(製造原価の計算方法)第三条製造原価は、教科書別及び要素別に、第四条から第九条までの規定に基づいて計算しなければならない。ただし、教科書の製造部門の一部又は全部に特別の事情がある場合その他のこの項本文の規定によることが適当でないと認められる場合については、この限りでない。2前項ただし書の場合において、製造原価は、個別の事情を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(材料費の計算)第五条前条第一号の材料費は、用紙及びクロスに分類して計算した消費量に、単位当たり購入原価を乗じて計算するものとする。2前項の計算においては、四捨五入により各単位当たり銭の位までを算出するものとする。3用紙の消費量は、その用紙の用途及び品種別に計算して得た製造教科書の正味用紙量と、当該正味用紙量に損紙率を乗じて得た損紙量を加算して計算するものとし、消費量の単位は連とする。4クロスの消費量は、そのクロスの用途及び品種別に計算するものとし、消費量の単位は本とする。5用紙及びクロスの購入原価は、小売業者販売価格によるものとし、直近の物価資料等を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(印刷費の計算方法)第六条第四条第二号の印刷費は、用紙の用途及び品種別に、それぞれの印刷の方法、判型及び色数の異なるごとに、標準単価に色数、版数及び印刷通し数を乗じて計算するものとする。ただし、印刷通し数が、計算の都度決定する最低数に満たない場合は、最低基準単価に色数及び版数を乗じて計算するものとする。2印刷の方法は、平版印刷とし、実際に使用する印刷機械により平台印刷及び輪転印刷に分類するものとする。ただし、凸版印刷、デジタル印刷その他の平版印刷以外の方法による場合には実態に応じて分類するものとする。3印刷の判型は、A判及びB判に分類するものとする。4印刷の色数は、一色から四色までに分類するものとする。5前各項の分類ごとの印刷費の標準単価は、直近の物価資料等を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(製本費の計算方法)第七条第四条第三号の製本費は、製本様式の異なるごとに、基礎となる単価に、追加で必要とされる台数に応じた単価及び表紙加工等の料金を加算して計算するものとする。2製本様式は、切付け背クロス巻製本、切付けくるみ製本、中とじ製本及び網代とじ製本に分類するものとする。3台数は、判型にかかわらず、十六ページを一台とする。ただし、残ページ数が十六ページに満たない場合は、八ページ、四ページ又は二ページを一台として、台数が最も少なくなるよう計算するものとする。4製本様式の分類ごとの基礎となる単価、追加で必要とされる台数に応じた単価及び表紙加工等の料金は、直近の物価資料等を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(材料引取運賃の計算方法)第八条第四条第四号の材料引取運賃は、判型別の標準単価にページ数を乗じて計算するものとする。2判型別の標準単価は、直近の物価資料等を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(製版費の計算方法)第九条第四条第五号の製版費は、製版工程及び判型別の標準単価に数量を乗じて計算するものとする。2製版工程及び判型別の標準単価は、直近の物価資料等を勘案して、計算の都度個別に決定するものとする。
(準用)第十条この省令の規定は、文部科学省著作教科書の出版権等に関する法律施行令(昭和二十四年政令第二百七十一号)第四条に定める教科書以外の教授上用いられる著作物であって文部科学省が著作の名義を有するものについて準用する。