(一般保険料に係る保険料率)
第十二条一般保険料に係る保険料率は、次のとおりとする。
一労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあつては、労災保険率と雇用保険率とを加えた率
二労災保険に係る保険関係のみが成立している事業にあつては、労災保険率
三雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業にあつては、雇用保険率
2労災保険率は、労災保険法の規定による保険給付及び社会復帰促進等事業に要する費用の予想額に照らし、将来にわたつて、労災保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものでなければならないものとし、政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去三年間の業務災害(労災保険法第七条第一項第一号の業務災害をいう。以下同じ。)、複数業務要因災害(同項第二号の複数業務要因災害をいう。以下同じ。)及び通勤災害(同項第三号の通勤災害をいう。以下同じ。)に係る災害率並びに二次健康診断等給付(同項第四号の二次健康診断等給付をいう。次項及び第十三条において同じ。)に要した費用の額、社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
3厚生労働大臣は、連続する三保険年度中の各保険年度において次の各号のいずれかに該当する事業であつて当該連続する三保険年度中の最後の保険年度に属する三月三十一日(以下この項において「基準日」という。)において労災保険に係る保険関係が成立した後三年以上経過したものについての当該連続する三保険年度の間における労災保険法の規定による業務災害に関する保険給付(労災保険法第十六条の六第一項第二号の場合に支給される遺族補償一時金、特定の業務に長期間従事することにより発生する疾病であつて厚生労働省令で定めるものにかかつた者(厚生労働省令で定める事業の種類ごとに、当該事業における就労期間等を考慮して厚生労働省令で定める者に限る。)に係る保険給付(以下この項及び第二十条第一項において「特定疾病にかかつた者に係る保険給付」という。)及び労災保険法第三十六条第一項の規定により保険給付を受けることができることとされた者(以下「第三種特別加入者」という。)のうち、労災保険法第三十三条第六号又は第七号に掲げる事業により当該業務災害が生じた場合に係る保険給付を除く。)の額(労災保険法第八条第三項に規定する給付基礎日額を用いて算定した保険給付、年金たる保険給付その他厚生労働省令で定める保険給付については、その額は、厚生労働省令で定めるところにより算定するものとする。第二十条第一項において同じ。)に労災保険法第二十九条第一項第二号に掲げる事業として支給が行われた給付金のうち業務災害に係るもので厚生労働省令で定めるものの額(一時金として支給された給付金以外のものについては、その額は、厚生労働省令で定めるところにより算定するものとする。)を加えた額と一般保険料の額(第一項第一号の事業については、前項の規定による労災保険率(その率がこの項の規定により引き上げ又は引き下げられたときは、その引き上げ又は引き下げられた率)に応ずる部分の額)から非業務災害率(労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去三年間の複数業務要因災害に係る災害率、通勤災害に係る災害率、二次健康診断等給付に要した費用の額及び厚生労働省令で定めるところにより算定された労災保険法第八条第三項に規定する給付基礎日額を用いて算定した保険給付の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣の定める率をいう。以下この項及び第二十条第一項において同じ。)に応ずる部分の額を減じた額に第一種特別加入保険料の額から特別加入非業務災害率(非業務災害率から第十三条の厚生労働大臣の定める率を減じた率をいう。第二十条第一項各号及び第二項において同じ。)に応ずる部分の額を減じた額を加えた額に業務災害に関する年金たる保険給付に要する費用、特定疾病にかかつた者に係る保険給付に要する費用その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める率(第二十条第一項第一号において「第一種調整率」という。)を乗じて得た額との割合が百分の八十五を超え、又は百分の七十五以下である場合には、当該事業についての前項の規定による労災保険率から非業務災害率を減じた率を百分の四十の範囲内において厚生労働省令で定める率だけ引き上げ又は引き下げた率に非業務災害率を加えた率を、当該事業についての基準日の属する保険年度の次の次の保険年度の労災保険率とすることができる。
二二十人以上百人未満の労働者を使用する事業であつて、当該労働者の数に当該事業と同種の事業に係る前項の規定による労災保険率から非業務災害率を減じた率を乗じて得た数が厚生労働省令で定める数以上であるもの
三前二号に掲げる事業のほか、厚生労働省令で定める規模の事業
4雇用保険率は、次の各号に掲げる率の区分に応じ、当該各号に定める率を合計して得た率とする。
