(定義)第一条この政令において、「職員」、「各庁の長」、「内国旅行」、「本邦」、「外国旅行」、「外国」、「出張」、「旅行命令権者」、「赴任」、「帰住」、「遺族」、「配偶者」又は「退職等」とは、それぞれ、国家公務員等の旅費に関する法律(以下「法」という。)第一条第二項、第二条第一号から第七号まで又は第三条第二項第一号に規定する職員、各庁の長、内国旅行、本邦、外国旅行、外国、出張、旅行命令権者、赴任、帰住、遺族、配偶者又は退職等をいう。2この政令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。一内閣総理大臣等内閣総理大臣、最高裁判所長官、その任免につき天皇の認証を要する職員及び特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)第一条第五号から第四十一号までに掲げる職員並びに各庁の長が財務大臣に協議して定めるこれらに相当する職務にある者をいう。二指定職職員等一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第六条第一項第十一号に規定する指定職俸給表の適用を受ける職員及び各庁の長が財務大臣に協議して定めるこれに相当する職務にある者をいう。三職務の級一般職の職員の給与に関する法律第六条第一項第一号イに規定する行政職俸給表(一)による職務の級及び行政職俸給表(一)の適用を受けない者については各庁の長が財務大臣に協議して定めるこれに相当する職務の級をいう。四家族内国旅行にあっては職員の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で職員と生計を一にするものをいい、外国旅行にあっては職員の配偶者及び子で職員と生計を一にするものをいう。
(法第二条第八号に規定する政令で定める者等)第二条法第二条第八号に規定する政令で定める者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。一旅行業法(昭和二十七年法律第二百三十九号)第六条の四第一項に規定する旅行業者二鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)第十三条第一項に規定する鉄道運送事業者及び軌道法(大正十年法律第七十六号)第四条に規定する軌道経営者三海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)第二十三条の三第二項に規定する船舶運航事業者四航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第二条第十八項に規定する航空運送事業を経営する者五道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第九条第七項第三号に規定する一般旅客自動車運送事業者六旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する旅館業を営む者七貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第七条第一項に規定する一般貨物自動車運送事業者及び貨物利用運送事業法(平成元年法律第八十二号)第五十五条第一項に規定する貨物利用運送事業者八外国における前各号に掲げる者に相当するもの九割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第三十一条に規定する登録包括信用購入あっせん業者(国との契約によりカード等(同法第二条第三項第一号に規定するカード等をいう。次項において同じ。)を前各号に掲げる者が提供する役務その他の旅行に係る役務の対価の支払のみのために旅行者に提供する場合に限る。)2法第二条第八号に規定する政令で定めるものは、役務及びカード等とする。
(法第三条に規定する政令で定める外国旅行等)第三条法第三条第二項第七号に規定する政令で定める外国旅行は、第十四条第一項第二号イ、ロ又はニに規定する場合における外国旅行とする。2法第三条第六項に規定する政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。一法第三条第二項及び第五項の規定により旅費の支給を受けることができる者が、傷病その他やむを得ない事情により旅行を中止し、又は変更したとき。二法第三条第一項及び第二項(第一号、第四号及び第八号に係る部分に限る。)の規定により旅費の支給を受けることができる職員がその家族の旅行について第十二条、第十四条第一項、第十七条第二項及び第十九条に基づく旅費の支給を受けることができる場合であって、当該家族が死亡又は傷病その他やむを得ない事情により旅行を中止し、又は変更したとき。3法第三条第七項に規定する政令で定める事情は、次に掲げる事情とする。一交通事故その他の法第三条第七項に規定する者の責めに帰することができない事情二前項第二号に規定する旅費の支給を受けることができる場合における当該家族の旅行中の天災又は交通事故その他の当該職員若しくは家族の責めに帰することができない事情
