第二条この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一国際刑事裁判所規程第一条に規定する国際刑事裁判所をいう。
二管轄刑事事件規程第五条1及び第七十条1の規定により国際刑事裁判所が管轄権を有する犯罪について国際刑事裁判所がその管轄権を行使する事件をいう。
三重大犯罪規程第五条1の規定により国際刑事裁判所が管轄権を有する国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪として規程に定める犯罪をいう。
四証拠の提供規程第九十三条1の規定による国際刑事裁判所の請求により、国際刑事裁判所の捜査又は裁判に係る手続(以下「国際刑事裁判所の手続」という。)に必要な証拠を国際刑事裁判所に提供することをいう。
五裁判上の証拠調べ規程第九十三条1の規定による国際刑事裁判所の請求により、規程第三十九条2に規定する上訴裁判部又は第一審裁判部が行う証拠調べについての援助として日本国の裁判所が行う証拠調べをいう。
六書類の送達規程第九十三条1の規定による国際刑事裁判所の請求により、規程第三十九条2に規定する上訴裁判部、第一審裁判部又は予審裁判部が行う書類の送達についての援助として日本国の裁判所が行う書類の送達をいう。
七受刑者証人等移送規程第九十三条1及び7の規定による国際刑事裁判所の請求により、証人その他の国際刑事裁判所の手続における関係人(国際刑事裁判所の捜査又は裁判の対象とされる者を除く。)として出頭させることを可能とするため、国内受刑者(日本国において懲役刑若しくは禁錮刑又は国際受刑者移送法(平成十四年法律第六十六号)第二条第二号に定める共助刑の執行として拘禁されている者をいう。以下同じ。)を移送することをいう。
八引渡犯罪人の引渡し規程第八十九条1又は第百十一条の規定による国際刑事裁判所の引渡しの請求により、その引渡しの対象とされた者(以下「引渡犯罪人」という。)の引渡しをすることをいう。
九仮拘禁規程第九十二条1の規定による国際刑事裁判所の仮逮捕の請求により、その仮逮捕の対象とされた者(以下「仮拘禁犯罪人」という。)を仮に拘禁することをいう。
十執行協力規程第七十五条5若しくは第百九条1の規定により罰金刑(国際刑事裁判所が規程第七十条3又は第七十七条2(a)の規定により命ずる罰金をいう。以下同じ。)、没収刑(国際刑事裁判所が規程第七十七条2(b)の規定により命ずる没収をいう。以下同じ。)若しくは被害回復命令(国際刑事裁判所が規程第七十五条2の規定により発する命令をいう。以下同じ。)の確定裁判の執行をすること又は規程第七十五条4若しくは第九十三条1の規定により没収刑若しくは被害回復命令のための保全をすることをいう。
十一協力証拠の提供、裁判上の証拠調べ、書類の送達、受刑者証人等移送、引渡犯罪人の引渡し、仮拘禁及び執行協力をいう。
十二請求犯罪協力(引渡犯罪人の引渡し及び仮拘禁を除く。)の請求において犯されたとされている犯罪をいう。
十三引渡犯罪引渡犯罪人の引渡し又は仮拘禁に係る協力の請求において当該引渡犯罪人又は仮拘禁犯罪人が犯したとされている犯罪をいう。