一失業等給付費等充当徴収保険率(雇用保険率のうち雇用保険法の規定による失業等給付及び同法第六十四条に規定する事業に要する費用に対応する部分の率をいう。以下同じ。)千分の八(次に掲げる事業(イ及びロに掲げる事業のうち、季節的に休業し、又は事業の規模が縮小することのない事業として厚生労働大臣が指定する事業を除く。)については、千分の十とし、次項の規定により変更されたときは、その変更された率とする。)
イ土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業
ロ動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他畜産、養蚕又は水産の事業
ハ土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業
ホイからニまでに掲げるもののほか、雇用保険法第三十八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者の雇用の状況等を考慮して政令で定める事業
二育児休業給付費充当徴収保険率(雇用保険率のうち雇用保険法の規定による育児休業給付に要する費用に対応する部分の率をいう。以下同じ。)千分の五(第八項の規定により変更されたときは、その変更された率とする。)
三二事業費充当徴収保険率(雇用保険率のうち雇用保険法の規定による雇用安定事業及び能力開発事業(同法第六十三条に規定するものに限る。)に要する費用に対応する部分の率をいう。以下同じ。)千分の三・五(第一号ハに掲げる事業については、千分の四・五とし、第十項又は第十一項の規定により変更されたときは、その変更された率とする。)
5厚生労働大臣は、毎会計年度において、徴収保険料額並びに雇用保険法第六十六条第一項、第二項及び第四項の規定による国庫の負担額(同条第一項第四号の規定による国庫の負担額を除く。)、同条第五項の規定による国庫の負担額(同法による雇用保険事業の事務の執行に要する経費に係る分を除く。)並びに同法第六十七条の規定による国庫の負担額の合計額と同法の規定による失業等給付の額並びに同法第六十四条の規定による助成及び職業訓練受講給付金の支給の額との合計額(以下この項において「失業等給付額等」という。)との差額を当該会計年度末における労働保険特別会計の雇用勘定の積立金(第七項において「積立金」という。)に加減した額から同法第十条第五項に規定する教育訓練給付の額(以下この項において「教育訓練給付額」という。)及び同条第六項に規定する雇用継続給付の額(以下この項において「雇用継続給付額」という。)を減じた額が、当該会計年度における失業等給付額等から教育訓練給付額及び雇用継続給付額を減じた額の二倍に相当する額を超え、又は当該失業等給付額等から教育訓練給付額及び雇用継続給付額を減じた額に相当する額を下るに至つた場合において、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、一年以内の期間を定め、失業等給付費等充当徴収保険率を千分の四から千分の十二まで(前項第一号に規定する事業については、千分の六から千分の十四まで)の範囲内において変更することができる。
6前項の「徴収保険料額」とは、第一項第一号の事業に係る一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額の総額と同項第三号の事業に係る一般保険料の額の総額とを合計した額(以下この項及び第十項において「一般保険料徴収額」という。)から当該一般保険料徴収額に育児休業給付費充当徴収保険率を雇用保険率で除して得た率を乗じて得た額(第八項第一号において「育児休業給付費充当徴収保険料額」という。)及び当該一般保険料徴収額に二事業費充当徴収保険率を雇用保険率で除して得た率(第三十一条第一項において「二事業率」という。)を乗じて得た額(第十項において「二事業費充当徴収保険料額」という。)の合計額を減じた額並びに印紙保険料の額の総額の合計額をいう。
7厚生労働大臣は、第五項の規定により失業等給付費等充当徴収保険率を変更するに当たつては、雇用保険法第四条第一項に規定する被保険者(第三十一条及び第三十二条において「被保険者」という。)の雇用及び失業の状況その他の事情を考慮し、雇用保険の事業に係る失業等給付の支給に支障が生じないようにするために必要な額の積立金を保有しつつ、雇用保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるよう、配慮するものとする。
8厚生労働大臣は、毎会計年度において、第一号に掲げる額が、第二号に掲げる額の一・二倍に相当する額を超えるに至つた場合において、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、一年以内の期間を定め、育児休業給付費充当徴収保険率を千分の四とすることができる。
一イに掲げる額をロに掲げる額に加減した額
イ当該会計年度における育児休業給付費充当徴収保険料額に基づき算定した当該会計年度の翌年度における育児休業給付費充当徴収保険料額の見込額並びに当該会計年度における雇用保険法の規定による育児休業給付の額(以下この号において「育児休業給付額」という。)及びその額を当該会計年度の前年度の育児休業給付額で除して得た率(ロにおいて「育児休業給付額変化率」という。)に基づき算定した当該会計年度の翌年度における育児休業給付額の予想額(イにおいて「翌年度育児休業給付額予想額」という。)に係る同法第六十六条第一項第四号の規定による国庫の負担額の見込額の合計額と翌年度育児休業給付額予想額との差額を当該会計年度末における子ども・子育て支援特別会計の育児休業等給付勘定に置かれる育児休業給付資金に加減した額
