(定義)
第二条この法律において「対象施設」とは、次に掲げる施設をいう。
一国の重要な施設等として次に掲げる施設
イ国会議事堂、国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第百三十二条の二に規定する議員会館並びに衆議院議長及び参議院議長の公邸その他国会に置かれる機関(国会に置かれる機関の休日に関する法律(昭和六十三年法律第百五号)第一条第二項に規定する国会に置かれる機関をいう。)の庁舎(国家機関がその事務を処理するために使用する建築物(専ら公園の管理事務所として使用されるものを除く。)をいう。ハ及びニにおいて同じ。)であって東京都千代田区永田町一丁目又は二丁目に所在するもの
ロ内閣総理大臣官邸並びに内閣総理大臣及び内閣官房長官の公邸
ハロに掲げるもののほか、対象危機管理行政機関(危機管理(国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態への対処及び当該事態の発生の防止をいう。以下このハにおいて同じ。)に関する機能を担う国の行政機関であって政令で定めるものをいう。以下同じ。)の庁舎であって当該対象危機管理行政機関の担う危機管理に関する機能を維持するため特に必要なものとして政令で定めるもの
ニ最高裁判所の庁舎であって東京都千代田区隼町に所在するもの
ホ皇居及び御所であって東京都港区元赤坂二丁目に所在するもの
ヘ第四条第一項の規定により対象政党事務所として指定された施設
二第五条第一項の規定により対象外国公館等として指定された施設
三第六条第一項の規定により対象防衛関係施設として指定された施設
四第七条第一項の規定により対象空港として指定された施設
五第八条第一項の規定により対象原子力事業所として指定された施設
2この法律において「対象施設周辺地域」とは、前項第一号イからホまでに掲げる対象施設については次条第二項の規定により指定された地域をいい、同号ヘに掲げる対象施設については第四条第二項の規定により指定された地域をいい、前項第二号に掲げる対象施設については第五条第二項の規定により指定された地域をいい、前項第三号に掲げる対象施設については第六条第二項の規定により指定された地域をいい、前項第四号に掲げる対象施設については第七条第二項の規定により指定された地域をいい、前項第五号に掲げる対象施設については第八条第二項の規定により指定された地域をいう。
3この法律において「小型無人機」とは、飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他の航空の用に供することができる機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるものをいう。
4この法律において「特定航空用機器」とは、航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第二条第一項に規定する航空機以外の航空の用に供することができる機器であって、当該機器を用いて人が飛行することができるもの(高度又は進路を容易に変更することができるものとして国家公安委員会規則で定めるものに限る。)をいう。
5この法律において「小型無人機等の飛行」とは、次に掲げる行為をいう。
(国の所有又は管理に属する対象施設の敷地等の指定)
第三条次の各号に掲げる者は、当該各号に定める対象施設の敷地(一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地をいう。以下同じ。)又は区域を指定しなければならない。
一衆議院議長及び参議院議長その所管に属する前条第一項第一号イに掲げる対象施設の敷地(国会議事堂の敷地にあっては、その所管に属する部分に限る。)
二内閣総理大臣前条第一項第一号ロに掲げる対象施設の敷地及び同号ホに掲げる対象施設の区域(一般の利用に供される区域を除く。)
三対象危機管理行政機関の長前条第一項第一号ハに掲げる対象施設の敷地
四最高裁判所長官前条第一項第一号ニに掲げる対象施設の敷地
2前項各号に掲げる者は、同項の規定により同項各号に定める対象施設の敷地又は区域を指定するときは、当該対象施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象施設に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3第一項各号に掲げる者は、同項の規定により同項各号に定める対象施設の敷地又は区域を指定し、及び前項の規定により当該対象施設に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官(当該対象施設周辺地域が海域(海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)第二十八条の二第一項の離島を含む。以下同じ。)を含む場合にあっては、警察庁長官及び海上保安庁長官。第十一条第三項及び第五項を除き、以下同じ。)と協議しなければならない。
4第一項各号に掲げる者は、同項各号に定める対象施設の敷地又は区域及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象施設の敷地又は区域及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5対象危機管理行政機関の長は、当該対象危機管理行政機関に係る対象施設が対象施設でなくなったときは、直ちに当該対象危機管理行政機関に係る対象施設の敷地及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除しなければならない。
6対象危機管理行政機関の長は、当該対象危機管理行政機関に係る対象施設の敷地及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象政党事務所の指定等)
第四条総務大臣は、衆議院議員又は参議院議員が所属している政党(政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第六条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により政党である旨を総務大臣に届け出たものに限る。第五項及び第六項において同じ。)の要請があったときは、その主たる事務所を対象政党事務所として指定するものとする。この場合において、総務大臣は、併せて当該対象政党事務所の敷地を指定するものとする。
2総務大臣は、前項の規定により対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地を指定するときは、当該対象政党事務所の敷地及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3総務大臣は、第一項の規定により対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地を指定し、並びに前項の規定により当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
4総務大臣は、対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象政党事務所の名称、所在地及び敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5第一項の規定によりその主たる事務所が対象政党事務所として指定された政党(次項において「対象政党」という。)は、第一項の規定により指定された対象政党事務所が衆議院議員又は参議院議員が所属している政党の主たる事務所でなくなったときは、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。
6総務大臣は、対象政党から当該対象政党に係る対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定の解除の要請があったとき又は第一項の規定により指定された対象政党事務所が衆議院議員若しくは参議院議員が所属している政党の主たる事務所でなくなったときは、直ちに当該対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定を解除しなければならない。
