を労災年金担保債権管理回収勘定に帰属させるものとする。
8機構は、承継債権管理回収勘定において、政令で定めるところにより、第一項に規定する債権の元本であって回収されたものの金額を定期的に年金特別会計に納付しなければならない。
9機構は、承継債権管理回収勘定において、毎事業年度、通則法第四十四条第一項の規定による整理を行った場合は、政令で定めるところにより、同項の規定による積立金に相当する金額を年金特別会計に納付しなければならない。
10機構は、第八項の規定により納付金を納付したときは、その納付額により資本金を減少するものとする。
11機構は、承継債権管理回収勘定において、毎事業年度、通則法第四十四条第二項の規定による整理を行った後、同項の規定による繰越欠損金がある場合において、通則法第三十八条第一項の規定により機構の財務諸表について厚生労働大臣の承認を受けたときは、当該繰越欠損金の額に相当する金額により資本金を減少するものとする。
12第八項から前項までに定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
13機構は、承継債権管理回収業務を終えたときは、承継債権管理回収勘定を廃止するものとし、政令で定めるところにより、その廃止の際承継債権管理回収勘定に属する資産及び負債を年金特別会計に帰属させるものとする。
14機構は、年金担保債権管理回収業務を終えたときは、年金担保債権管理回収勘定を廃止するものとし、政令で定めるところにより、その廃止の際年金担保債権管理回収勘定に属する資産及び負債を年金特別会計に帰属させるものとする。ただし、令和二年改正法第二十八条の規定による改正前の第十二条第一項第十二号に規定する小口の資金の貸付けを受けていた者が死亡し、その相続人から担保に供された厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)又は国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)に基づく年金たる給付の支払を受けた金銭をもって当該担保に係る貸付金の弁済に充当した後の残余の金銭の支払の請求があった場合におけるその支払に係る資産及び負債は、政令で定めるところにより、承継債権管理回収勘定に帰属させるものとする。
15機構は、労災年金担保債権管理回収業務を終えたときは、労災年金担保債権管理回収勘定を廃止するものとし、政令で定めるところにより、その廃止の際労災年金担保債権管理回収勘定に属する資産及び負債を労働保険特別会計に帰属させるものとする。
16機構は、第十三項の規定により承継債権管理回収勘定を廃止したとき又は前項の規定により労災年金担保債権管理回収勘定を廃止したときは、それぞれの廃止の際承継債権管理回収勘定又は労災年金担保債権管理回収勘定に属する資本金の額により資本金を減少するものとする。
17第一項から第三項までの規定により機構が承継債権管理回収業務、年金担保債権管理回収業務及び労災年金担保債権管理回収業務を行う場合には、次の表の上欄に掲げるこの法律の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第十四条第一項 | 業務 | 業務並びに附則第五条の二第一項に規定する業務及び同条第二項各号に定める業務 |
金融機関 | 金融機関その他政令で定める法人 |
第十四条第二項 | 金融機関 | 金融機関その他政令で定める法人 |
| 前項 | 前項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第十四条第三項 | 第一項 | 第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 金融機関 | 金融機関その他政令で定める法人 |
第十六条第一項 | 業務 | 業務及び附則第五条の二第二項各号に定める業務 |
第十六条第二項 | 勘定 | 勘定並びに附則第五条の二第五項に規定する年金担保債権管理回収勘定及び労災年金担保債権管理回収勘定 |
| 前項 | 前項(同条第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。) |
| 同項 | 前項 |
第十六条第四項 | 前三項 | 前三項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する第一項及び第二項の規定を適用する場合を含む。) |
第十七条第一項 | 業務 | 業務並びに附則第五条の二第二項第一号に定める業務 |
第十七条第二項及び第三項 | 前項 | 前項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第十七条第六項 | 前各項 | 前各項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する第一項から第三項までの規定を適用する場合を含む。) |
第二十条 | 業務 | 業務並びに附則第五条の二第二項第一号に定める業務 |
第二十一条第一項 | 前二条 | 前二条(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する前条の規定を適用する場合を含む。) |
第二十一条第二項 | 前項 | 前項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 第十四条第一項 | 第十四条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 金融機関 | 金融機関その他政令で定める法人 |
| 同条第二項及び第三項 | 第十四条第二項及び第三項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十四条第一項 | 又は医療 | 若しくは医療 |