ロ当該会計年度における育児休業給付費充当徴収保険料額に基づき算定した当該会計年度の翌々年度における育児休業給付費充当徴収保険料額の見込額並びに当該会計年度における育児休業給付額及び育児休業給付額変化率に基づき算定した当該会計年度の翌々年度における育児休業給付額の予想額(次号において「翌々年度育児休業給付額予想額」という。)に係る雇用保険法第六十六条第一項第四号の規定による国庫の負担額の見込額の合計額
9厚生労働大臣は、前項の規定により育児休業給付費充当徴収保険率を変更するに当たつては、雇用保険法第六十一条の七第一項に規定する育児休業の取得の状況その他の事情を考慮し、雇用保険の事業に係る育児休業給付の支給に支障が生じないようにするために必要な額の育児休業給付資金を保有しつつ、雇用保険の事業(育児休業給付に係るものに限る。)に係る財政の均衡を保つことができるよう、配慮するものとする。
10厚生労働大臣は、毎会計年度において、二事業費充当徴収保険料額と雇用保険法の規定による雇用安定事業及び能力開発事業(同法第六十三条に規定するものに限る。)に要する費用に充てられた額(予算の定めるところにより、労働保険特別会計の雇用勘定に置かれる雇用安定資金に繰り入れられた額を含む。)との差額を当該会計年度末における当該雇用安定資金に加減した額が、当該会計年度における一般保険料徴収額に千分の三・五の率(第四項第一号ハに掲げる事業については、千分の四・五の率)を雇用保険率で除して得た率を乗じて得た額の一・五倍に相当する額を超えるに至つた場合には、二事業費充当徴収保険率を一年間千分の三・五の率(同号ハに掲げる事業については、千分の四・五の率)から千分の〇・五の率を控除した率に変更するものとする。
11前項の場合において、厚生労働大臣は、雇用安定資金の状況に鑑み、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、一年以内の期間を定め、二事業費充当徴収保険率を同項の規定により変更された率から千分の〇・五の率を控除した率に変更することができる。
(概算保険料の納付)
第十五条事業主は、保険年度ごとに、次に掲げる労働保険料を、その労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書に添えて、その保険年度の六月一日から四十日以内(保険年度の中途に保険関係が成立したものについては、当該保険関係が成立した日(保険年度の中途に労災保険法第三十四条第一項の承認があつた事業に係る第一種特別加入保険料及び保険年度の中途に労災保険法第三十六条第一項の承認があつた事業に係る第三種特別加入保険料に関しては、それぞれ当該承認があつた日)から五十日以内)に納付しなければならない。
一次号及び第三号の事業以外の事業にあつては、その保険年度に使用するすべての労働者(保険年度の中途に保険関係が成立したものについては、当該保険関係が成立した日からその保険年度の末日までに使用するすべての労働者)に係る賃金総額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。)の見込額(厚生労働省令で定める場合にあつては、直前の保険年度に使用したすべての労働者に係る賃金総額)に当該事業についての第十二条の規定による一般保険料に係る保険料率(以下「一般保険料率」という。)を乗じて算定した一般保険料
二労災保険法第三十四条第一項の承認に係る事業又は労災保険法第三十六条第一項の承認に係る事業にあつては、次に掲げる労働保険料
イ労災保険法第三十四条第一項の承認に係る事業(ハの事業を除く。)にあつては、その使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額について前号の規定の例により算定した一般保険料及びその保険年度における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。)の見込額(厚生労働省令で定める場合にあつては、直前の保険年度における同条の厚生労働省令で定める額の総額。ハにおいて同じ。)に当該事業についての第一種特別加入保険料率を乗じて算定した第一種特別加入保険料
ロ労災保険法第三十六条第一項の承認に係る事業(ハの事業を除く。)にあつては、その使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額について前号の規定の例により算定した一般保険料及びその保険年度における前条第一項の厚生労働省令で定める額の総額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。)の見込額(厚生労働省令で定める場合にあつては、直前の保険年度における同項の厚生労働省令で定める額の総額。ハにおいて同じ。)に当該事業についての第三種特別加入保険料率を乗じて算定した第三種特別加入保険料
