(排出量等の把握及び届出)
第五条第一種指定化学物質等取扱事業者は、その事業活動に伴う第一種指定化学物質の排出量(第一種指定化学物質等の製造、使用その他の取扱いの過程において変動する当該第一種指定化学物質の量に基づき算出する方法その他の主務省令で定める方法により当該事業所において環境に排出される第一種指定化学物質の量として算出する量をいう。次項及び第九条第一項において同じ。)及び移動量(その事業活動に係る廃棄物の処理を当該事業所の外において行うことに伴い当該事業所の外に移動する第一種指定化学物質の量として主務省令で定める方法により算出する量をいう。次項において同じ。)を主務省令で定めるところにより把握しなければならない。
2第一種指定化学物質等取扱事業者は、主務省令で定めるところにより、第一種指定化学物質及び事業所ごとに、毎年度、前項の規定により把握される前年度の第一種指定化学物質の排出量及び移動量に関し主務省令で定める事項を主務大臣に届け出なければならない。
3前項の規定による届出(次条第一項の請求に係る第一種指定化学物質に係るものを除く。)は、当該届出に係る事業所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して行わなければならない。この場合において、当該都道府県知事は、当該届出に係る事項に関し意見を付すことができる。
(対応化学物質分類名への変更)
第六条第一種指定化学物質等取扱事業者は、前条第二項の規定による届出に係る第一種指定化学物質の使用その他の取扱いに関する情報が秘密として管理されている生産方法その他の事業活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていないものに該当するものであるとして、当該第一種指定化学物質の名称に代えて、当該第一種指定化学物質の属する分類のうち主務省令で定める分類の名称(以下「対応化学物質分類名」という。)をもって次条第一項の規定による通知を行うよう主務大臣に請求を行うことができる。
2第一種指定化学物質等取扱事業者は、前項の請求を行うときは、前条第二項の規定による届出と併せて、主務省令で定めるところにより、その理由を付して行わなければならない。
3主務大臣は、第一項の請求があったときは、遅滞なく、前条第二項の規定による届出に係る事項のうち当該請求に係る第一種指定化学物質に係るものについて、当該第一種指定化学物質の名称に代えて、対応化学物質分類名をもって当該第一種指定化学物質に係る事業所の所在地を管轄する都道府県知事(以下「関係都道府県知事」という。)に通知しなければならない。
4主務大臣は、第一項の請求を認める場合には、その旨の決定をし、当該請求を行った第一種指定化学物質等取扱事業者に対し、その旨を通知するものとする。
5主務大臣は、第一項の請求を認めない場合には、その旨の決定をし、当該決定後直ちに、当該請求を行った第一種指定化学物質等取扱事業者に対し、その旨及びその理由を通知するものとする。
6前二項の決定は、第一項の請求があった日から三十日以内にするものとする。
7前項の規定にかかわらず、主務大臣は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項の期間を三十日以内に限り延長することができる。
8第一種指定化学物質等取扱事業者は、毎年度、当該年度の前年度以前の各年度において第八条第一項の規定によりファイルに記録された対応化学物質分類名を維持する必要があるときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣にその旨の請求を行わなければならない。
9第四項から第七項までの規定は、前項の請求について準用する。この場合において、第四項から第六項までの規定中「第一項」とあるのは、「第八項」と読み替えるものとする。
(届出事項の通知等)
第七条主務大臣は、第五条第二項の規定による届出があったときは、遅滞なく、当該届出に係る事項を経済産業大臣及び環境大臣に通知するものとする。ただし、当該届出に係る事項のうち第一種指定化学物質の名称について前条第一項の請求があったときは、当該第一種指定化学物質の名称については、対応化学物質分類名をもって通知するものとする。
2主務大臣は、前条第五項(同条第九項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の決定をしたときは、当該決定に係る第一種指定化学物質の名称を経済産業大臣及び環境大臣並びに当該決定に係る関係都道府県知事に通知するものとする。この場合において、当該通知は、同条第五項の規定による第一種指定化学物質等取扱事業者への通知の日から二週間を経過した日以後速やかに行うものとする。
3主務大臣は、毎年度、当該年度の前年度以前の各年度において前条第四項(同条第九項において準用する場合を含む。)の決定をした場合であって、当該年度において同条第八項の請求がないときは、当該決定に係る第一種指定化学物質の名称を経済産業大臣及び環境大臣並びに当該決定に係る関係都道府県知事に通知するものとする。
4環境大臣は、必要があると認めるときは、主務大臣に対し、第一項ただし書の規定による通知に係る第一種指定化学物質に関し第五条第二項の規定により届け出られた事項について説明を求めることができる。
5関係都道府県知事は、必要があると認めるときは、主務大臣に対し、主務省令で定めるところにより、当該都道府県知事の管轄する区域に係る前条第三項の規定による通知に係る第一種指定化学物質に関し第五条第二項の規定により届け出られた事項について説明を求めることができる。
(届出事項の集計等)
第八条経済産業大臣及び環境大臣は、前条第一項から第三項までの規定により通知された事項について、経済産業省令、環境省令で定めるところにより電子計算機に備えられたファイルに記録するものとする。
2経済産業大臣及び環境大臣は、前項の規定による記録をしたときは、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、同項のファイルに記録された事項(以下「ファイル記録事項」という。)のうち、主務大臣が所管する事業を行う事業所に係るものを当該主務大臣に、その管轄する都道府県の区域に所在する事業所に係るものを都道府県知事に、それぞれ通知するものとする。
3経済産業大臣及び環境大臣は、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、ファイル記録事項を集計するものとする。
4経済産業大臣及び環境大臣は、遅滞なく、前項の規定により集計した結果を主務大臣及び都道府県知事に通知するとともに、公表するものとする。
5主務大臣及び都道府県知事は、第二項の規定による通知があったときは、当該通知に係る事項について集計するとともに、その結果を公表することができる。