7総務大臣は、対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象外国公館等の指定等)
第五条外務大臣は、外交関係に関するウィーン条約第一条(i)に規定する使節団の公館、領事関係に関するウィーン条約第一条1(j)に規定する領事機関の公館及び条約において不可侵とされる外国政府又は国際機関の事務所並びに別表に定める外国要人(以下この条において単に「外国要人」という。)の所在する場所のうち、第一条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象外国公館等として指定することができる。この場合において、外務大臣は、併せて当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定するものとする。
2外務大臣は、前項の規定により対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定するときは、当該対象外国公館等の敷地又は区域及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3外務大臣は、第一項の規定により対象外国公館等として外国要人の所在する場所を指定し、及び当該外国要人の所在する場所に係る対象外国公館等の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定するときは、期間を定めて指定するものとする。
4外務大臣は、第一項の規定により対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定し、並びに第二項の規定により当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
5外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨(対象外国公館等として外国要人の所在する場所及び当該外国要人の所在する場所に係る対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定するときは、その旨及び期間)並びに当該対象外国公館等の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
6外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
7第四項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
8外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象防衛関係施設の指定等)
第六条防衛大臣は、自衛隊の施設並びに日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項の施設及び区域のうち、第一条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象防衛関係施設として指定することができる。この場合において、防衛大臣は、併せて当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定するものとする。
2防衛大臣は、前項の規定により対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定するときは、当該対象防衛関係施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3防衛大臣は、第一項の規定により対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
4防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象防衛関係施設の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
6第三項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
7防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象空港の指定等)
第七条国土交通大臣は、空港法(昭和三十一年法律第八十号)第二条に規定する空港のうち、第一条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象空港として指定することができる。この場合において、国土交通大臣は、併せて当該対象空港の敷地又は区域を指定するものとする。
2国土交通大臣は、前項の規定により対象空港及び当該対象空港の敷地又は区域を指定するときは、当該対象空港の敷地又は区域及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象空港に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3国土交通大臣は、第一項の規定により対象空港及び当該対象空港の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象空港に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
4国土交通大臣は、対象空港及び当該対象空港の敷地又は区域並びに当該対象空港に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象空港の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象空港に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5国土交通大臣は、対象空港及び当該対象空港の敷地又は区域並びに当該対象空港に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
6第三項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
7国土交通大臣は、対象空港及び当該対象空港の敷地又は区域並びに当該対象空港に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象原子力事業所の指定等)
第八条国家公安委員会は、原子力事業所であってテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。以下この項において同じ。)の対象となるおそれがあり、かつ、その施設に対してテロリズムが行われた場合に、広域にわたり、国民の生命及び身体に甚大な被害を及ぼすおそれのあるものとして政令で定めるもののうち、第一条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象原子力事業所として指定することができる。この場合において、国家公安委員会は、併せて当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定するものとする。
2国家公安委員会は、前項の規定により対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定するときは、当該対象原子力事業所の敷地又は区域及びその周囲おおむね三百メートルの地域を、当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3国家公安委員会は、第一項の規定により対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を指定しようとする場合であって、当該対象施設周辺地域が海域を含むときは、あらかじめ、海上保安庁長官と協議しなければならない。