ハ労災保険法第三十四条第一項の承認及び労災保険法第三十六条第一項の承認に係る事業にあつては、その使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額について前号の規定の例により算定した一般保険料並びにその保険年度における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額の見込額についてイの規定の例により算定した第一種特別加入保険料及び前条第一項の厚生労働省令で定める額の総額の見込額についてロの規定の例により算定した第三種特別加入保険料
三労災保険法第三十五条第一項の承認に係る事業にあつては、その保険年度における第十四条第一項の厚生労働省令で定める額の総額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。)の見込額(厚生労働省令で定める場合にあつては、直前の保険年度における同項の厚生労働省令で定める額の総額)に当該事業についての第二種特別加入保険料率を乗じて算定した第二種特別加入保険料
2有期事業については、その事業主は、前項の規定にかかわらず、次に掲げる労働保険料を、その労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書に添えて、保険関係が成立した日(当該保険関係が成立した日の翌日以後に労災保険法第三十四条第一項の承認があつた事業に係る第一種特別加入保険料に関しては、当該承認があつた日)から二十日以内に納付しなければならない。
一前項第一号の事業にあつては、当該保険関係に係る全期間に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額に当該事業についての一般保険料率を乗じて算定した一般保険料
二前項第二号イの事業にあつては、その使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額について前号の規定の例により算定した一般保険料及び労災保険法第三十四条第一項の承認に係る全期間における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額の見込額に当該事業についての第一種特別加入保険料率を乗じて算定した第一種特別加入保険料
三前項第三号の事業にあつては、当該保険関係に係る全期間における第十四条第一項の厚生労働省令で定める額の総額の見込額に当該事業についての第二種特別加入保険料率を乗じて算定した第二種特別加入保険料
3政府は、事業主が前二項の申告書を提出しないとき、又はその申告書の記載に誤りがあると認めるときは、労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する。
4前項の規定による通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が同項の規定により政府の決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは同項の規定により政府の決定した労働保険料を、その通知を受けた日から十五日以内に納付しなければならない。
(確定保険料)
第十九条事業主は、保険年度ごとに、次に掲げる労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書を、次の保険年度の六月一日から四十日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日(保険年度の中途に労災保険法第三十四条第一項の承認が取り消された事業に係る第一種特別加入保険料及び保険年度の中途に労災保険法第三十六条第一項の承認が取り消された事業に係る第三種特別加入保険料に関しては、それぞれ当該承認が取り消された日。第三項において同じ。)から五十日以内)に提出しなければならない。
一第十五条第一項第一号の事業にあつては、その保険年度に使用したすべての労働者(保険年度の中途に保険関係が成立し、又は消滅したものについては、その保険年度において、当該保険関係が成立していた期間に使用したすべての労働者)に係る賃金総額に当該事業についての一般保険料率を乗じて算定した一般保険料
二第十五条第一項第二号の事業にあつては、次に掲げる労働保険料
イ第十五条第一項第二号イの事業にあつては、その使用したすべての労働者に係る賃金総額について前号の規定の例により算定した一般保険料及びその保険年度における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額に当該事業についての第一種特別加入保険料率を乗じて算定した第一種特別加入保険料
ロ第十五条第一項第二号ロの事業にあつては、その使用したすべての労働者に係る賃金総額について前号の規定の例により算定した一般保険料及びその保険年度における第十四条の二第一項の厚生労働省令で定める額の総額に当該事業についての第三種特別加入保険料率を乗じて算定した第三種特別加入保険料
ハ第十五条第一項第二号ハの事業にあつては、その使用したすべての労働者に係る賃金総額について前号の規定の例により算定した一般保険料並びにその保険年度における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額についてイの規定の例により算定した第一種特別加入保険料及びその保険年度における第十四条の二第一項の厚生労働省令で定める額の総額についてロの規定の例により算定した第三種特別加入保険料
