第四十一条検察官、被告人又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として裁判員又は補充裁判員の解任を請求することができる。ただし、第七号に該当することを理由とする請求は、当該裁判員又は補充裁判員についてその選任の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
一裁判員又は補充裁判員が、第三十九条第二項の宣誓をしないとき。
二裁判員が、第五十二条若しくは第六十三条第一項に定める出頭義務又は第六十六条第二項に定める評議に出席する義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
三補充裁判員が、第五十二条に定める出頭義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
四裁判員が、第九条、第六十六条第四項若しくは第七十条第一項に定める義務又は第六十六条第二項に定める意見を述べる義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
五補充裁判員が、第十条第四項において準用する第九条に定める義務又は第七十条第一項に定める義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
六裁判員又は補充裁判員が、第十三条(第十九条において準用する場合を含む。)に規定する者に該当しないとき、第十四条(第十九条において準用する場合を含む。)の規定により裁判員若しくは補充裁判員となることができない者であるとき又は第十五条第一項各号若しくは第二項各号若しくは第十七条各号(これらの規定を第十九条において準用する場合を含む。)に掲げる者に該当するとき。
七裁判員又は補充裁判員が、不公平な裁判をするおそれがあるとき。
八裁判員又は補充裁判員が、裁判員候補者であったときに、質問票に虚偽の記載をし、又は裁判員等選任手続における質問に対して正当な理由なく陳述を拒み、若しくは虚偽の陳述をしていたことが明らかとなり、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
九裁判員又は補充裁判員が、公判廷において、裁判長が命じた事項に従わず又は暴言その他の不穏当な言動をすることによって公判手続の進行を妨げたとき。
2裁判所は、前項の請求を受けたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に規定する決定をし、その余の場合には、構成裁判官の所属する地方裁判所に当該請求に係る事件を送付しなければならない。
一請求に理由がないことが明らかなとき又は請求が前項ただし書の規定に違反してされたものであるとき当該請求を却下する決定
二前項第一号から第三号まで、第六号又は第九号に該当すると認めるとき当該裁判員又は補充裁判員を解任する決定