(土地の再評価)
第三条次に掲げる法人で事業用土地を所有するものは、商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十五条(他の法律において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、その事業用土地について再評価を行うことができる。
一株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号)第一条の二第一項に規定する大会社(同法第二条第一項の規定を他の法律において準用することにより会計監査人の監査を受けなければならないこととされている法人を含む。)
一の二証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十三条の二第一項の規定による監査証明を受けなければならない株式会社で、同法第二十四条第一項各号に掲げる有価証券の発行者であるもの(前号に掲げるものを除く。)
四信用協同組合及び中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の九第一項第一号の事業を行う協同組合連合会
六農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第三号の事業を行う農業協同組合及び農業協同組合連合会
七水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条第一項第四号の事業を行う漁業協同組合及び同法第八十七条第一項第四号の事業を行う漁業協同組合連合会
八水産業協同組合法第九十三条第一項第二号の事業を行う水産加工業協同組合及び同法第九十七条第一項第二号の事業を行う水産加工業協同組合連合会
2法人は、前項の規定により再評価を行う場合には、その所有するすべての事業用土地について再評価を行わなければならない。
3法人は、第一項の規定により再評価を行った場合には、当該再評価の方法について貸借対照表に注記しなければならない。
4第一項の規定による再評価の方法に関し必要な事項は、政令で定める。
(再評価差額金)
第七条第三条第一項の規定により再評価を行った法人は、当該再評価を行った事業用土地の再評価額から当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を控除した金額(次項において「再評価差額」という。)のうち法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金に相当する金額(以下、当該再評価を行った事業用土地の再評価額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を上回る場合には「再評価に係る繰延税金負債の金額」と、当該再評価を行った事業用土地の再評価額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を下回る場合には「再評価に係る繰延税金資産の金額」という。)を、当該再評価を行った事業用土地の再評価額の総額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額の総額を上回る場合には貸借対照表の負債の部に、当該再評価を行った事業用土地の再評価額の総額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額の総額を下回る場合には貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。
2前項の場合においては、再評価差額から再評価に係る繰延税金負債の金額を控除した金額又は再評価差額に再評価に係る繰延税金資産の金額を加えた金額を、再評価差額金として、貸借対照表の資本の部に計上しなければならない。
3再評価に係る繰延税金負債の金額又は再評価に係る繰延税金資産の金額に異動が生ずる場合には、前項の規定により、再評価差額金を計上し直すものとする。
(再評価差額金の取崩しの特例)
第八条の二証券取引法第二条第十六項に規定する証券取引所に上場されている株式の発行者である会社又は同条第十三項に規定する証券業協会に備える同法第七十五条第一項に規定する店頭売買有価証券登録原簿に登録されている株式の発行者である会社は、定款をもって、経済情勢、当該会社の業務又は財産の状況その他の事情を勘案して特に必要があると認めるときは取締役会の決議により再評価差額金をもってその株式を買い受けて消却することができる旨を定めることができる。
2前項の場合においては、前条第三項の規定にかかわらず、平成十四年三月三十一日までの間に限り、再評価差額金を取り戻し、これをもって株式を買い受けて消却することができる。
3第一項の規定による再評価差額金をもってする株式の買受けについては、商法等の一部を改正する等の法律(平成十三年法律第七十九号)附則第二十四条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第四条の規定による廃止前の株式の消却の手続に関する商法の特例に関する法律(平成九年法律第五十五号。以下「旧株式消却特例法」という。)第三条の二第二項から第六項まで、第四条から第六条まで、第八条及び第九条並びに商法第二百十条ノ二の規定を準用する。この場合において、旧株式消却特例法第三条の二第三項中「資本準備金及び利益準備金の合計額から資本の四分の一に相当する額を控除した額」とあるのは「再評価差額金(土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第七条の再評価差額金という。以下同じ。)の額から同法第三条第一項の規定による再評価を行った時の再評価差額金の額(同法第八条第一項又は第二項の規定により取り崩した再評価差額金があるときは、その額を控除した額。第五項において同じ。)の三分の一に相当する金額を控除した額」と、同条第五項中「資本準備金及び利益準備金の合計額から資本の四分の一に相当する額を控除した額」とあるのは「再評価差額金の額から土地の再評価に関する法律第三条第一項の規定による再評価を行った時の再評価差額金の額の三分の一に相当する金額を控除した額」と、旧株式消却特例法第六条第一項中「第三条第五項又は第三条の二第五項」とあるのは「土地の再評価に関する法律第八条の二第三項において読み替えて準用する第三条の二第五項」と読み替えるものとする。
4第一項の決議による株式の消却による変更の登記の申請書には、再評価差額金の存在を証する書面を添付しなければならない。
5第一項の規定による株式の買受けについては、証券取引法第二十四条の六第一項中「規定による定時総会の決議」とあるのは「規定による定時総会の決議又は土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第八条の二第一項に規定する取締役会の決議」と、同法第二十七条の二十二の二第一項第一号中「商法第二百十条第一項の規定による買付け(同条第二項第二号に掲げる事項につき決議を受けたものを除く。)」とあるのは「商法第二百十条第一項の規定による買付け(同条第二項第二号に掲げる事項につき決議を受けたものを除く。)又は土地の再評価に関する法律第八条の二第一項の規定による買付け」と、同法第百六十六条第二項第一号ニ中「第二百十一条ノ三」とあるのは「第二百十一条ノ三若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二」と、同条第六項第四号の二中「第二百十一条ノ三の規定」とあるのは「第二百十一条ノ三若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二の規定」と、「同法第二百十一条ノ三第一項に規定する取締役会の決議(同条第二項に規定する事項に係るものに限る。)」とあるのは「同法第二百十一条ノ三第一項に規定する取締役会の決議(同条第二項に規定する事項に係るものに限る。)若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二第一項に規定する取締役会の決議(同条第三項において準用する商法等の一部を改正する等の法律(平成十三年法律第七十九号)附則第二十四条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第四条の規定による廃止前の株式の消却の手続に関する商法の特例に関する法律(平成九年法律第五十五号)第三条の二第四項に規定する事項に係るものに限る。)」と読み替えて、これらの規定を適用する。
6保険業(保険業法第二条第一項に規定する保険業をいう。)を営む株式会社が第一項の決議による株式の消却を行う場合における同法第十五条第一項の規定の適用については、同項中「同法第二百十三条第一項」とあるのは、「同法第二百十三条第一項若しくは土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第八条の二第一項」とする。