三第十五条第一項第三号の事業にあつては、その保険年度における第十四条第一項の厚生労働省令で定める額の総額に当該事業についての第二種特別加入保険料率を乗じて算定した第二種特別加入保険料
2有期事業については、その事業主は、前項の規定にかかわらず、次に掲げる労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書を、保険関係が消滅した日(当該保険関係が消滅した日前に労災保険法第三十四条第一項の承認が取り消された事業に係る第一種特別加入保険料に関しては、当該承認が取り消された日。次項において同じ。)から五十日以内に提出しなければならない。
一第十五条第一項第一号の事業にあつては、当該保険関係に係る全期間に使用したすべての労働者に係る賃金総額に当該事業についての一般保険料率を乗じて算定した一般保険料
二第十五条第一項第二号イの事業にあつては、その使用したすべての労働者に係る賃金総額について前号の規定の例により算定した一般保険料及び労災保険法第三十四条第一項の承認に係る全期間における第十三条の厚生労働省令で定める額の総額に当該事業についての第一種特別加入保険料率を乗じて算定した第一種特別加入保険料
三第十五条第一項第三号の事業にあつては、当該保険関係に係る全期間における第十四条第一項の厚生労働省令で定める額の総額に当該事業についての第二種特別加入保険料率を乗じて算定した第二種特別加入保険料
3事業主は、納付した労働保険料の額が前二項の労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは前二項の労働保険料を、前二項の申告書に添えて、有期事業以外の事業にあつては次の保険年度の六月一日から四十日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日から五十日以内)に、有期事業にあつては保険関係が消滅した日から五十日以内に納付しなければならない。
4政府は、事業主が第一項又は第二項の申告書を提出しないとき、又はその申告書の記載に誤りがあると認めるときは、労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する。
5前項の規定による通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が同項の規定により政府の決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは同項の規定により政府の決定した労働保険料を、その通知を受けた日から十五日以内に納付しなければならない。ただし、厚生労働省令で定める要件に該当する場合は、この限りでない。
6事業主が納付した労働保険料の額が、第一項又は第二項の労働保険料の額(第四項の規定により政府が労働保険料の額を決定した場合には、その決定した額。以下「確定保険料の額」という。)をこえる場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、そのこえる額を次の保険年度の労働保険料若しくは未納の労働保険料その他この法律の規定による徴収金に充当し、又は還付する。
(確定保険料の特例)
第二十条労災保険に係る保険関係が成立している有期事業であつて厚生労働省令で定めるものが次の各号のいずれかに該当する場合には、第十一条第一項の規定にかかわらず、政府は、その事業の一般保険料に係る確定保険料の額をその額(第十二条第一項第一号の事業についての一般保険料に係るものにあつては、当該事業についての労災保険率に応ずる部分の額)から非業務災害率に応ずる部分の額を減じた額に百分の四十の範囲内において厚生労働省令で定める率を乗じて得た額だけ引き上げ又は引き下げて得た額を、その事業についての一般保険料の額とすることができる。
一事業が終了した日から三箇月を経過した日前における労災保険法の規定による業務災害に関する保険給付(労災保険法第十六条の六第一項第二号の場合に支給される遺族補償一時金及び特定疾病にかかつた者に係る保険給付を除く。)の額に第十二条第三項の厚生労働省令で定める給付金の額を加えた額と一般保険料に係る確定保険料の額(同条第一項第一号の事業については、労災保険率に応ずる部分の額。次号において同じ。)から非業務災害率に応ずる部分の額を減じた額に第一種特別加入保険料に係る確定保険料の額から特別加入非業務災害率に応ずる部分の額を減じた額を加えた額に第一種調整率を乗じて得た額との割合が百分の八十五を超え、又は百分の七十五以下であつて、その割合がその日以後において変動せず、又は厚生労働省令で定める範囲を超えて変動しないと認められるとき。