(法第六条に規定する政令で定める種目及び内容)第四条法第六条に規定する政令で定める種目は、鉄道賃、船賃、航空賃、その他の交通費、宿泊費、包括宿泊費、宿泊手当、転居費、着後滞在費、家族移転費、渡航雑費及び死亡手当とし、これらの内容については、この章の定めるところによる。
(鉄道賃)第五条鉄道賃は、鉄道(鉄道事業法第二条第一項に規定する鉄道事業の用に供する鉄道及び軌道法第一条第一項に規定する軌道、外国におけるこれらに相当するものその他財務省令で定めるものをいう。次項及び第八条において同じ。)を利用する移動に要する費用とし、その額は、次に掲げる費用(第二号から第六号までに掲げる費用は、第一号に掲げる運賃に加えて別に支払うものであって、公務のため特に必要とするものに限る。)の額の合計額とする。一運賃二急行料金三寝台料金四座席指定料金五特別車両料金(内国旅行にあっては内閣総理大臣等及び指定職職員等に限り、外国旅行にあってはこれらの者及び職務の級が七級以上の者に限る。)六前各号に掲げる費用に付随する費用2前項第一号に掲げる運賃の額の上限は、内国旅行の場合であって運賃の等級が区分された鉄道により移動するときは最下級(内閣総理大臣等及び指定職職員等が移動する場合には、最上級)、外国旅行の場合であって運賃の等級が区分された鉄道により移動するときは最上級(等級が三以上に区分された鉄道により職務の級が六級以下の者が移動する場合には、最上級の直近下位の級)の運賃の額とする。
(船賃)第六条船賃は、船舶(海上運送法第二条第二項に規定する船舶運航事業の用に供する船舶、外国におけるこれに相当するものその他財務省令で定めるものをいう。次項及び第八条において同じ。)を利用する移動に要する費用とし、その額は、次に掲げる費用(第二号から第五号までに掲げる費用は、第一号に掲げる運賃に加えて別に支払うものであって、公務のため特に必要とするものに限る。)の額の合計額とする。一運賃二寝台料金三座席指定料金四特別船室料金(内国旅行にあっては内閣総理大臣等及び指定職職員等に限り、外国旅行にあってはこれらの者及び職務の級が七級以上の者に限る。)五前各号に掲げる費用に付随する費用2前項第一号に掲げる運賃の額の上限は、内国旅行の場合であって運賃の等級が区分された船舶により移動するときは最下級(内閣総理大臣等及び指定職職員等が移動する場合には、最上級)、外国旅行の場合であって運賃の等級が区分された船舶により移動するときは最上級(等級が三以上に区分された船舶により職務の級が六級以下の者が移動する場合には、最上級の直近下位の級)の運賃の額とする。
(航空賃)第七条航空賃は、航空機(航空法第二条第十八項に規定する航空運送事業の用に供する航空機、外国におけるこれに相当するものその他財務省令で定めるものをいう。次項及び次条において同じ。)を利用する移動に要する費用とし、その額は、次に掲げる費用(第二号及び第三号に掲げる費用は、第一号に掲げる運賃に加えて別に支払うものであって、公務のため特に必要とするものに限る。)の額の合計額とする。一運賃二座席指定料金三前二号に掲げる費用に付随する費用2前項第一号に掲げる運賃の額の上限は、運賃の等級が区分された航空機により移動する場合には、最下級の運賃の額とする。ただし、次の各号に掲げる場合は、当該各号に定める額とする。一内国旅行の場合であって、内閣総理大臣等が移動するとき最上級の運賃の額二外国旅行の場合であって、内閣総理大臣等、指定職職員等及び職務の級が七級以上の者が移動するとき並びに職務の級が六級又は五級の者が長時間にわたる移動として財務省令で定めるもの(次号において「特定航空移動」という。)をするとき(同号に掲げる場合を除く。)最上級の運賃の額三外国旅行の場合であって、運賃の等級が三以上に区分された航空機により内閣総理大臣等(内閣総理大臣、最高裁判所長官、国務大臣、最高裁判所判事、会計検査院長、人事院総裁及び検事総長を除く。)、指定職職員等及び職務の級が七級以上の者が移動するとき並びに職務の級が六級又は五級の者が特定航空移動をするとき最上級の直近下位の級の運賃の額四外国旅行の場合であって、職務の級が四級以下の者が著しく長時間にわたる移動として財務省令で定めるものをするとき最下級の直近上位の級の運賃の額
(その他の交通費)第八条その他の交通費は、鉄道、船舶及び航空機以外を利用する移動に要する費用とし、その額は、次に掲げる費用(第二号から第四号までに掲げる費用は、公務のため特に必要とするものに限る。)の額の合計額とする。一道路運送法第三条第一号イに掲げる一般乗合旅客自動車運送事業(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)の用に供する自動車(外国におけるこれに相当するものを含む。)を利用する移動に要する運賃二道路運送法第三条第一号ハに掲げる一般乗用旅客自動車運送事業の用に供する自動車(外国におけるこれに相当するものを含む。)その他の旅客を運送する交通手段(前号に規定する自動車を除く。)を利用する移動に要する運賃三前二号に掲げる運賃以外の費用であって、道路運送法第八十条第一項の許可を受けて業として有償で貸し渡す自家用自動車(外国におけるこれに相当するものを含む。)の賃料その他の移動に直接要する費用四前三号に掲げる費用に付随する費用