| 図るため | 図るため、又は厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)若しくは国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)に基づく年金たる給付(厚生年金保険法に基づく年金たる保険給付にあっては、政府が支給するものに限る。)の受給権者若しくは労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づく年金たる給付の受給権者の生活の安定に資するため |
| 掲げる業務 | 掲げる業務並びに附則第五条の二第一項に規定する業務及び同条第二項各号に定める業務 |
第二十四条第二項 | 前項 | 前項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十五条第一項 | 第十四条第一項 | 第十四条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 金融機関(第二十一条第二項 | 金融機関その他政令で定める法人(第二十一条第二項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 金融機関を | 金融機関その他政令で定める法人を |
| 第三十一条 | 第三十一条(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十五条第二項 | 前項 | 前項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十五条第三項 | 第一項 | 第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十七条第一号 | 第十四条第一項 | 第十四条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 第十七条第一項 | 第十七条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
| 第二十条 | 第二十条(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第二十七条第三号 | 第十六条第一項 | 第十六条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第三十一条 | 第二十五条第一項 | 第二十五条第一項(附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この条において同じ。) |
| 同項 | 第二十五条第一項 |
18第一項及び第三項の規定により機構が承継債権管理回収業務を行う場合には、年金積立金管理運用独立行政法人法附則第十五条第二項中「又はこの法律」とあるのは、「、この法律又は独立行政法人福祉医療機構法」とする。
19第一項及び第三項の規定により機構が承継債権管理回収業務を行う場合には、特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)第百十一条第三項の規定によるほか、第八項又は第九項の規定による納付金は、年金特別会計の厚生年金勘定の歳入とする。
20第一項及び第三項の規定により機構が承継債権管理回収業務を行う場合には、特別会計に関する法律第百十一条第六項の規定によるほか、第八項又は第九項の規定による納付金は、年金特別会計の業務勘定の歳入とする。
21第一項及び第三項の規定により機構が承継債権管理回収業務を行う場合には、特別会計に関する法律第百十一条第二項の規定によるほか、第八項又は第九項の規定による納付金は、年金特別会計の国民年金勘定の歳入とする。
22第二項第一号及び第三項の規定により機構が年金担保債権管理回収業務を行う場合には、令和二年改正法附則第八十六条の規定による改正後の特別会計に関する法律第百十一条第六項第一号ヘ中「第十六条第二項」とあるのは、「第十六条第二項及び独立行政法人福祉医療機構法附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する同法第十六条第二項」とする。
23第二項第二号及び第三項の規定により機構が労災年金担保債権管理回収業務を行う場合には、令和二年改正法附則第八十六条の規定による改正後の特別会計に関する法律第九十九条第一項第一号ホ中「第十四条第三項及び」とあるのは「第十四条第三項、」と、「の規定」とあるのは「及び独立行政法人福祉医療機構法附則第五条の二第十七項の規定により読み替えて適用する同法第十六条第二項の規定」とする。
24株式会社日本政策金融公庫が行う恩給担保金融に関する法律(昭和二十九年法律第九十一号)第三条から第九条までの規定は、第一項に規定する業務及び第二項各号に定める業務を行う場合について準用する。
25承継債権管理回収業務、年金担保債権管理回収業務及び労災年金担保債権管理回収業務は、第三十二条第二号の規定の適用については、第十二条第一項に規定する業務とみなす。
(一時金の支払の業務)
第五条の三機構は、第十二条第一項及び前条第一項から第三項までに規定する業務のほか、当分の間、次の業務を行う。
一国の委託を受けて、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(平成三十一年法律第十四号。以下この項及び次条第一項において「旧優生保護法一時金支給法」という。)第三条の一時金の支払を行うこと。
二国の委託を受けて、旧優生保護法一時金支給法第六条第一項の一時金の支払を行うこと。
三国の委託を受けて、旧優生保護法一時金支給法第二十三条各号に規定する診断書の作成に要する費用の支払を行うこと。
2機構は、前項の業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理しなければならない。
3次の各号に掲げる事項については、機構に係る通則法における主務大臣は、第二十八条の規定にかかわらず、当該各号に定める大臣とする。
二第一項の業務に係る財務及び会計に関する事項厚生労働大臣及び内閣総理大臣
4前項各号に掲げる事項については、機構に係る通則法における主務省令は、第二十八条の規定にかかわらず、当該各号に定める大臣の発する命令とする。
5第一項の業務は、第三十二条第二号の規定の適用については、第十二条第一項に規定する業務とみなす。