二前号に該当する場合を除き、事業が終了した日から九箇月を経過した日前における労災保険法の規定による業務災害に関する保険給付(労災保険法第十六条の六第一項第二号の場合に支給される遺族補償一時金及び特定疾病にかかつた者に係る保険給付を除く。)の額に第十二条第三項の厚生労働省令で定める給付金の額を加えた額と一般保険料に係る確定保険料の額から非業務災害率に応ずる部分の額を減じた額に第一種特別加入保険料に係る確定保険料の額から特別加入非業務災害率に応ずる部分の額を減じた額を加えた額に第二種調整率(業務災害に関する年金たる保険給付に要する費用、特定疾病にかかつた者に係る保険給付に要する費用、有期事業に係る業務災害に関する保険給付で当該事業が終了した日から九箇月を経過した日以後におけるものに要する費用その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める率をいう。)を乗じて得た額との割合が百分の八十五を超え、又は百分の七十五以下であるとき。
2前項の規定は、第一種特別加入保険料に係る確定保険料の額について準用する。この場合において、同項各号列記以外の部分中「第十一条第一項」とあるのは「第十三条」と、「非業務災害率」とあるのは「特別加入非業務災害率」と読み替えるものとする。
3政府は、第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定により労働保険料の額を引き上げ又は引き下げた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その引き上げ又は引き下げられた労働保険料の額と確定保険料の額との差額を徴収し、未納の労働保険料その他この法律の規定による徴収金に充当し、又は還付するものとする。
4第十七条第二項の規定は、前項の規定により差額を徴収する場合について準用する。
(印紙保険料の額)
第二十二条印紙保険料の額は、雇用保険法第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者(以下「日雇労働被保険者」という。)一人につき、一日当たり、次に掲げる額とする。
一賃金の日額が一万千三百円以上の者については、百七十六円
二賃金の日額が八千二百円以上一万千三百円未満の者については、百四十六円
三賃金の日額が八千二百円未満の者については、九十六円
2厚生労働大臣は、第十二条第五項の規定により失業等給付費等充当徴収保険率を変更した場合には、前項第一号の印紙保険料の額(その額がこの項又は第四項の規定により変更されたときは、その変更された額。以下「第一級保険料日額」という。)、前項第二号の印紙保険料の額(その額がこの項又は第四項の規定により変更されたときは、その変更された額。以下「第二級保険料日額」という。)及び前項第三号の印紙保険料の額(その額がこの項又は第四項の規定により変更されたときは、その変更された額。以下「第三級保険料日額」という。)を、次項に定めるところにより、変更するものとする。
3前項の場合において、第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額は、日雇労働被保険者一人につき、これらの保険料日額の変更前と変更後における第三十一条第一項及び第二項の規定による労働保険料の負担額が均衡するように、厚生労働省令で定める基準により算定した額に変更するものとする。
4厚生労働大臣は、雇用保険法第四十九条第一項の規定により同項に規定する第一級給付金の日額、第二級給付金の日額及び第三級給付金の日額を変更する場合には、第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額を、それぞれ同項の規定による第一級給付金の日額、第二級給付金の日額及び第三級給付金の日額の変更の比率に応じて変更するものとする。
5毎月末日において、既に徴収した印紙保険料の総額に相当する額に厚生労働省令で定める率を乗じて得た額と雇用保険法の規定により既に支給した日雇労働被保険者に係る失業等給付の総額の三分の二に相当する額との差額が、当該月の翌月から六箇月間に同法の規定により支給されるべき日雇労働被保険者に係る失業等給付の額の二分の一に相当する額に満たないと認められるに至つた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために、印紙保険料の額の変更の手続をすることができず、かつ、緊急の必要があるときは、厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額を変更することができる。
6前項の場合には、厚生労働大臣は、次の国会において、第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額を変更する手続を執らなければならない。この場合において、同項の規定による変更のあつた日から一年以内に、その変更に関して、国会の議決がなかつたときは、同項の規定によつて変更された第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額は、その変更のあつた日から一年を経過した日から、同項の規定による変更前の第一級保険料日額、第二級保険料日額及び第三級保険料日額に変更されたものとみなす。
(印紙保険料の納付)
第二十三条事業主(第八条第一項又は第二項の規定により元請負人が事業主とされる場合にあつては、当該事業に係る労働者のうち元請負人が使用する労働者以外の日雇労働被保険者に係る印紙保険料については、当該日雇労働被保険者を使用する下請負人。以下この条から第二十五条まで、第三十一条、第三十二条、第四十二条、第四十三条及び第四十六条において同じ。)は、日雇労働被保険者に賃金を支払う都度その者に係る印紙保険料を納付しなければならない。
