(国の行政機関等の東京都区部からの移転等)
第四条国は、東京都の特別区の存する区域(以下「東京都区部」という。)における人口及び行政、経済、文化等に関する機能の過度の集中の是正に資するため、行政機関の官署(東京都のみ又は東京都区部若しくはその一部のみをその管轄区域とするものを除く。次項において同じ。)及び特殊法人の主たる事務所の移転に関する基本方針(以下「移転基本方針」という。)に基づき、その東京都区部からの移転に努めなければならない。
2移転基本方針においては、行政機関の官署及び特殊法人の主たる事務所のうち移転に努めるべきものの範囲に関する事項及びその移転に際し配慮すべき事項を定めるものとする。
3国土交通大臣は、移転基本方針の案を作成して、閣議の決定を求めなければならない。
4前項の規定は、移転基本方針の変更について準用する。
5内閣総理大臣及び各省大臣は、東京都区部において、その所掌に係る行政機関の庁舎(行政機関がその事務を処理するために使用する建築物をいう。以下同じ。)の新築をし、又はその所管に属する庁舎について新たな使用若しくは使用の変更をしようとする場合において、関係法令の定めるところにより、当該庁舎の新築に関する計画書を財務大臣及び国土交通大臣に送付するとき又は当該庁舎の使用に関し財務大臣に報告したときは、庁舎の新築又は使用に関する政令で定める事項を国土交通大臣に通知しなければならない。ただし、当該庁舎を新たに使用することとなる行政機関の官署のすべてが東京都のみ又は東京都区部若しくはその一部のみをその管轄区域とするものである場合その他政令で定める場合は、この限りでない。
6特殊法人がその主たる事務所を東京都区部において新設し、又は移転しようとするときは、政令で定めるところにより、当該特殊法人を監督する大臣は、その旨を国土交通大臣に通知しなければならない。ただし、当該移転が主たる事務所の用に供する建築物の改築等のための一時的なものであるときは、この限りでない。
7国土交通大臣は、前二項の規定による通知を受けた場合において、東京都区部における人口及び行政、経済、文化等に関する機能の過度の集中を是正するため必要があると認めるときは、第五項の規定による通知を受けた場合にあつては当該通知をした大臣及び財務大臣に対し、前項の規定による通知を受けた場合にあつては当該通知をした大臣に対し、それぞれ意見を述べることができる。