第二条この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一宇宙の開発及び利用に関する諸条約月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約(第二十二条第二号において「宇宙空間探査等条約」という。)、宇宙飛行士の救助及び送還並びに宇宙空間に打ち上げられた物体の返還に関する協定、宇宙物体により引き起こされる損害についての国際的責任に関する条約及び宇宙空間に打ち上げられた物体の登録に関する条約をいう。
二人工衛星地球を回る軌道若しくはその外に投入し、又は地球以外の天体上に配置して使用する人工の物体をいう。
三人工衛星等人工衛星及びその打上げ用ロケットをいう。
四打上げ施設人工衛星の打上げ用ロケットを発射する機能を有する施設をいう。
五人工衛星等の打上げ自ら又は他の者が管理し、及び運営する打上げ施設を用いて、人工衛星の打上げ用ロケットに人工衛星を搭載した上で、これを発射して加速し、一定の速度及び高度に達した時点で当該人工衛星を分離することをいう。
六人工衛星管理設備人工衛星に搭載された無線設備(電磁波を利用して、符号を送り、又は受けるための電気的設備及びこれと電気通信回線で接続した電子計算機をいう。以下この号及び第六条第二号において同じ。)から送信された当該人工衛星の位置、姿勢及び状態を示す信号を直接若しくは他の無線設備を経由して電磁波を利用して受信する方法により把握し、又は当該人工衛星に向けて信号を直接若しくは他の無線設備を経由して送信し、反射される信号を直接若しくは他の無線設備を経由して受信する方法その他の方法によりその位置を把握するとともに、人工衛星の位置、姿勢及び状態を制御するための信号を当該人工衛星に搭載された無線設備に直接又は他の無線設備を経由して電磁波を利用して送信する機能を有する無線設備をいう。
七人工衛星の管理人工衛星管理設備を用いて、人工衛星の位置、姿勢及び状態を把握し、これらを制御することをいう。
八ロケット落下等損害人工衛星の打上げ用ロケットが発射された後の全部若しくは一部の人工衛星が正常に分離されていない状態における人工衛星等又は全部の人工衛星が正常に分離された後の人工衛星の打上げ用ロケットの落下、衝突又は爆発により、地表若しくは水面又は飛行中の航空機その他の飛しょう体において人の生命、身体又は財産に生じた損害をいう。ただし、当該人工衛星等の打上げを行う者の従業者その他の当該人工衛星等の打上げを行う者と業務上密接な関係を有する者として内閣府令で定める者がその業務上受けた損害を除く。
九ロケット落下等損害賠償責任保険契約人工衛星等の打上げを行う者のロケット落下等損害(テロリズムの行為その他その発生を保険契約における財産上の給付の条件とした場合に適正な保険料を算出することが困難なものとして内閣府令で定める事由を主たる原因とする人工衛星等の落下、衝突又は爆発によるロケット落下等損害(第九条第二項及び第四十条第一項において「特定ロケット落下等損害」という。)を除く。)の賠償の責任が発生した場合において、これをその者が賠償することにより生ずる損失を保険者(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第四項に規定する損害保険会社又は同条第九項に規定する外国損害保険会社等で、責任保険の引受けを行う者に限る。以下同じ。)が埋めることを約し、保険契約者が保険者に保険料を支払うことを約する契約をいう。
十ロケット落下等損害賠償補償契約人工衛星等の打上げを行う者のロケット落下等損害の賠償の責任が発生した場合において、ロケット落下等損害賠償責任保険契約その他のロケット落下等損害を賠償するための措置によっては埋めることができないロケット落下等損害をその者が賠償することにより生ずる損失を政府が補償することを約する契約をいう。
十一人工衛星落下等損害人工衛星の打上げ用ロケットから正常に分離された人工衛星の落下又は爆発により、地表若しくは水面又は飛行中の航空機その他の飛しょう体において人の生命、身体又は財産に生じた損害をいう。ただし、当該人工衛星の管理を行う者の従業者その他の当該人工衛星の管理を行う者と業務上密接な関係を有する者として内閣府令で定める者がその業務上受けた損害を除く。