第五条附則第三条の規定により国立高度専門医療研究センターの職員となる者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づく退職手当は、支給しない。
2国立高度専門医療研究センターは、前項の規定の適用を受けた当該国立高度専門医療研究センターの職員の退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を当該国立高度専門医療研究センターの職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。
3国立高度専門医療研究センターの成立の日の前日に旧センターの職員として在職する者が、附則第三条の規定により引き続いて国立高度専門医療研究センターの職員となり、かつ、引き続き国立高度専門医療研究センターの職員として在職した後引き続いて国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員となった場合におけるその者の同法に基づいて支給する退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算については、その者の国立高度専門医療研究センター(国立健康危機管理研究機構法(令和五年法律第四十六号)附則第十六条第一項の規定により解散した旧国立国際医療研究センターを含む。以下この項において同じ。)の職員としての在職期間を国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員としての引き続いた在職期間とみなす。ただし、その者が国立高度専門医療研究センターを退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けているときは、この限りでない。
4国立高度専門医療研究センターは、国立高度専門医療研究センターの成立の日の前日に旧センターの職員として在職し、附則第三条の規定により引き続いて国立高度専門医療研究センターの職員となった者のうち国立高度専門医療研究センターの成立の日から雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による失業等給付の受給資格を取得するまでの間に当該国立高度専門医療研究センターを退職したものであって、その退職した日まで旧センターの職員として在職したものとしたならば国家公務員退職手当法第十条の規定による退職手当の支給を受けることができるものに対しては、同条の規定の例により算定した退職手当の額に相当する額を退職手当として支給するものとする。
(国立高度専門医療研究センターの職員となる者の職員団体についての経過措置)
第七条国立高度専門医療研究センターの成立の際現に存する国家公務員法第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が附則第三条の規定により国立高度専門医療研究センターに引き継がれる者であるものは、国立高度専門医療研究センターの成立の際労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2前項の規定により法人である労働組合となったものは、国立高度専門医療研究センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3第一項の規定により労働組合となったものについては、国立高度専門医療研究センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
(権利義務の承継等)
第八条国立高度専門医療研究センターの成立の際現に国が有する権利及び義務(特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)附則第六十七条第一項第十二号の規定により設置する国立高度専門医療センター特別会計(第七項及び附則第十条において「旧特別会計」という。)の財政融資資金からの負債に係る義務を含む。)のうち、各国立高度専門医療研究センターが行う第十三条から第十九条までに規定する業務に関するものは、政令で定めるところにより、政令で定めるものを除き、当該国立高度専門医療研究センターが承継する。
2前項の規定により各国立高度専門医療研究センターが国の有する権利及び義務を承継したときは、当該国立高度専門医療研究センターに承継される権利に係る資産で政令で定めるものの価額の合計額から、当該国立高度専門医療研究センターに承継される義務に係る負債で政令で定めるものの価額及びその受け継ぐ当該国立高度専門医療研究センターがその成立の日において計上する引当金であって厚生労働省令で定めるものの金額の合計額を差し引いた額に相当する金額は、政令で定めるところにより、政府から当該国立高度専門医療研究センターに対し出資されたものとする。
3前項の出資による権利は、一般会計に帰属するものとする。
4厚生労働大臣は、第二項の厚生労働省令を定めようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
5第二項の資産の価額は、国立高度専門医療研究センターの成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
6前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
7各国立高度専門医療研究センターは、厚生労働大臣が定めるところにより、当該国立高度専門医療研究センター以外の国立高度専門医療研究センターが第一項の規定により承継した債務(旧特別会計の財政融資資金からの負債に係る義務に限る。)を保証するものとする。
8第一項の規定により各国立高度専門医療研究センターが承継する債務のうち政令で定めるものの償還、当該債務に係る利子の支払及び前項の規定により行う債務の保証に関し必要な事項は、政令で定める。
9前項の債務の償還及び当該債務に係る利子の支払については、第二十一条第二項に規定する長期借入金又は債券の発行による収入をもって充ててはならない。