(宿泊費)第九条宿泊費は、旅行中の宿泊に要する費用とし、その額は、地域の実情及び旅行者の職務を勘案して財務省令で定める額(次条において「宿泊費基準額」という。)とする。ただし、当該宿泊に係る特別な事情がある場合として財務省令で定める場合は、当該宿泊に要する費用の額とする。
(転居費)第十二条転居費は、赴任に伴う転居に要する費用(第十四条第一項第一号イ若しくはロ又は同項第二号イ若しくはロに規定する場合の家族の転居に要する費用を含む。)とし、その額は、転居の実態を勘案して財務省令で定める方法により算定される額とする。
(着後滞在費)第十三条着後滞在費は、赴任に伴う転居に必要な滞在に係る費用とし、その額は、内国旅行にあっては五夜分を、外国旅行にあっては十夜分を限度として、現に宿泊した夜数に係る宿泊費及び宿泊手当の合計額に相当する額とする。
(家族移転費)第十四条家族移転費は、赴任に伴う家族の移転に要する費用とし、その額は、次に掲げる額とする。一内国旅行にあっては、次に掲げる額イ赴任の際家族(赴任を命ぜられた日において同居している者に限る。以下このイ及びロ並びに次号イからハまでにおいて同じ。)を職員の新居住地に移転する場合には、家族一人ごとに、職員がその移転をするものとして算定した交通費、宿泊費、包括宿泊費、宿泊手当及び着後滞在費の合計額に相当する額ロイに規定する場合に該当せず、かつ、赴任を命ぜられた日の翌日から一年以内に家族を職員の居住地(赴任後家族を移転するまでの間に更に赴任があった場合には、当該赴任後における職員の新居住地)に移転する場合には、イの規定に準じて算定した額二外国旅行にあっては、次に掲げる額イ赴任の際各庁の長の許可を受け、家族を職員の新居住地に移転する場合には、家族一人ごとに、職員がその移転をするものとして算定した交通費、宿泊費、包括宿泊費、宿泊手当、着後滞在費及び渡航雑費の合計額に相当する額ロイに規定する場合に該当せず、かつ、赴任後各庁の長の許可を受け、赴任を命ぜられた日の翌日から一年以内に家族を職員の居住地(赴任後家族を移転するまでの間に更に赴任があった場合には、当該赴任後における職員の新居住地)に移転する場合には、イの規定に準じて算定した額ハイに規定する場合に該当せず、かつ、本邦から外国に赴任後各庁の長の許可を受け、赴任を命ぜられた日の翌日から一年以内に家族を赴任を命ぜられた日における居住地から本邦内の他の地に移転する場合には、前号イの規定に準じて算定した額ニ外国に赴任後各庁の長の許可を受け、家族(イ又はロに規定する許可を受け移転した者であって同居しているものに限る。)を本邦に移転する場合には、イの規定に準じて算定した額2旅行命令権者は、公務上の必要又は天災その他やむを得ない事情がある場合には、前項第一号ロ又は第二号ロ若しくはハに規定する期間を延長することができる。
(渡航雑費)第十五条渡航雑費は、外国旅行に要する雑費とし、その額は、予防接種に係る費用、旅券の交付手数料及び査証手数料、外貨交換手数料並びに入出国税その他外国旅行に必要なものとして財務省令で定める費用の額とする。
(死亡手当)第十六条死亡手当は、職員又はその配偶者若しくは子の外国における死亡(法第三条第二項第五号又は第七号に規定する場合に限る。)に伴う諸雑費に充てるための費用とし、その額は、通常要する費用の額を勘案して財務省令で定める定額とする。
(退職者等の旅費)第十七条法第三条第二項第一号又は第四号の規定により支給する旅費は、退職等の日の翌日から三月以内における当該退職等に伴う旅行又は本邦への帰住について、出張又は赴任の例に準じて財務省令で定めるものとする。2前項の場合において、退職等となった職員が家族を移転するときは、同項に規定する旅費に、転居費のうち家族の転居に要する費用及び家族移転費に相当するものを加えるものとする。3各庁の長は、天災その他やむを得ない事情がある場合には、第一項に規定する期間を延長することができる。
(休暇帰国の旅費)第十九条法第三条第二項第八号の規定により支給する旅費は、職務の級が六級又は五級の職員については、職務の級が四級以下の職員とみなして航空賃の額を算定するものとし、職員が休暇帰国に際し家族を随伴する場合には、家族移転費(着後滞在費に相当する部分を除く。)に相当するものを加えるものとする。
(旅費の支給額の上限)第二十一条鉄道賃、船賃、航空賃及びその他の交通費(家族移転費のうちこれらに相当する部分を含む。)に係る旅費の支給額は、第五条第一項各号、第六条第一項各号、第七条第一項各号及び第八条各号に掲げる各費用について、当該各条及び法第六条の規定により計算した額と現に支払った額を比較し、当該各費用ごとのいずれか少ない額を合計した額とする。2宿泊費、包括宿泊費、転居費、着後滞在費(宿泊手当に相当する部分を除く。)、家族移転費(宿泊手当に相当する部分を除く。)及び渡航雑費に係る旅費の支給額は、当該各種目について第九条、第十条、第十二条、第十三条、第十四条第一項及び第十五条並びに法第六条の規定により計算した額と現に支払った額を比較し、当該各種目ごとのいずれか少ない額を合計した額とする。