2前項の規定による印紙保険料の納付は、事業主が、雇用保険法第四十四条の規定により当該日雇労働被保険者に交付された日雇労働被保険者手帳(以下「日雇労働被保険者手帳」という。)に雇用保険印紙をはり、これに消印して行わなければならない。
3事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、印紙保険料納付計器(印紙保険料の保全上支障がないことにつき、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の指定を受けた計器で、厚生労働省令で定める形式の印影を生ずべき印(以下「納付印」という。)を付したものをいう。以下同じ。)を、厚生労働大臣の承認を受けて設置した場合には、前項の規定にかかわらず、当該印紙保険料納付計器により、日雇労働被保険者が所持する日雇労働被保険者手帳に納付すべき印紙保険料の額に相当する金額を表示して納付印を押すことによつて印紙保険料を納付することができる。
4厚生労働大臣は、前項の承認を受けた事業主が、この法律若しくは雇用保険法又はこれらの法律に基づく厚生労働省令の規定に違反した場合には、同項の承認を取り消すことができる。
5第三項の規定による印紙保険料の納付の方法について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
6事業主は、日雇労働被保険者を使用する場合には、その者の日雇労働被保険者手帳を提出させなければならない。その提出を受けた日雇労働被保険者手帳は、その者から請求があつたときは、これを返還しなければならない。
(特例納付保険料の納付等)
第二十六条雇用保険法第二十二条第五項に規定する者(以下この項において「特例対象者」という。)を雇用していた事業主が、第四条の規定により雇用保険に係る保険関係が成立していたにもかかわらず、第四条の二第一項の規定による届出をしていなかつた場合には、当該事業主(当該事業主の事業を承継する者を含む。以下この条において「対象事業主」という。)は、特例納付保険料として、対象事業主が第十五条第一項の規定による納付する義務を履行していない一般保険料(同法第十四条第二項第二号に規定する厚生労働省令で定める日から当該特例対象者の離職の日までの期間に係るものであつて、その徴収する権利が時効によつて消滅しているものに限る。)の額(雇用保険率に応ずる部分の額に限る。)のうち当該特例対象者に係る額に相当する額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に厚生労働省令で定める額を加算した額を納付することができる。
2厚生労働大臣は、対象事業主に対して、特例納付保険料の納付を勧奨しなければならない。ただし、やむを得ない事情のため当該勧奨を行うことができない場合は、この限りでない。
3対象事業主は、前項の規定により勧奨を受けた場合においては、特例納付保険料を納付する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、書面により申し出ることができる。
4政府は、前項の規定による申出を受けた場合には、特例納付保険料の額を決定し、厚生労働省令で定めるところにより、期限を指定して、これを対象事業主に通知するものとする。
5対象事業主は、第三項の規定による申出を行つた場合には、前項の期限までに、厚生労働省令で定めるところにより、同項に規定する特例納付保険料を納付しなければならない。
(延滞金)
第二十八条政府は、前条第一項の規定により労働保険料の納付を督促したときは、労働保険料の額に、納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から二月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、労働保険料の額が千円未満であるときは、延滞金を徴収しない。
2前項の場合において、労働保険料の額の一部につき納付があつたときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる労働保険料の額は、その納付のあつた労働保険料の額を控除した額とする。
3延滞金の計算において、前二項の労働保険料の額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
4前三項の規定によつて計算した延滞金の額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
5延滞金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、徴収しない。ただし、第四号の場合には、その執行を停止し、又は猶予した期間に対応する部分の金額に限る。
一督促状に指定した期限までに労働保険料その他この法律の規定による徴収金を完納したとき。
二納付義務者の住所又は居所がわからないため、公示送達の方法によつて督促したとき。
四労働保険料について滞納処分の執行を停止し、又は猶予したとき。
五労働保険料を納付しないことについてやむを得ない理由があると認められるとき。