最高裁判所判例集
事件番号 | 令和5年(受)第365号 |
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事件名 | 損害賠償等請求本訴、損害賠償請求反訴事件 |
裁判日 | 令和6年4月16日 |
法廷名 | 最高裁判所 第三小法廷 |
裁判種別 | 判決 |
結果 | その他 |
判例集等 |
原審裁判所名 | 福岡高等裁判所 |
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原審事件番号 | 令和4年(ネ)第595号 |
原審裁判日 | 令和4年11月10日 |
判示事項 |
外国人の技能実習に係る監理団体の指導員が事業場外で従事した業務につき、労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとした原審の判断に違法があるとされた事例 |
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裁判要旨 |
外国人の技能実習に係る監理団体の指導員が事業場外で従事した業務につき、就業日ごとの始業時刻、終業時刻及び休憩時間のほか、訪問先、訪問時刻及びおおよその業務内容等を記入した業務日報が提出されていた場合において、次の⑴、⑵など判示の事情の下で、業務日報の正確性の担保に関する具体的な事情を十分に検討することなく、業務日報による報告のみを重視して、上記業務につき労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たるとはいえないとした原審の判断には、同項の解釈適用を誤った違法がある。 ⑴ 上記業務は、実習実施者に対する訪問指導のほか、技能実習生の送迎、生活指導や急なトラブルの際の通訳等であった。 ⑵ 上記指導員は、上記業務に関し、訪問の予約を行うなどして自ら具体的なスケジュールを管理しており、所定の休憩時間とは異なる時間に休憩をとることや自らの判断により直行直帰することも許されていたものであって、随時具体的に指示を受けたり報告をしたりすることもなかった。 (補足意見がある。) |
参照法条 |
労働基準法38条の2第1項 |
全文 | 全文 |