4国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象原子力事業所の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
6第三項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
7国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象施設周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止)
第十条何人も、対象施設周辺地域の上空において、小型無人機等の飛行を行ってはならない。
2前項の規定は、次に掲げる小型無人機等の飛行(第二条第一項第三号及び第四号に掲げる対象施設及びその指定敷地等の上空において行うものにあっては、第一号に掲げるものに限る。)については、適用しない。
一対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行
二土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行
三国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行
3前項に規定する小型無人機等の飛行を行おうとする者は、国家公安委員会規則(第二号及び第四号に定める者への通報については国土交通省令、第三号に定める者への通報については防衛省令)で定めるところにより、あらかじめ、その旨を当該小型無人機等の飛行に係る対象施設周辺地域を管轄する都道府県公安委員会及び次の各号に掲げる当該対象施設周辺地域の区分に応じ当該各号に定める者に通報しなければならない。ただし、第二条第一項第三号に掲げる対象施設及びその指定敷地等の上空において前項第一号に掲げる小型無人機等の飛行を行う場合であって、当該通報を行うことが困難な場合において、当該対象施設の管理者が、防衛大臣が警察庁長官に協議して定めるところにより、当該小型無人機等の飛行の識別を容易にするため必要な当該通報に代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
一第二条第一項第一号ホに掲げる対象施設に係る対象施設周辺地域皇宮警察本部長
二海域を含む対象施設周辺地域当該対象施設周辺地域を管轄する管区海上保安本部長
三第二条第一項第三号に掲げる対象施設(自衛隊の施設であるものに限る。次条第三項及び第十三条第二項において同じ。)に係る対象施設周辺地域当該対象施設の管理者
四第二条第一項第四号に掲げる対象施設に係る対象施設周辺地域当該対象施設の管理者(以下「対象空港管理者」という。)
(対象施設の安全の確保のための措置)
第十一条警察官は、前条第一項又は第三項本文の規定に違反して小型無人機等の飛行が行われていると認められる場合には、当該小型無人機等の飛行を行っている者に対し、当該小型無人機等の飛行に係る機器を対象施設周辺地域の上空から退去させることその他の対象施設に対する危険を未然に防止するために必要な措置をとることを命ずることができる。
2前項に規定する場合において、同項の規定による措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき、その命令の相手方が現場にいないために当該措置をとることを命ずることができないとき又は同項の小型無人機等の飛行を行っている者に対し当該措置をとることを命ずるいとまがないときは、警察官は、対象施設に対する危険を未然に防止するためやむを得ないと認められる限度において、当該小型無人機等の飛行の妨害、当該小型無人機等の飛行に係る機器の破損その他の必要な措置をとることができる。
3前二項の規定は、皇宮護衛官及び海上保安官並びに第二条第一項第三号に掲げる対象施設を職務上警護する自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、当該自衛官の職務の執行については、第一項中「小型無人機等の飛行が」とあるのは「小型無人機等の飛行(当該自衛官が職務上警護する対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行われるものに限る。)が」と、「対象施設周辺地域」とあるのは「当該対象施設周辺地域」と、前二項中「対象施設に」とあるのは「当該対象施設に」と、「できる」とあるのは「できる。ただし、当該対象施設及びその指定敷地等並びにその上空以外の場所及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察官(海域及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察官及び海上保安官)がその場にいない場合において、防衛大臣が警察庁長官(海域及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察庁長官及び海上保安庁長官)に協議して定めるところにより、行うときに限る」と読み替えるものとする。
4対象空港管理者は、前条第一項又は第三項本文の規定に違反して飛行する小型無人機又は特定航空用機器の有無及びその所在を把握するために必要な巡視その他の措置を国土交通大臣が警察庁長官に協議して定めるところによりとるとともに、これらの規定に違反して小型無人機等の飛行が行われていると認められる場合には、当該対象施設における滑走路の閉鎖その他の当該対象施設に対する危険を未然に防止するために必要な措置をとるものとする。
5第一項及び第二項の規定は、対象空港管理者の職務の執行について準用する。この場合において、第一項中「小型無人機等の飛行が」とあるのは「小型無人機等の飛行(当該対象空港管理者が管理する対象施設及びその指定敷地等の上空において行われる小型無人機の飛行に限る。)が」と、「場合には」とあるのは「場合には、国土交通省令で定めるところにより」と、「対象施設周辺地域」とあるのは「当該対象施設及びその指定敷地等」と、「対象施設に」とあるのは「当該対象施設に」と、「措置」とあるのは「ものとして国土交通省令で定める措置」と、「命ずる」とあるのは「自ら命じ、又は国土交通省令で定めるところにより指定した職員若しくは国土交通省令で定めるところにより委任した者に命じさせる」と、同項及び第二項中「できる」とあるのは「できる。ただし、当該対象施設及びその指定敷地等並びにその上空以外の場所及びその上空における当該対象空港管理者又はその指定した職員若しくは委任した者の職務の執行にあっては、警察官(海域及びその上空における当該対象空港管理者又はその指定した職員若しくは委任した者の職務の執行にあっては、警察官及び海上保安官)がその場にいない場合において、国土交通大臣が警察庁長官(海域及びその上空における当該対象空港管理者又はその指定した職員若しくは委任した者の職務の執行にあっては、警察庁長官及び海上保安庁長官)に協議して定めるところにより、行うときに限る」と、同項中「命ずる」とあるのは「命じ、若しくは命じさせる」と、「対象施設」とあるのは「国土交通省令で定めるところにより、当該対象施設」と、「、当該小型無人機等の飛行に係る機器の破損その他の必要な措置をとる」とあるのは「その他の必要な措置を自らとり、又は同項の指定した職員若しくは同項の委任した者にとらせる」と読み替えるものとする。
6前項において準用する第一項又は第二項の職務を執行する者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示することその他の国土交通省令で定める措置をとらなければならない。
7国、地方公共団体又は対象空港管理者は、第二項(第三項及び第五項において準用する場合を含む。)の規定による措置が行われたときは、当該措置により損失を受けた者(前条第一項又は第三項本文の規定に違反して小型無人機等の飛行を行った者を除く。)に対し、当該措置により通常生ずべき損失を補償しなければならない。